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FM802が主催している野外音楽フェスティバル【MEET THE WORLD BEAT】が今年も万博記念公園自然文化園「もみじ川芝生広場」で5月23日に開催され、オフィシャルライブレポートが到着。さらに【FM802 MEET THE WORLD BEAT 2026 SPECIAL】と題し、FM802にてライブ音源特番が決定した。
【MEET THE WORLD BEAT】(以下、MTWB)は、FM802が掲げる「ラジオで音楽を伝え、ライブでアーティストを伝える」という理念のもと、1990 年に誕生し、以降、毎年恒例のイベントとなっている。今年は、あいみょん、HY、OddRe:、DISH//、Bialystocks、BE:FIRST、Furui Riho、マカロニえんぴつ、レミオロメンの9組が出演。今年の、MTWBではさらに会場を拡大。生音とモニターでイベントを楽しめる「Feelin′Area」が新しく設置された。ステージも Prime Stage、Rise Up Stageの2ステージで展開。チケットは早々に完売し、会場には全国から約17,000人のリスナーが集結。直前まで雨模様が心配されたが、当日は心地よい風が吹き込む五月晴れのなか、一日限りの饗宴を楽しんだ。
<DISH//>
トップバッターの DISH//は、疾走感あるロックナンバー「No.1」から、北村匠海(Vo./Gt.)がよく伸びる歌声でオーディエンスを魅了。「はじめまして。聞くところによるとフェスが初めての人が多い。ゆっくりと楽しんでください」と声を掛ける。続くパンクロックチューン「HAPPY」では、シンプルでいて心にじわりと染み込む歌詞に共感するように、観客は手を高く掲げたり声を上げて盛り上がる。「ただ、少しでもあなたが幸せになれば!」、声高く叫んだ言葉が空高く響き渡る。心を鼓舞する言葉と、橘柊生(DJ./Key.)が紡ぐ繊細なピアノのメロディが印象的な「ヒーロー」では、広い野外の会場にぴったりな壮大なロックサウンドを響かせる。泉大智(Dr.)のじわじわと強く響くビートに観客の心情もリンクし、気持ちよさそうに体を揺らす観客を見渡し、北村もより一層声を高く、広く伸ばしていく。
「少しは準備運動できましたかね? 良い感じですか? 皆様の力を貸してください! 」と、ホラ貝を吹き鳴らしたのを合図に、ご機嫌なロックナンバー「プラン A」へ。観客とのコール&レスポンスも交え、4人は会場を一気に盛り上げていく。阿波踊りにも似た和のニュアンスを取り入れたビートは、初めてのオーディエンスでも自然と体が乗る心地よさで、会場の熱量はさらに上昇。ステージ後半は「毎日お疲れ様です! 今日くらいはパーッと元気にやっちゃいましょう!」と、ポップでエネルギッシュな「エール」で、盛大な手拍子を沸き起こしていく。矢部昌暉(Cho./Gt.)がかき鳴らす、気持ちを弾ませるメロディに誘われ観客も満面の笑顔に。
「今日はあいみょんもいればマカロニえんぴつもいる。縁のある曲を2曲できれば」と、あいみょんが作詞作曲を手掛けた「猫」へ。北村の切なくも表現力豊かな歌声、橘と矢部が描く繊細で心情の機微を描くメロディに魅せられ、観客は優しい拍手を贈る。「たくさんのありがとうを伝えさせてください」と、ラストはマカロニえんぴつのはっとりと共作した「沈丁花」。一歩先へ歩みを進めたくなる言葉の数々、懐かしくも心温まるメロディとリズムに、北村が心を込めた力強い歌唱を重ねる。唯一無二の DISH//の世界に、観客は大きな歓声を送った。
<レミオロメン>
2025 年に活動を再開したレミオロメンは、19年ぶり3度目のMTWBへの出演。1曲目にセレクトしたのは、2003年のインディーズ1stシングルであり、同年5月のFM802 ヘビーローテーション曲の「雨上がり」。音に敏感なリスナーはイントロが鳴ると即座に反応! 神宮司治(Dr.)のタイトなビート、前田啓介(Ba.)のサビに向かって駆け上がるベースラインに誘われ、会場一面にあっという間に高く拳が突きあがる。続く「南風」では、何度も何度もラジオで聴いてきたバンド初期の名曲ということもあり、リスナーは久しぶりに体感できた生ライブに嬉しそうに音に合わせて手を振る。
