ムックの最新作ナンバーでお台場震撼 来年春には全国ツアーも

　2年ぶりのニューアルバム『シャングリラ』も好評なヴィジュアル系ロックバンド ムックが、12月8、9日に【MUCC Tour 2012 “Shangri-La”】のZepp DiverCity TOKYO公演を行った。

　結成15周年を迎えた今年は、幕張メッセでの記念ライブや秋に開催したツアーなど、精力的にライブ活動を行ってきた。レーベル移籍後では初のアルバムとなる『シャングリラ』を引っ提げ、東名阪を巡るツアーの締め括りとなる今回の2DAYSは、当然同作の収録曲が中心の選曲だ。歓声に応えながら一人一人ステージに登場した4人は、アルバムの1曲目「Mr.Liar」よりライブをスタートさせた。

　また、今回のステージはアルバム新録曲をじっくり楽しんでもらうため、あえてシンプルな舞台装置を選択したそうだ。限定された演出の元、黒ずくめの衣装を身にまとった逹瑯（vo）は、轟音で圧倒する激しいロックナンバーからダンサブルなエレクトロチューンまで、ジャンルを超越して展開されていくサウンドを印象的なメロディで紡いでいく。

　目を惹く派手な演出もなく、一部を除いてアルバムの曲順通りに楽曲を披露していった彼らだが、同作内でも異彩を放っていた1曲「狂乱狂唱～21st Century Baby～」では、逹瑯がステージ上に用意された4～5メートルはありそうな高台の上へ。タイトル通りの狂想的なサウンドに踊る観衆をさらに盛り立て、代表曲も交えながら最高潮を迎えるクライマックスへと続けていった。

　アンコールでは、ムック史上では珍しいウエディングソング「Marry You」を華々しく披露し、ミヤ（g）の「お前ら、別の意味でトブぞー!?」という煽りから、シングル曲「MOTHER」でツアーを締め括った彼ら。以前ミヤが「最近、メタルと接近している」と語っていたように、より骨太で芯のあるロックサウンドを展開し、古くからのファンも驚く進化を見せ付けた2DAYSとなった。

　なお、12月27日には凛として時雨や9mm Parabellum Bullet、ドレスコーズらと競演する武道館イベントを控えており、来年2月からは全国各地のライブハウスを巡る大規模なツアーも決定している。

◎【MUCC Tour 2012 “Shangri-La”】 Zepp DiverCity TOKYO公演
2012/12/08（土） at Zepp DiverCity TOKYO
［セットリスト］
01.Mr. Liar
02.ステラ
03.G.G.
04.アルカディア featuring DAISHI DANCE
05.ネガティブダンサー
06.ニルヴァーナ
07.ハニー
08.ピュアブラック
09.終着の鐘
10.夜空のクレパス
11.狂乱狂唱～21st Century Baby～
12.絶望
13.風と太陽
14.ファズ
15.YOU＆I
16.蘭鋳
17.シャングリラ

En1.Marry You
En2.フライト
En3.MAD YACK
En4.MOTHER