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シャキーラとバーナ・ボーイによる世界的な大ヒット曲「ダイ・ダイ」は、もともと大きな舞台で披露されることを想定して制作された。この曲は現地時間6月11日にメキシコ・メキシコシティで行われた【FIFAワールドカップ2026】の開会式で初披露され、大会期間中を通じて人気を高め続け、7月19日に開催された【ワールドカップ】史上初の決勝ハーフタイム・ショーでの二人のパフォーマンスで再びピークを迎えた。そして、大会終了後も、米ビルボードの各チャートで勢いを増し続けている。
「ダイ・ダイ」の勢いは、米ビルボード“Global 200”、“Global Excl. U.S.”、“Latin Airplay”など、世界中のビルボード・チャートにおいて合計10冠を獲得するという結果につながった。この躍進は、【ワールドカップ】という大舞台の効果だけでなく、インディペンデントのマーケティング専門家レイ・ロックが舞台裏で主導した、綿密に計画されたグローバル戦略の成果でもあった。レイ・ロックは米フィラデルフィアと米ロサンゼルスを拠点に複数アーティストのマネジメント・チームと連携しており、シャキーラ、アリアナ・グランデ、コールドプレイ、マドンナなどを担当している。そしてこの成功により、レイ・ロックは米ビルボード誌の「エグゼクティブ・オブ・ザ・ウィーク」に選出された。
「ダイ・ダイ」のリリースに至るまでの8週間、ロックと制作チームは、3つの言語でコラボ曲をリリースすることで、シャキーラの世界中のファン層のさまざまなセグメントを再び惹きつけた。その楽曲とは、Beéleをフィーチャーしたスペイン語曲「ALGO TÚ」、ザラ・ラーソンの「Eurosummer」のダンス・ポップ・リミックス、そしてアニッタとのコラボによるポルトガル語曲「Choka Choka」である。「これらにより、シャキーラがポップ史上で最もグローバルな存在の一人であるという地位を、最終的に確固たるものにした」と彼は語る。
以下では、この楽曲が真のサッカー・アンセムになり得るポテンシャルを秘めていると初めて気づいた瞬間や、チームがいかにして大会期間中にピークが早く来すぎるのを回避したのか、そして新曲のリリースがひしめき合う現在の音楽業界において、アーティスト独自の強みに合わせた完全オーダーメイドのキャンペーンを構築することがなぜかつてないほど重要になっているのかについて、ロックが語る。
――「ダイ・ダイ」は、これまでに世界中のビルボード・チャートにおいて合計10冠を獲得しました。当初、あなたやチームはこの曲にどのような可能性を見出し、これほどの大ヒットを遂げると確信したのでしょうか?
シャキーラが初めてこの曲のデモを共有してくれたのは、2026年の年明け数日後、マイアミの彼女のスタジオで開かれたキックオフ・ミーティングでした。最終的な曲構成はまだ固まっていませんでしたが、(シャキーラのマネージャーである)ナディーン・エリヤと私は、シャキーラがプロデューサーのA.C.とともに作り上げた、世界各国の影響を受けたポップサウンド、そして歌詞、とくに彼女が書いたサッカーのチャントに着想を得たフックに即座に心を打たれました。初期段階の時点で、すでに【ワールドカップ】にふさわしいと実感しました。シャキーラがサッカー・アンセムという課題を完璧にクリアしたことは、その瞬間に分かりました。
――この楽曲はメキシコシティで開催された【ワールドカップ】の開会式で初披露され、大会を通じて勢いを増し、決勝ハーフタイム・ショーで頂点を迎えました。一気にピークを迎えるのではなく、大会期間を通じて勢いを持続させた戦略の中核は何だったのでしょうか。
決勝ハーフタイムショーの詳細が固まる以前から、7月19日は常に私たちのインパクト・デート(狙いを定めた最大の到達日)でした。5月2日に公開されたこの曲の最初のティーザー映像――2014年にシャキーラがFIFAのイベントで最後にパフォーマンスを披露したブラジルのマラカナン・スタジアムで撮影されたもの――を見た時点で、大会期間中を通じて適切なペースで活動を続けていかなければならないと理解していました。
「ダイ・ダイ」のリリースに至るまでの8週間、 3つの言語でのリリースを通じて、世界中のファンの関心を再び呼び起こした。フォルクローレとEDMの影響を受けたスペイン語楽曲、ビエレとのコラボ「ALGO TÚ」、ザラ・ラーソンの「Eurosummer」のダンスポップ・リミックス、そして待望のアニッタとのポルトガル語コラボ「Choka Choka」です。これらにより、シャキーラはポップ史上で最もグローバルな存在の一人としての地位を確固たるものにしました。
私たちはこの楽曲の素晴らしいパートナーであるFIFAとグローバル・シチズンの主要なアクティベーション、そしてスタジアムの試合日程に合わせて組まれたシャキーラの最新全米ツアーのタイミングに沿って、目玉施策である「ダイ・ダイ」のリリースの山場を企画しました。世界規模のプレス・リリース、シャキーラ本人からのキャンペーン情報やSNS投稿素材、DSPでの新しいリミックスの配信、あるいは注目度の高いパフォーマンスなど、毎週少なくとも1つは楽曲の大きな露出の機会を設けました。このようにして、今年の夏は「ダイ・ダイ」を【ワールドカップ】に関連するあらゆる話題の戦略的最前線に置き続けました。
――アーティストとしての彼女らしさを保ちながら、、どのようにしてプロモーション展開を常に新鮮なものに保っているのでしょうか?