「だいぶ長いこと、バンドとしてお休みをいただいてました。会えて嬉しいです。僕らが MTWBに出たのは2003年のデビューした年。その時にも披露した曲を。当時はスマホも SNS もなくて、人と繋がりたい気持ちや人を大事に思う気持ちは時代が変わっても変わらない。ここにいる皆さんと繋がれる時間が作れたら……」と、メジャーデビュー曲「電話」へ。エモーショナルなギターロックサウンド、藤巻亮太(Vo./Gt.)の切なさと力強さの入り混じった歌声が重なる。唯一無二のレミオロメンの世界が目の前に広がっていく。「ここで一緒にもっともっと元気になって盛り上がっていけたら♪」と、爽快感たっぷりの「スタンドバイミー」へ。メンバー3人が向かい合って音を合わせる、その姿を観るだけでも気分が高まってしまう♪
現在、15年ぶりとなる全国ツアーの真っ最中の彼ら。バンドのテンションは高まる一方で、久しぶりの広い野外会場でのパフォーマンスを満喫する3人の表情も晴れやかだ。「この感謝の気持ちを季節は違うけど伝えたい」と披露したのは「粉雪」。藤巻のギターのイントロだけで、会場がわっと湧くほどの名曲だ。錆びることのない美しいメロディと、心情を繊細に描いたバンドサウンドに、観客はただじっと聞き惚れていた。「今日は最後まで楽しんで。明日からも素敵で、笑顔の日が続きますように。最後に門出の曲を」と、「3月9日」へ。藤巻の語り掛けるような柔かく力強い歌声、優しく心情を包み込むメロディ。色褪せない名曲に魅せられ、観客は心地よさそうに手を振り、最後の一瞬まで3人の音を満喫していた。
ステージの転換時間には FM802 の DJ’sが登場。出演アーティストの魅力やステージの感想はもちろん、フードや協賛エリアなど、“ミザワビ”の楽しさをラジオ番組さながらに伝えた。
<Bialystocks>
FM802でアーティストがDJを務める番組『MUSIC FREAKS』で、2025年10月から甫木元空(Vo.)がDJを担当しているBialystocksがMTWB初出演。1曲目「雨宿り」から、甫木元が伸びやかでソウルフルな歌声を響かせていく。エモーショナルなバンドサウンドの中、菊池剛(Key.)が変幻自在で遊び心たっぷりなメロディを描いていく。甫木元のハイトーンボイスやバンドメンバーによるコーラスワークも絶妙で、極上の音空間に圧倒される。「コーラ・バナナ・ミュージック」、軽やかでキャッチーなのに複雑に入り組んでいくサウンドの中を、甫木元は歌声さえも楽器のひとつのように
魅せていく。フォーキーで柔らかなサウンドに心癒される「差し色」。時折強く風が吹く天候の中でも、甫木元は透明感がありつつもスモーキーな歌声でオーディエンスの耳を優しくくすぐっていく。「言伝」、心が少し切なくなる言葉、それを柔しく包み込む歌声。季節や心情の移ろいを色で描くような、菊池が紡ぐ音色も秀逸で、誰もが心酔した表情でステージを見つめている。
ジャンルレスなサウンドで多彩な表情を見せていく2人。次曲はグルーヴィなベースが体を揺らす「灯台」。1本の映画を観ているようにドラマチックに展開していく楽曲は、後半に進むにつれてより一層大きな臨場感を生み出していく。楽曲を締めくくる甫木元の圧巻のファルセットボイスには、感嘆の声を漏らす人の姿も。MCはなく、次々に楽曲を披露し、限られた時間のなかでバンドの存在感をアピールしていく2人。「Over Now」では楽曲の前半と後半でイメージを変え、より大きな没入感を演出。かと思えば、「I Don’t Have a Pen」では菊池のループするメロディが中毒性を生み、甫木元がさらに煽りをかけるように矢次早に言葉を繰り出していく。心地よい音のまどろみの中、観客は芝生に寝転がったり体を揺らしたりと、自由な時間を過ごしながら音を堪能している。「風は強く吹いているけど、みんなそれぞれ楽しんで。またどこかで会いましょう」と、ラスト曲は「Upon You」。夜の匂いが少しする楽曲だけれど、心地よく風が吹く昼下がりの会場にもぴったりとハマっている。MTWB 初出演ながら、オンリーワンのグッドミュージックで確かな印象を残しステージを後にした。
