<ライブレポート>KREVA、初の有料配信ライブ開催 新曲を含め豪華4時間をビルボードライブ東京から

2020年6月30日 / 12:05

 KREVAが、6月24日に配信ライブ【KREVA Streaming Live 「① (マルイチ)」】を開催した。

  6月18日に誕生日を迎えたKREVAは、新型コロナウイルスの影響で、2月27日から開催予定だった全国ホールアリーナツアー【KREVA CONCERT TOUR 2019-2020『敵がいない国』】が無期限延期になっていた。そして今回、本来なら千秋楽だった日に、新しいプラットフォーム「Thumva(サムバ)」から自身初の有料配信ライブを決行。また、ツアーを共にするはずだった新バンドメンバー達を携え、セットリストはこの日の為に作られた。そんな新しいKREVAの一夜のイベントを本記事ではレポートする。

 最初に画面に登場したのは調理場。そこには白いキッチンコート姿のKREVAだ。用意されたワンホールケーキにチョコレートで生クリームを絞り、表面大きく今回の公演名「①(マルイチ)」を書いた。そのまま着替えると、会場のロビーへ。名だたるアーティストのヒストリー写真が飾られているロビーに、この日はKREVAの写真もずらりとレイアウトされている。ここで気づいた人も多いかもしれないが、今回のライブ会場は六本木にある「ビルボードライブ東京」だ。

 ステージに移動すると「パーティはIZUKO? ~2019 Ver.~」でライブがスタート。曲の途中では、ファンからのリアルタイムのコメントで歌詞の「ここだ」を一文字ずつみんなで揃えていこうというようなゲーム的な展開も。曲が終わってからは、今の状況に「みんながまた集まれるように、油断しないで」と気持ちを伝えた。「国民的行事」に入ると、ステージ背面のカーテンが開き、大きなガラス越しには六本木の街並みや夜空が現れ、続いて「王者の休日 ~2019 Ver.~」「人生」をパフォーマンス。

 「無音は嫌だから、KUMA(熊井吾郎/DJ)なんかいい曲かけてくれる?」と、KREVAが声をかけると、KUMAは自身の曲を流し他のメンバーがそれに合わせていく。そしてバンドの音が一つにまとまると、KREVAが「メンバーの力、見せていきます」と初の配信ライブへの意気込みを見せ、「基準 ~2019 Ver.~」へ。ファンからのリアルタイムコメントでは、続く「ストロングスタイル ~2019 Ver.~」では「誰が言える!」「ストロングスタイル!」が、「One feat. SONOMI」では「SONちゃん」「1」などコメントが殺到し、KREVAの高揚するビートと共にオンラインライブならではの盛り上がりを見せた。そして、「この夜景を手に入れた!」と喜びながら、「ここに合った曲をお届けできればと思います」と、「スタート ~2019 Ver.~」へ。正に「ビルボードライブ東京」にぴったりのメロディアスなラップが披露された。

 中盤に入ると、衣装を黒のレーヨンコートへ替えて「アグレッシ部 ~2019 Ver.~」を、そして最近歌っていないという「瞬間speecheless」が始まると会場中が白いスモークに覆われ、ステージ一つ上の階にあるバーカウンターに移動し、歌詞にもあるように“キツめの酒“を画面越しから見せた。そして「かも ~2019 Ver.~」を続けてパフォーマンス。演奏を終えると「疲れた。心が」と意外な一言が。「楽しんでるかなーとか、無事、我々が全開でやってると思ったら宇宙中のインターネットが調子悪くて誰も見れてない」と、心配性な一面も。そして「EGAO」と気持ちのいいベースラインの「もしかしない」、バンドの良さが改めて見られたロック調の「トランキライザー ~2019 Ver.~」をパフォーマンスした。

 後半戦に入ると、ここでライブ当日の6月24日にリリースした「素敵な時を重ねましょう feat. SONOMI」について語った。作る上でインスパイアを受けたというバンドメンバーたちのそれぞれのビンテージ楽器。どれも1960、70年代のもので、一人ひとりその楽器の良さが語られた。KREVAは新しいものだけがありがたがられるだけでなく、人もビンテージも経験や人生に自信をもっていって欲しいといった想いを告白。そして、もう一つインスパイアされたのはファンの人たちだそう。そんな色んな事が重なってできた新曲が、SONOMIと共に披露された。20年来の仲であり、純粋さを失わない彼女を褒めつつ、続く「涙止まれよ feat. SONOMI」「ひとりじゃないのよ feat. SONOMI」では、お互い笑顔で長年の息の合ったパフォーマンス。最後は「音色 ~2019 Ver.~」で公演が締めくくられた。

 最後にメンバー紹介がおこなわれると、ここでメンバーからKREVAへサプライズ。SONOMIが「Happy Birthday to you~」と歌いだすと誕生日ケーキがステージへ。KREVAは「ありがとうございます」「⑮までやりたいです」と嬉しそうな表情を見せた。その後も配信は続き、打ち上げへ。普段その日のライブ映像を打上げで観るという。今回そんな見ることのない裏側も、観ることができた。また、23時を超えていたため、ファンへの気遣いや、打ち上げの様子を見せてくれてありがとうといったコメントに対して「逆に観てくれてありがとう。みんなが喜んでくれるなら全然やるよ」とファンへの気遣いも。直接ファンと会えない分、オンラインライブならではのやり取りによって、KREVAの貴重な一面も見られるような一夜となった。

Text:Tatsuya Tanami

◎配信情報
【KREVA Streaming Live 「① (マルイチ)」】
2020年6月24日生配信
<セットリスト>
1 .パーティはIZUKO? ~2019 Ver.~
2. 国民的行事
3. 王者の休日 ~2019 Ver.~
4. 人生
5. 基準 ~2019 Ver.~
6. ストロングスタイル ~2019 Ver.~
7. One feat. SONOMI
8. スタート ~2019 Ver.~
9. アグレッシ部 ~2019 Ver.~
10. 瞬間speecheless
11. かも ~2019 Ver.~
12. EGAO
13. もしかしない
14. トランキライザー ~2019 Ver.~
15. 素敵な時を重ねましょう feat. SONOMI
16. 涙止まれよ feat. SONOMI
17. ひとりじゃないのよ feat. SONOMI
18. 音色 ~2019 Ver.~ 

打ち上げ


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