シャキーラのキャンペーン企画に携わる中で私が最も気に入っていることの一つは、彼女のアーティスト性には、完全に確立された側面が実にたくさんあるという点です。彼女は自身のスキルを緻密に磨き上げ、ポップスターという存在のあらゆる側面に独自のアプローチを築き上げてきました。ほんの数例を挙げるだけでも、多言語による作詞、ステージ・パフォーマンス、振り付け、歌唱力、そして視覚的なイメージなど、それらすべてが完全に彼女独自のものとして確立されています。
彼女のブランドは非常に明確であるため、現在のメディアのトレンドやプラットフォームに、本人らしさを損なわない形で適応させていくことは、それほど難しいことではありません。サッカーもそのブランドの一部であり、シャキーラのアンセムに対する自然発生的な需要は計り知れないものがありました。私たちは最初のティーザー映像に非常に力を入れ、多言語によるチャントとミュージック・ビデオの振り付けという、どちらもまさに「シャキーラの真骨頂」と言える要素を意図的に取り入れました。ファンがそれらを覚え、親しみを感じられるような機会を提供することで、最初の試合や「ダイ・ダイ」の初パフォーマンスを迎える前に、私たちはすでにこの楽曲に対する確固たるオーディエンスをあらかじめ築き上げていたのです。
――クリエイティブ面、そして市場でのポジショニングの観点から、なぜバーナ・ボーイがこの楽曲のコラボレーターとして最適だったのでしょうか?
シャキーラはクリエイティブ面において、常にその楽曲にとって何が最もベストかを第一に考えて判断します。彼女はかなり前からバーナ・ボーイのファンであり、最初のデモ音源の時点から、この楽曲には彼の声が入ることを明確に思い描いていました。またポジショニングの観点から言えば、世界各国の楽器演奏やサウンドをポップ・ミュージックへと融合させることこそが、昔からシャキーラが持つ最大の強みの一つなのだと思います。
――このキャンペーンの期間中、「これは私たちが予想していたよりも、はるかに大きな規模の出来事になりつつあるぞ」と実感した瞬間はありましたか?
まさに今週です。私たちチームは全員、この楽曲の持つ力と、世界中のオーディエンスの心に刺さり、熱狂させるパフォーマンスを披露するシャキーラの能力に対して、揺るぎない確信を持っていました。インターネット上では、4年に1度の【ワールドカップ】に彼女のカムバックを熱望する声で溢れかえっていますからね。
大会終了から数日経っても、この楽曲がこれほどの高みにまで登り詰め、その勢いを維持しているのを目の当たりにして、嬉しい驚きを感じています。パフォーマンスをきっかけに楽曲が新たに発見され、人々に受け入れられるというのは、まさに私たちが望んでいた形です。ただ、2026年大会は【ワールドカップ】史上初となる決勝ハーフタイム・ショーだったため、大会終了後にこの楽曲がどのような成果を示すのかについて、ベンチマークや比較基準となるものが全くなかったのです。
――【ワールドカップ】そのものを超えて「ダイ・ダイ」が人々と深くつながり、決勝戦が終わった後も響き続けている理由は何だと思いますか?
ある意味で、先週日曜日のハーフタイム・ショーは、シャキーラが数年にわたって世界の大舞台へと果たすこととなった華々しいカムバックの最高の集大成だったのだと思います。2022年に彼女の私生活が大きな注目を集めて以来、南北アメリカ全域のコアファンは、彼女がこの栄光を掴み取るまでの道のりを一歩一歩見守ってきました。「Bzrp Music Sessions, Vol. 53」や「TQG」といった米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”でトップ10入りを果たした大ヒット曲から、大ヒットアルバム『Las Mujeres Ya No Lloran』、そして南北アメリカでの記録的なスタジアム・ツアーに至るまで、ずっと共にしてきたのです。
通算4度目となる【ワールドカップ】のステージへの復帰は、このウイニングランを何十億もの人々の家庭へと届けました。そして今週、文字通り世界中が彼女のもとに一丸となって集まり、彼女を祝福し称える姿を目にできたことは、言葉にできないほど感慨深く、報われる思いでした。
――あなたは世界有数のビッグスターたちと仕事をしてきました。このキャンペーンを通して学んだことで、今後のリリースに活かしていきたいことは何かありますか?
今年、私は私たちの世代において最もダイナミックな3人のアーティストのリリース戦略を立て、今年最もインパクトのあるキャンペーンの数々を手がけるという光栄に恵まれました。シャキーラの「ダイ・ダイ」、マドンナの『コンフェッションズ II』、そしてアリアナ・グランデが近くリリースする『petal』です。
私にとって、これら3つのキャンペーンを同時進行させたことで、アーティストそれぞれに合わせた完全オーダーメイドかつ手作りのアプローチがいかに極めて重要であるかが、はっきりと浮き彫りになりました。現在、オーディエンスに届けるために掻き分けなければならないコンテンツはかつてないほど溢れ返っており、その一方で、アーティストやそのチームに提示されるベスト・プラクティスはますます画一化してきています。
この3人の女性は全員、自分らしさを体現する最高のお手本です。目標を明確に持ち、アーティストのビジョンと最大の強みを深く理解すること。自分たちが伝えようとしているストーリーには、最終的に無関係かもしれない数値的な指標を追い求めるよりも、自分たちの強みを最大限に活かし、オーディエンスの期待を徹底的に満たすことを優先すべきなのです。
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