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変声期前の甲高い声でデビューした「ワン・タイム」が2009年のことだから、ジャスティン・ビーバーがデビューしてから、今年でもう6年になる。15歳にしては、当初のあの声や風貌が幼すぎたというのもあるが、ここ最近のビーバー君…もとい、ビーバー氏の目覚ましい成長っぷりには、仰天させられる。
何といっても、R&Bフィールドにどっぷり漬け込んだ3rdアルバム『ビリーブ』だろう。3年前にリリースされたこのアルバムで、へアスタイルやダンスの技量、それらに平行してキャラ性まで変貌させちゃうんだから、現代のミュージックシーンにおいて、これほどエンターテイナーとしての素質があるアーテイストはいないな、と思った。
「ボーイフレンド」や ビッグ・ショーンとタッグを組んだ「アズ・ロング・アズ・ユー・ラヴ・ミー」など、3曲のTOP10ヒットを放った本作からの2年間は、ほとんどゴシップネタばかり。それはそれで“待ってました”なんだけど、そろそろ新作も聴きたいぞ…という、絶妙のタイミングを図ってリリースされるのが、2015年初のシングル、「ホワット・ドゥ・ユー・ミーン」。
2015年初のシングルといっても、今年の春から大ヒット中の、スクリレックス・アンド・ディプロの「ホウェア・アー・ユー・ナウ」にゲスト参加し、ボディ・アートが近未来的なサウンドとマッチしたPV含め、絶大なインパクトを与えたばかりで…実質上はこの「ホウェア~」が復帰作にあたるわけだけれど、この曲の影響からか、「ホワット・ドゥ・ユー・ミーン」には彼らのデジタリーな感覚が散りばめられている。
プロデュースは、一昨年10週連続リリースの第2弾シングルとしてリリースされた、「オール・ザット・マターズ」を手がけた、プー・ベアが担当。ファーストインプレッションでは飛び込んでくるほどのモノはないものの、何度もループさせてしまう、いわゆる“スルメ型”のトラックで、ミッドテンポの重たいベースにシンセが混じり合う、まさに近未来的サウンド。
クールなトラックとは対照的に、その“未練がましい”リリックが、話題をさらっている。タイトルが示すがごとく、女子の矛盾した態度や気持ちを、男目線で綴った内容に、これは「元カノ、セレーナ・ゴメスにあてたメッセージでは」と、ファンの間でつぶやかれているが、一方のセレーナは、大ヒット中の新曲「グッド・フォー・ユー」で、彼シャツを着て“別の男性と満喫中”を歌っている(これがジャスティンである説もある)。
お互いの新曲リリース直前には、再燃か?ヨリがもどったか、離れたか…で、ひと騒がせあったばかりだけれど、それも彼らのプロモーションの一環であれば、戦略としては大成功といえる。なんだか、つじつまも合ってるしね…。
「ホワット・ドゥ・ユー・ミーン」がリリースされる8月28日へのカウントダウンもスタート。自身の投稿をキッカケに、アリアナ・グランデやビッグバンのG-DRAGON、そして最新(?)のガールフレンド、ケンダル・ジェンナーもインスタグラムでカウントダウンの投稿をしたばかり。何はともあれ、ジャスティン・ビーバーの新曲が聴けるだけでハッピーだ。
Text: 本家 一成
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