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夏のオンラインフェスなどを通して改めて偉大さを実感した日本のバンド

夏のオンラインフェスなどを通して改めて偉大さを実感した日本のバンド (okmusic UP's)

あっと言う間に9月ですね。ライヴハウスに行けなくなって半年が経ち、未だもどかしい状況が続いていますが、8月に配信された『RISING SUN ROCK FESTIVAL』(以下、『ライジングサン』)や『FUJI ROCK FESTIVAL』(以下、『フジロック』)などのオンラインフェスは、多くの音楽ファンにとってそんな鬱憤を少なからず晴らしてくれるようなイベントだったのではないでしょうか。懐かしの映像もたくさん観られたので、今回は改めて偉大さを実感した日本のバンドを5組ピックアップ。リアルタイム世代も久々に聴いてみるとテンション上がると思います〜!
「世界の終わり」(’96) /THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

ここ最近、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの話題が目立っていましたね。『ライジングサン』や『フジロック』の過去出演映像が盛り上がりを見せたのに加え、8月21日の『ミュージックステーション』スペシャルでは伝説のt.A.T.u.ドタキャン代打演奏となった「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」の舞台裏が明かされ神パフォーマンスとしてオンエアされたこともあり、Twitterでたびたび“ミッシェル”がトレンド入りする事態に。ギターヒーロー、アベフトシの命日(7月22日)も毎年暑い季節にやって来ますし、ミッシェルをたくさん感じた夏でした。彼らに改めて惚れ直したファン、衝撃と共に出会ったリスナーがきっと多いはず。いつ聴いてもパワーがもらえる最高のロックンロール!
「D.I.J.のピストル」(’93) /BLANKEY JET CITY

ミッシェルと同様、唯一無二のロックバンドとして語り継がれているBLANKEY JET CITY。ラストライヴとなった2000年の『フジロック』、1999年の『ライジングサン』の配信ともに、画面越しでも息を飲んでしまうような、一触即発のスリルを感じさせるヒリヒリとしたパフォーマンスで、20年が経った今なお別格の存在、最強の3ピースだと改めて思い知らされました。声、歌詞、ギターのフレーズ、パンチの効いたアンサンブルと、どこを取ってもやっぱり個性的だし、もう奇跡みたいなこのバランス! 2000年に惜しくも解散してしまったものの、メンバーはそれぞれに音楽活動を継続中で、最近は3人でスタジオに入って新曲を合わせたそうなので、いつの日かまた観られる機会があれば嬉しいです。
「透明少女」(’99)/NUMBER GIRL

2019年にまさかの再結成を果たして以降、たびたび大きな注目を集め、ただならぬ存在感を放っているNUMBER GIRL。2020年3月に行なわれた無観客のZepp Tokyo=向井秀徳(Vo&Gu)曰く“異常空間Zepp”からの生配信ライヴも凄まじいほどの反響があり、一向に衰えの見えない、むしろ一段と研ぎ澄まされた鋭く騒やかな演奏で復活をアピールしてくれました。それだけに今年の『フジロック』、そして去年の『ライジングサン』出演が幻となってしまったのは本当に残念ですが、2021年に観られることを願いつつ楽しみに待ちましょう。「透明少女」は真夏に炎天下で聴きたい曲のひとつ。次のライヴではどういった前口上を経て、あの痛快なイントロが滑り込んでくるのか。そんなことも妄想しながら。
「夏の日の午後」(’98) /eastern youth

NUMBER GIRLの向井秀徳も影響を公言する、日本のオルタナティブロックシーンを語る上で外せない重要バンドがeastern youth。本稿で取り上げた他のバンドはいずれも解散や活動休止を通っていますが、イースタンはメンバーの変遷こそあれど、結成30年を超えてなお続いているのがとてつもない偉業ですよね。時を経ても、吉野 寿(Vo&Gu)の激情とやるせなさに満ちた歯を食いしばるようなナニクソ絶唱、鉄壁の3ピースが繰り出すエモーショナルハードコアな音像はまったくぶれないまま。「夏の日の午後」「青すぎる空」「踵鳴る」「ソンゲントジユウ」など名曲はたくさんありますけど、やっぱり8月にリリースされたばかりのニューアルバム『2020』を今は聴いてほしいです。最高なので!
「Make A Wish」(’04)/ELLEGARDEN

10年間の活動休止を経て、2018年に待望の復活を遂げたELLEGARDENも今年の8月、ファンを大いに喜ばせてくれました。『ライジングサン』『フジロック』のオンラインフェス以外にも、“内容は当日蓋を開けてみてのお楽しみ”と生配信イベントの開催を事前告知し、8月28日に福島・猪苗代野外音楽堂から幻想的なアコースティックライヴを敢行。爆音でエモーショナルに掻き鳴らすサウンドが持ち味の彼らですが、ゆったり聴かせるアコースティックの演奏は、細美武士(Vo&Gu)の歌やメロディーの美しさ、曲の素晴らしさがより際立っていて、エルレの凄みを再確認した方も多かったのでは? 過去の思い出トークなどが聴けたのも楽しかったです。またライヴを観られる日が来ますように。
EXT:田山雄士

田山雄士 プロフィール:フリーのライター。元『CDジャーナル』編集部所属。同誌の他、『okmusic UP’s』『ナタリー』『bounce』など、雑誌/WEBを中心にお仕事をしています。日本のロックバンド以外に、シンガーソングライターとか洋楽とか映画とかも好きです。

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