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【2.5次元インタビュー】鳥越裕貴、「すごく新鮮で不思議な感覚」歌手デビューへの思い

 ミュージカル『刀剣乱舞』やLive Musical『SHOW BY ROCK!!』で人気を博す鳥越裕貴が、2.5次元ミュージカルや舞台で活躍する俳優とヤマハミュージックコミュニケーションズによる新しい音楽プロジェクト「Bogland Music(ボグランド ミュージック)」の第2弾アーティストとして、歌手デビューを果たす。舞台とはまた違う魅力を放つ“歌手”鳥越に、歌手でデビューすることへの思いや初めて挑戦したという作詞について聞いた。

鳥越裕貴

-歌手デビュー、おめでとうございます! デビューが決まったときの、率直なお気持ちをお聞かせください。

 僕で大丈夫なんですか?って(笑)。歌手でデビューするなんて思ってもなかったので、びっくりしましたね(笑)。

-鳥越さんは、お芝居がとてもお好きな、俳優さんらしい俳優さんというイメージがあったので、意外な印象がありました。

 僕も実は(歌手デビューをしようと)思ってもいなかったです。お芝居が好きだからお芝居でいこうかと思っていたら、このお話を頂いて…新しい可能性が広がってありがたいと思いました。

-今回、鳥越さんは「COLORS」という楽曲で作詞にも挑戦されましたね。

 せっかく、こういう機会をいただけたので、作詞にも挑戦できたら面白いかな、お客さんも喜んでくれるかなという思いから挑戦しました。

-普段、文章を書かれることはあるんですか。

 ないです。だから、こっ恥ずかしさしかなかったです(笑)。どう書いたらいいのかなと思って、知り合いに聞いたら「テーマを絞ったらいい」って言われて…絞っていったら、いろいろと言葉が出てきて…。

-「COLORS」はどんなテーマから発した歌詞なのでしょうか。

 やっぱり、自分が書くならば、お芝居に関係していることだと思ったので、この業界に入ったときのことや、苦悩、いろいろな出会いがあって、そこから学んだことを詞にしたいと思って書きました。(自分のことを)知っている人からしたら、鳥越らしいなって思ってもらえると思います。鳥越も大変だったんだな、私も頑張ろうってなってもらえたらいいなって。

-鳥越さんは、ミュージカル『刀剣乱舞』などで、これまでにもレコーディングはご経験されていらっしゃいますが、今回のレコーディングで今までと違ったことはありましたか。

 鳥越裕貴であるということですね。今までは、役やキャラクターの中で歌っていて…もちろん、それも鳥越裕貴ではあるんですが…、今回は自分というものを確認しながら歌った記憶があります。すごく新鮮で不思議な感覚でした。

-CDにはトークパートも収録されていますね。とても面白かったです!

 面白いと言ってもらえるのが僕は人生の中で一番うれしいです(笑)

-あれは、好きに話してくださいというスタイルで収録したんですか。

 そうですね。僕、しゃべることは苦じゃないので、10分ぐらいいただいて、ブースに入ってぺちゃくちゃ話していた感じです。ダミーヘッドマイクという人が聞いているような、聴感で聞こえるマイクを使っていろいろな遊びをしたので、それをぜひ楽しんでもらいたいです。ただ、家で聞くことをお薦めします(笑)。

-タイトル曲の「RISER」はダンサンブルなナンバーですが、この楽曲については?

 分かりやすい楽曲じゃないですかね。鳥越の向上心、というイメージです。

-この楽曲はダンスをしながら披露する予定なんでしょうか。

 一部だけ踊りながら歌います。でも僕、リリースイベントとかもしたことがないんで、どういうモチベーションでやったらいいんだろうと、今、考えているんですよ(笑)。トークをしていて、急に「聞いてください」って歌い出すって、笑ってしまいそうな感じなんですけど(笑)。

-ファンイベントみたいなところでもあまり歌うことはないんですか。

 あんまりないですね。しかも、自分の曲となると…絶対、歌い終わった後にトークでごまかそうとすると思います(笑)。なかなかない経験なので、今、ドキドキしています。

-貴重な鳥越さんの姿も楽しみです。鳥越さんの音楽歴についても教えてください。初めて音楽に触れたのは?

 幼少期に好きだったのが、V6さんの「MUSIC FOR THE PEOPLE」。とてもキャッチーで、かっこよくて、今でも覚えています。それから、SMAPさんの「SHAKE」は、幼稚園の体操の音楽だったんです。好き過ぎて、幼稚園からカセットテープをもらって、家で聞いていました。

-初めて自分で買ったCDというと?

 中学生のとき、バンドをやっている友達たちの影響で、L’Arc-en-Cielさんにガッツリはまりました。アルバムも全部買って、ライブにも行ったりして衝撃を受けました。この間、ラルクさんの結成25周年のアルバムを聞いたんですが、今でも覚えている曲ばかりで、(出演していた舞台の)楽屋でキャストみんなで聞いて盛り上がりました。

-今後、歌手活動でやりたいことは?

 僕、三浦大知さんが好きなので、あんなふうに踊れたらいいなと思います。

-どんなダンスがお好きなんですか。

 ヒップホップはもちろん好きですが、以前に舞台でコンテンポラリー的なものを踊った時に、すごくしっくりくるものがあったんです。感情を乗せて踊るので、苦しいけど、でも楽しい。自分に向いているのかなと思いました。

-では、最後にファンの方へメッセージを。

 もしかしたら二度とない機会かもしれません(笑)。10年後、「おまえ何かやってたな」ってネタになるぐらい貴重な体験になると思うので、ぜひこのCDを手に取ってもらい、10年後までとっておいてもらえたら面白いな、と。それまで付き合ってください! もちろん、単純に楽曲と歌詞も楽しんでいただけたらいいなと思っています!

(取材・文/嶋田真己)

 鳥越裕貴 メジャーデビューシングル「RISER」は発売中。

「RISER Active Ver.」