<OddRe:>
「Rise Up Stage」のトップバッターはOddRe:。サウンドチェックから AirA(Vo.)はエネルギッシュな歌声を響かせ、観客の視線を釘付けに。1 曲目「shiori」では、SOI ANFIVER(Gt./Comp./Trackmaker.)のシンセの凛とした音像がAirAの歌声をより一層高く羽ばたかせていく。5月1 日にリリースしたばかりの「睡る君」では、エモーショナルでいて透き通った歌声、ユウキ サダ(Ba./Vo.)のハイ&ローを効かせたリズムが何とも言えない浮遊感を生み出していく。
「人がいっぱいいる!?」と初出演のMTWBの会場に、喜びの表情を見せる3人。FM802の2025年12月度ヘビーローテーションにも選ばれた「東京ゴッドストリートボーイズ」では、サダの低音を効かせたベースラインと高揚感高まるバンドサウンドに、観客も高く手を合わせて音に応える。観客を煽るように叫び歌うAirAに負けじと、観客も大きな歓声を上げる。「ai my me」では先ほどとは一転、リラクシンなサウンドに人の波が大きく揺れる。最後の AirAの渾身のシャウトには拍手喝采も! 存分にテンションを高めたところで、ラスト曲「FEVER TIME」。ダンサブルなビートに手拍子や体を弾ませつつ、「もっとイケるよね!?」とAirAが煽り、サダの挑発的なベースライン、SOIのソリッドなギターに観客は熱狂! 全5曲をハイスピードで駆け抜けていった。
<BE:FIRST>
サウンドチェックでステージ裏から本番さながらの歌声を響かせ、ファンを熱狂させた BE:FIRSTも、今回がMTWB初出演。大きな歓声に迎えられステージに姿を現した6人は、まずは「GRIT」で低音のうねりを効かせた攻撃的なトラックの中、SOTAが圧倒的なダンスパフォーマンスで観客の視線をさらっていく。続くR&Bチューン「Secret Garden」では、SHUNTOの色香漂う低音、JUNONのハイトーン、そしてメンバーの個性が光るコーラスに大きな歓声が沸く。「(今日の出演者の中で)オレたちだけ多少毛並みが違うけど、オレたちなりに最高の音楽を届けたい。それぞれ好きなように楽しんで」と、「Brave Generation」では観客の手拍子も盛大に響くなか、唯一無二のボーカルグループとしての存在感を誇示。「オレたちが出たからには、踊らせて帰らせないと」と「Boom Boom Back」では気分を高めるビートのなか、歌声はもちろん、緩急をつけたダンスパフォーマンスでもそれぞれの個性を放っていく。
アグレッシブなバンドサウンドに乗せてLEOのエモーショナルな歌声が勢いを加速させると、続く「Mainstream」ではタイトル通り、グループの確固たる意志や存在感を見せつけた。ひりつく低音と中毒性高いサウンドの中、美しくもパワフルなダンスに誰もが夢中に。MANATO、RYUHEIの透明感のある歌声も楽曲にアクセントを生み出していく。1曲ごとに歓声が大きく膨らんでいく中、ひときわ大きな盛り上がりを見せたのが「Don’t Wake Me Up」だ。「大阪の街の良さ、人の良さに力にもらっている。大阪は第二の故郷みたいなもの」と、思い入れのある大阪でのパフォーマンスに懸ける思いを伝えた6人は広いステージをめいっぱい使って観客に思いを伝える。楽曲を重ねるごとに、より大きな一体感を生み出す6人のパワーに、会場はまるでワンマンライブのような盛り上がりを見せていく。
