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RIP SLYME主催夏フェス【真夏のWOW】レポート、PES「新木場の思い出を総取り~!」

 RIP SLYME主催の夏フェス【RIP SLYME presents 真夏のWOW 2016】が7月18日新木場・スタジオコーストにて開催され、THE OTOGIBANASHI’S、YALLA FAMILY、吾妻光良&The Swinging Boppers、Suchmos、SPECIAL OTHERS、RIP SLYMEらが出演した。

 快晴の真夏日となった海の日。今年で4回目となる本イベントに、会場は開演前から超満員。屋内外のDJブースではDJ ususことSU、DJ FUMIYAやDJ SOMA、DJ KIMJUN、DJ ISO、DJ MASATO、DJ NON、DJ KYOKO、DJ KOTARO TSUJIがイベントを盛り上げ、会場外の芝生エリアに設置された<PARK>ステージでは、BAKUBAKU DOKIN、SPiCY SOL、underslowjamsが出演し心地よいバンドサウンドを響かせた。

 メインアリーナでのトップバッターを務めたのは、HIPHOPシーン若手注目株のTHE OTOGIBANASHI’S。RIP SLYMEのPESから「我々が失いかけてるヒップホップ魂を持ったグループ」と紹介され、登場するなり「POOL」や「ピザプラネット」を次々に投下。怖いもの知らずの勢いと、確かなクオリティを兼ね備えた彼らだが、MCでRIP SLYMEへの想いを「友達とライブ行った時にPESさんと目が合った。それでRAPやろうと思って、次会った時にILMARIさんとPESさんにサインもらった!」と語りあどけない少年のような一面も見せた。その後かせきさいだぁの「じゃっ夏なんで」のビートに合わせた「Fountain Mountain」なども披露し、初期のRIP SLYMEや90年代のジャパニーズヒップホップも昇華しつつポップでフリーキーなステージを体現して見せた。

 続いてはRYO-Zの「期待したい地元の後輩」Caliberらが所属するYALLA FAMILYが登場。日本、ガーナ、中国、韓国の国籍混交グループである彼らは、「FEEL」や「Jumpin’ feat.JiLL」など陽気なパーティチューンを連発。途中でRIP SLYMEの「One」を歌った後ゲストにPESを迎えコラボ楽曲「胸騒ぎアンセム feat.PES」をライブで初披露し、多彩な楽曲と音色で会場を盛り上げた。

 3番手で登場したのは結成37年を迎えるベテラン吾妻光良&The Swinging Boppers。ブルース曲「Things Ain’t What They Used To Be」でスタートし、「暑さがこたえるぜ。メンバー何人かはすでに還暦迎えてるぜ。でもがんばります。でも限界はあります」との自己紹介で笑いを誘い若いオーディエンスから「頑張れー!」と応援の声が飛ぶ一幕も。しかし、「齢には勝てないぜ」や「栃東の取り組み見たか」など吾妻の力強いボーカルとビッグバンドの重厚な演奏で確実に観客の心が引き込まれていく。自身たちの音楽がどこから影響を受けたのかを丁寧に説明するMCと、ギターを頭上でプレイするなどのパワフルな演奏、さらには自虐も交えつつのコミカルな歌詞など、これぞベテランと言わざるを得ないほどのパワフルさと若手には負けないアグレッシブさを見せつけた。

 中盤には、現在音楽シーンに旋風を巻き起こしているSuchmosが登場。「YMM」「Alright」とグルーヴィーな曲で一旦クールダウンさせると、YONCE(Vo)が「今日は海の日じゃんね。いい夏にしようよ!」と呼びかけ、新曲「MINT」や「A.G.I.T」を披露。「DUMBO」でのHSU(Ba.)のベースラインを始め、各メンバーのプレイが引き立つ選曲でどんどん観客の耳を虜にさせる彼らの演奏は、活動3年目とは思えない貫録を感じさせる。ジャズやファンクなど様々な要素を柔軟に落とし込み、アーバンな心地よさを携えて多くのファンを魅了していき、最後は「今ここにいるすべての人が明日から悠々自適に過ごせるように」と、「Life Easy」で会場はリラックスなムードに包まれた。

 そして、RYO-Zに「次のバンドはボーカルがないからどう乗っても自由。お客さん、試されてますよ~」と観客が煽られてから登場した、SPECIAL OTHERS。「BEN」「Good Luck」と演奏が続き、ウッドベースとドラムの骨太なリズムとピアノやギターの軽快にしてソウルフルなメロディーに高揚感が駆り立てられ、オーディエンスはただグルーヴに身を任せて体を揺らした。MCでは、宮原“TOYIN”良太(Dr.)が「陽の当たるRIPと違って、陽の当たらないところにいるスペアザです」「マイクを持ってるやつが多いのがRIP SLYMEで、スペアザは真逆だよね」と比較し、仲が良いRIP SLYMEとのエピソードなども披露した。

 いよいよトリを飾るのは主役のRIP SLYME。DJ SO-MAを迎えDJ FUMIYAとのダブルDJというスペシャルなステージは、本フェスのテーマ曲ともいえる「真夏のWOW」でスタート。「太陽とビキニ」「Rock’n Roll Radio」と軽快なナンバーが続き、「楽園ベイベー」では会場のボルテージが最高潮を迎えた。MCでは、この日の衣装である真っ赤なポロシャツと白のハーフパンツが、映画『Do The Right Thing』に出てくるピザ屋をイメージした衣装でものであると明かし、「次からは濃いヒップホップをやります」と、DJ二人の迫力あるスクラッチから始まる「By The Way」「Jump」と勢いは止まらない。RYO-Z、ILMARI、SU、PESの4人はダンスの息もぴったりでフロアのボルテージを上げまくり、DJ FUMIYAは「黄昏サラウンド」のダンスホールリミックスや、「FUNKASTIC」「Good Times」「熱帯夜」などライブのおなじみアッパーチューンを大胆にアレンジしていたこのフェスならではの遊び心で、観客の心をくすぐった。

 熱気に包まれたまま、アンコールでは「Hotter Than July」を披露し「また来年の真夏のWOWで会いましょう~!」と「JOINT」で会場全員がタオルを振り回すMAXのテンションのままイベントを締めくくった。また、終演後に今冬の全国ツアー【RIP SLYME TOUR 2016-2017“DANCE FLOOR MASSIVE V”】開催も発表され、ファンの大歓声に包まれて【真夏のWOW】は幕を閉じた。

Text:神人未稀

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