X


【テレビコラム】「みるぞう」が見た注目ドラマ 「リーガルハイ」はツイッター上でも大人気

 「みるぞう」開発スタッフのイヨダです。「みるぞう」とは、ツイッターのつぶやき数でテレビ番組の盛り上がりが分かるスマートフォンのアプリ。今回から短期集中連載として、ツイッターから見た注目のテレビドラマを紹介します。まず、ツイッターから見た先週の人気ドラマランキングはこちら。

 

◎ツイートしたユーザー数ランキング(11月15日~21日)

 1位 3055 リーガルハイ(11月20日)

 2位 735 八重の桜(11月17日)

 3位 640 安堂ロイド~A.I.knows LOVE?~(11月17日)

 4位 616 ごちそうさん(11月20日)

 5位 545 独身貴族(11月21日)

 6位 335 クロコーチ(11月15日)

 7位 297 ドクターX ~外科医・大門未知子~(11月21日)

 8位 282 天国の恋(11月15日)

 9位 277 都市伝説の女(11月15日)

 10位 260 よろず占い処 陰陽屋へようこそ(11月19日)

 ※日付は放送日。同一タイトルの番組が2番組以上ある場合は、最も多い日のユーザー数をカウント

 

 今回は、圧倒的1位の「リーガルハイ」と、ネットで話題を呼んでいる8位の「天国の恋」について、ツイートの傾向と特徴を分析してみましょう。

 

 

リーガルハイ

 「リーガルハイ」(フジテレビ系 毎週水曜 後10.00~後10.54)は、堺雅人さん演じる毒舌弁護士・古美門と、新垣結衣さん演じる正義感の強い弁護士・黛のハイテンションな掛け合いが注目の人気コメディー。毎回、高ツイート数をキープしています。

 11月20日放送の第7話では、まずは午後10時10分ごろ、古美門と黛が法廷で放送禁止用語を連発して争うシーンで随所に“ピー音”が入る演出に「自主規制wwww」「ドラマなのにピーピーうるさいw」とツイートが集中。

 午後10時16分ごろ、古美門が机をバンバンたたくシーンでは、「机バンバンって小木曽次長かよwww」と、「半沢直樹」(TBS系)で、小木曽次長(緋田康人)が机をたたくシーンのパロディーに気付いた視聴者のツッコミが多数。

 また午後10時52分、次回予告がドラマ「北の国から」(フジテレビ系)のパロディーだった時には「わっ出た!名作パロディ回w」と盛り上がりました。

 ちなみにこの日、主要な登場人物のうち誰について多くつぶやかれているか調べてみると、意外な結果に。

 古美門研介 … 4.7%

 加賀蘭丸 … 4.6%

 黛真知子 … 2.8%

 (「リーガルハイ」7話の総ツイート数に占めるその人物についての言及率。俳優名や別称など幾つかの検索結果を合算)

 と、加賀蘭丸(田口淳之介)への言及率が黛を大きく上回り、古美門に匹敵するレベルでした。

 蘭丸は、毎回わずかな時間しか登場しませんが、その「仕込み」シーンが、お約束のツッコミどころになっていることがうかがわれます。この“お約束”が、ツイッターで盛り上がる典型的なパターンです。

 

天国の恋

 「天国の恋」(フジテレビ系 毎週月~金曜 後1.30~後2.00)は若いイケメンが、アラフォー主婦に猛烈にアプローチを掛けるなど衝撃的なストーリーで話題のお昼のドラマ。

 10月28日放送の第1話は、「みるぞう」の集計ランク圏外でしたが、いきなり女性がジャニーズJr.の高田翔さんの股間を触る展開がネットで話題になり、第2話以降ツイート数が急上昇。高田さん演じる志田元春の濃い胸毛も話題になっています。

 そのピークだったのは11月8日の第10話。午後1時39分ごろ、婦長(毬谷友子)が大暴れするシーンでは、大暴れ自体への反応もさることながら、石田純一さん演じる海老原邦英の「凄い破壊力だなぁ、おぉーい」というセリフを「他人事かw」などと面白がるツイートが多数。

 また午後1時47分ごろ、婦長が傾倒しているスピリチュアルの先生が登場。以前から婦長が唱える「つんつんでれでれつんでれれ…」というお経のようなセリフが話題になっていましたが、「スピリチュアルの先生キター!!」「天国の恋キャラ濃いの多すぎ」と、極端な展開や演出を視聴者も面白がっているようです。

 ちなみに「天国の恋」では、ツイッターで多数つぶやかれたセリフを公式の”名ゼリフ”としてデータ放送や番組公式サイトに掲載する、という取り組みを実施しています。石田さんのセリフは、この回の名ゼリフに採用されました(http://tokai-tv.com/tengokunokoi/serifu/02.php)。

 

  今回取り上げた二つのドラマの共通項としては、意図的にツッコミどころ満載にしたドラマ作りという点が挙げられます。

 視聴者がテレビの前で“ツッコミ”という形で参加することまでを想定した内容になっており、それに視聴者が大いに応えていることが、高いツイート数に表れています。

 ゲームのようなインタラクティブ要素があるわけではありませんが、暗黙のうちに双方向型/参加型の視聴になっているという形が、ソーシャル時代にユーザーの心をつかむドラマなのかもしれません。

 

 ◎「みるぞう」とは…ツイッターのつぶやき数により、盛り上がっている番組がひと目で分かる、定番ソーシャルテレビサービス。番組を見ながらツイッター実況を楽しむのにも最適。iPhone版、Android版を提供中。詳しくはこちら→http://miruzow.nifty.com/

◎イヨダプロフィール…ソーシャルテレビサービス「みるぞう」のプロデューサー。インターネットサービスの老舗・ニフティ株式会社所属。最近のお気に入り番組は「亀田音楽専門学校」と「Rの法則」(共にNHK・Eテレ)。