「良かったら一緒に歌って」と「夢中」では多幸感いっぱいのサウンドの中を観客と一緒に気持ちよさそうに声を響かせる。初めてのMTWB出演ながら、メンバーが「大阪楽しい!! 優しい!」と声を上げれば、“ミザワビ”オーディエンスも大きな歓声で応え、瞬く間に“ホーム”のような空気を作り上げた6人。The Jackson5の名曲をリメイクした「I Want You Back」では、誰もが知るポップなメロと軽やかなダンスで会場をハッピーなオーラに染め上げる。ラストは5月6日に発売された9thシングルで、グループのチーム感をこれでもかと堪能できる「BE:FIRST ALL DAY」。歌声、ラップ、そして爆発力あるダンスパフォーマンスで観客を圧倒し、全9曲のステージはあっという間に幕を閉じた。
<マカロニえんぴつ>
MTWBは2度目の出演となるマカロニえんぴつ。これまでにもFM802のライブイベントに数多く出演してきた彼らだけあって、会場のテンションを瞬時に上げるのはお手の物♪ 「いつか何もない世界で」から「大阪―――!」と声を上げ、開放感たっぷりのバンドサウンドを響かせる。高野賢也(Ba./Cho.)の弾むベース、田辺由明(Gt./Cho.)の駆け上がっていくギターに魅せられ、観客も破顔の表情を見せる。「忘レナ唄」でははっとり(Vo./Gt.)の感情溢れる歌声に誘われるように、曇天だった空から明るい日差しが差し込む。強い風が吹きすさぶなか、観客の体温を上げるように熱量高いサウンドを打ち込んでいく4人。
「ミザワビ出演は実質、初となります!」。実は1度目はコロナ禍の、無観客の会場での出演だった彼ら。念願だったオーディエンスを前にしたMTWBでのステージに、「楽しみにしてきたぞ! まだ先が長い。あなたの力が必要なんです。むしろ引っ張ってってくれますでしょうか?」と、音楽への愛を綴った「MUSIC」へ繋げる。音楽への愛の大きさはバンドはもちろん、会場に集まったリスナーも負けていない。大好きな音楽への思いがこもった感情溢れる楽曲を両手を高く掲げて受け止める。「悲しみはバスに乗って」では歌詞は日々の生活に潜んだ切なさを含んでいるのに、サウンドは壮大でいて軽快という“これぞマカえん”な世界観を打ち出していく。フェスにありがちな“王道”セットリストだけでなく、バンドの現在進行形を見せるステージに惚れ惚れしてしまう♪
「ハートロッカー」では長谷川大喜(Key./Cho.)のキーボードが駆け抜けるなか、はっとりも声高らかに叫び、ギターをかき鳴らす。パチパチ弾けるサウンドに小さな子供も夢中になって、音に合わせて体を動かす姿も見えてMTWBの愛おしい時間がまたひとつ増えていく。ライブハウスとライブバンドの匂いがプンプンする「ワンドリンク別」では、疾走感&エモなサウンドに、ライブハウス大好きなリスナーも即座に反応! 「洗濯機と君とラヂオ」への繋がりも最高に抜群で、広い野外の会場にライブハウスの熱気が漂うようだ♪ よく見ると、会場後方の「Feelin′Area」の観客も立ち上がって嬉しそうにバンドの音に塗れている姿も見える♪ d
ラストは「今日出会えたことを抱きしめながら進んでいけたら。優しい波が静かな海に見えました」と、「静かな海」へ。バンドが描く心の情景にリンクするように、会場後方まで続く人の波がマカロニえんぴつの音に優しく揺れる様子はかけがえのない、美しい光景だった。
<Furui Riho>
「Rise Up Stage」2番手に登場したFurui Rih は「MEET THE WORLD BEAT~~♪みんなで歌っていきましょう!」と、声高らかに観客を誘い「ハードモード」から表情豊かな歌声で観客を魅了していく。“今日を生きる”言葉にあふれた歌詞、はつらつとした感情の動きを声で表現し、オーディエンスひとりひとりに寄り添うようにパフォーマンスする姿に目が離せない。「MTWB、調子どうですか? さっき恥ずかしいことあって……。元気よく、あっちのステージの階段を登りそうになっちゃいました♪」と、次回出演はより大きなステージに立ちたいという願いから出た!? ハプニングなど、アットホームなMCで観客を和ませる。
