エンターテインメント・ウェブマガジン
ポール・マッカートニーが先日、ニューシングルと次のアルバムのプロモーションのためInstagramに登録した。プリンスやロバート・プラントなど、このところ多くのベテラン・ミュージシャンが新しいソーシャル・メディアを活用し始めているのだ。
古いファンと再びつながり、そして新しいファンを獲得するという今までになかった手段のため、往年のスターたちの多数が現在、TwitterやFacebook、Instagramなどのソーシャル・メディアを採用している。その理由について、米ビルボードのソーシャル/ストリーミング・チャート・マネージャーのWilliam Grugerが次のように分析した。
▼無料プロモ、無料配給
レッド・ツェッペリンのロバート・プラントは8月8日、自身のサイト・リニューアルにあわせてInstagramとTwitterのアカウントを取得し、Googleプラスのページを作成した。なお、Twitterを始めた記念として、先着フォロワー2万5,000人に対し特別無料ダウンロードを提供。同曲は、レッド・ツェッペリンの「強き二人の愛(What Is and What Should Never Be)」を現在のプラントのバンドでカバーしたものだった。
▼自分のブランドを管理する(でなければ誰かがやる)
8月中旬、テクノロジー嫌いで知られるあのプリンスが、現在一緒にやっているバンド、3RDEYEGIRLについて伝えるため“@3rdeyegirl”というアカウントでTwitterを始めた。ちなみに、検索エンジンにて“Prince Twitter”で検索すると、“PrinceTweets2U”というプリンスのモノマネ・アカウントが出てくるが、そこでのタイムリーな言葉は“@3rdeyegirl”での本人のツイートに驚くほど似ている。
これは、ソーシャル・メディアの領域において、アーティスト自身が主張しないと何が起こり得るかを示した実例だろう。自分がやらないと誰かがやってしまうのだ。“PrinceTweets2U”は比較的無害だが、偽のアカウントをフォローしたファンに誤解を与え、アーティストの信頼性を傷つけることにもなり得る。
最近では、ケイト・ミドルトン(キャサリン妃)の妹、ピッパ・ミドルトンが、自分になりすました意見を掲載した偽のTwitterアカウントを相手に法的措置に出ている。
▼そこにファンがいるから
ソニー・ミュージックのカタログ部門“レガシー・レコーディングス”は、ボックスセット、リイシュー、ベスト盤などの制作会社だが、多数のアーティストやマネージャーと共同でかなりの数のソーシャル・メディア・サイトを維持している。
同レーベルのデジタル・マーケティング担当者は、「人々は情報を得るために、ますますソーシャル・メディアを利用するようになっています。Facebookには今や10億人が登録し、YouTubeは毎月100万人以上が視聴している。人々が情報とエンターテインメントを求める場所になるよう努めています」と語っている。
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