尾上菊之助が、震災復興へチャリティ舞踊公演　会場も自身で手配、尾上右近と３演目

　「福島の避難所へも訪問させていただいた」と復興に尽力していくと語った歌舞伎役者の尾上菊之助（右）と尾上右近　(c)KYODONEWS

　尾上菊之助チャリティ舞踊公演「祈り」が１２日、東京・浅草公会堂で行われ、歌舞伎役者の尾上菊之助、尾上右近が計３演目を演じた。同公演は、東日本大震災のチャリティ公演で、入場料収入はすべて義援金として寄付される。

　開演前には、募金活動も自ら行った尾上菊之助は、「震災以降、何かできることはないかもどかしい思いを抱えており、歌舞伎（の舞台を）続けていいのかを考えておりました」と公演に至った心境を取材陣に語った。今回の公演は、「５月ころから話が固まっていきました」とし、菊之助自身が会場となった浅草公会堂に問い合わせ、公演の手配をしたことを明かした。

　チャリティ公演ということで、出演料を一切受け取らずに舞台に上がった右近は“菊之助さんからご褒美はあるのか？”という質問に、「僕がこの役を頂いていることがご褒美です！」と明るく話し、復興支援への思いが同じく強いことを印象づけた。