FM802の番組『EVENING TAP』で期間限定のコーナー「Furui Riho 日和」を担当している彼女。大好きなDJやスタッフ、そしてオーディエンスにステージで会えたことに感謝の気持ちを伝える。死生観や命への思いを馳せたという「太陽になれたら」では、等身大であることはもちろん、“生”を感じる人間らしい言葉の数々を、少しの湿度と柔らかく抜ける歌声で歌い上げ、ステージに凛とした存在感を打ち出していく。「みなさん、コンプレックスあります? 私はあります。今日はそういう自分を抱きしめてあげたい」と、「LOA」で感情を解放するように、緩やかなR&Bサウンドの中を思いを語るように歌う。人間臭いけれど凛とした姿に、共感するオーディエンスも多かったはず。
ステージ終盤には「短い時間だけど、ありがとうございました! またどこかでお会いできますように」と、ラストは FM802の2025年7月度ヘビーローテーション曲「Hello」へ。軽やかにキラキラ弾けるメロディのなかを泳ぐように、ポジティブで心地良い歌声で観客の耳を心地よく癒してくれた。
<HY>
2018年以来、5度目の出演となるのはHYだ。「MTWB 楽しんでますかー! ハイサイ! 感謝の気持ちを込めて、この曲を♪ ビビっときたら、心弾けて一緒に楽しもう!」と、1曲目からさっそく代表曲のひとつ「AM11:00」を披露。沖縄の匂いを感じる、HYだからこそ描ける美しいサウンドに、誰もが気持ちよさそうに酔いしれている。「大好きだよ、大阪! 後ろまで思い届いてますか?」と、観客全員を巻き込むアットホームなステージに、誰もが心温まったはず。「新曲、着いてきてくれますか!?」と、「きのこいぬ」では新里英之(Vo./Gt.)のまっすぐで抜け感のある、すっと心晴れやかにしてくれる歌声、ポップ&キャッチーなメロに乗せられ、観客はあっという間にフリも覚えて一緒にライブに参加!
「HY、皆さんのおかげで26年目を迎えることができました。沖縄の静かなところから大阪に来ると、みんな元気でツッコミもすごくて……苦手だな~と思ってたら、26年目も経つと、それが愛情ってわかってきたわけ。そんな大阪のみなさんと会えてうれしい!」と、感謝の気持ちを伝える4人。いつものライブと変わらぬ和やかなMCで盛り上げたところで、次曲にセレクトしたのは名曲「366日(Official Duetver.)」。祈りや痛みが込められた歌詞、仲宗根泉(Key./Vo.)の心の叫びのような、心震える唯一無二の歌声に誰もが心奪われ、涙をぬぐう人の姿も見える。スクリーンに歌詞が映し出されるけれど、ラジオで何度も聴いていた名曲なだけあって、誰もが嬉しそうに大合唱を重ねていく。
この日のセットリストは新旧を交えたラインナップで。「新しい曲を。HYのライブを初めて観た人の心に何か残せたら嬉しい。大好きな音楽。ラジオから聞こえる音楽に誰もが心寄り添ってくれたはず。大切な人をハートの中に思ってくれたら……」と、今年1月に配信リリースした「Swing Swing Heart」を披露。曲名のように感情の揺れを描いた楽曲は名嘉俊(Dr.)、許田信介(Ba.)のリズムが鼓動をそのまま写しこんだようで、するりと楽曲の世界に入り込めてしまう。「モノクロ」では新里、仲宗根のツインボーカルに誘われ、盛大な手拍子も♪
「この歌からHYは始まりました!」と、ラストは「ホワイトビーチ」。FM802の2002年5月度のヘビーローテーションに選ばれた同曲。当時、現役高校生バンドとして話題を集めた彼らが、2026年の今もMTWB の大きなステージに立つ姿はなんとも頼もしい! 「大阪、声がちっさい! 大阪のパワフルな風を集めましょう!」と、観客を奮い立たせて一斉にジャンプ! この日、初めて彼らのライブを観たというリスナーも多かったようだが、2026年最新型のHYの素晴らしさは存分に伝わったはずだ。
<あいみょん>
【MEET THE WORLD BEAT 2026】のトリを務めるのは、2019年以来3度目の出演となるあいみょんだ。初めて彼女がMTWBに登場したのは、「Rise Up Stage」と同じ小さなステージ。2018年にはFM802でDJを担当するなど、同局にとって深い縁を持つアーティストのひとりだ。今年でデビュー10 周年を迎える彼女は、7月に地元・兵庫の阪神甲子園球場で2日間にわたるワンランライブを開催予定と、まだまだ続く躍進の中でのMTWB出演を喜んだリスナーも多いはず。そんな期待に満ちたステージの1曲目に選んだのは、夜の匂いを感じはじめた夕暮れ時にぴったりな「ビーナスベルト」。柔和でいて芯の強い言葉が、低音を効かせた、ため息にも似た湿度のある歌声によって、するりと耳に心地よく響いていく。
「MTWB、久しぶりです! あいみょんです、最後までよろしく!」と軽快に言葉をかけ、「ラッキーカラー」へと繋ぐ。少し下を向いていた心がまっすぐ前を向くような歌詞に、シンプルでポップなサウンドを絡め、“あいみょん”ワールドを作り上げていく。ステージを右へ左へ駆け寄り、オーディエンスの気持ちをひっぱり上げる彼女の姿はキュートでいて清らかで、片時も目が離せない。イントロだけで小さな子供が嬉しそうに声をあげたのが「ハルノヒ」だ。大切な誰かをより愛しく感じる言葉の数々は、あいみょんならではのもので、軽やかなメロディがその世界観をよりかけがえのないものにしていく。ここまでで3曲を披露しているけれど、どの曲にもリスナーそれぞれの思いや願いがあって、楽曲を披露するたびに嬉しそうに顔を見合わせる家族や恋人、仲間たちの姿があちこちに見える。
爽やかな照明のカラーがぎらつく濃赤に変わるなか、「愛を伝えたいだとか」へ。少しざらついた歌声に色気が加わるだけでなく、歌詞に合わせて観客やバンドメンバーを指さしながら力強く歌う姿はなんともエモーショナルだ。強さと毒気を孕んだステージはまだまだ続いていく。あいみょんが描く愛の世界は粘度があって、人間臭くてまっすぐで、共感性も高い。「貴方解剖純愛歌~死ね~」ではギターをかき鳴らし、エモーショナルに歌い上げる姿に誰もが夢中になってしまう。
「マリーゴールド」での柔く切ない歌声に、足元から力強く支えるバンドサウンド。風が強く吹き、肌寒くなってきた会場にほんのりと温かな熱を灯すようで、観客は大きく手を振り、彼女の声と音を全身で受け止めていた。ラストは珠玉のミディアムバラード「裸の心」。最後に「MTWB、ありがとうございました。こんなにたくさんの人の前で歌えて幸せです」と短い言葉を送った彼女。シンプルな照明の下でスタンドマイクを握りしめ、音楽を奏でる幸せ、たくさんのリスナーの前で歌える幸せを噛み締めるように誠心誠意の歌声を届ける姿に、称賛の拍手が届けられた。
アンコールでは出演者全員と FM802 DJ’sが登場。あいみょんは「みなさんと一緒に歌いたい」と、出演者&観客でFM802の2017年8月度ヘビーローテーションにも選ばれた「君はロックを聴かない」を大合唱♪ 個性あふれる歌声が代わる代わる披露される、この日限りの特別なステージに、この日一番の歓声が送られ、長時間に渡って繰り広げられた饗宴の幕が閉じた。
なお、この日のライブの模様は6月7日に特別番組『FM802 MEET THE WORLD BEAT 2026 SPECIAL』にて放送を予定している。
TEXT:黒田奈保子
写真提供:FM802
PHOTO:田浦ボン・渡邉一生・浜村晴奈
◎公演情報
【FM802 MEET THE WORLD BEAT 2026】
2026年5月23日(土)大阪・万博記念公園自然文化園「もみじ川芝生広場」
https://funky802.com/meet/
◎番組情報
FM802『FM802 MEET THE WORLD BEAT 2026 SPECIAL』
2026年6月7日(日)21:00-22:00(生放送)
DJ:飯室大吾・内田絢子
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