蒼井翔太、自身初のオーケストラコンサート開催 ファンへの感謝と新たな決意に満ちた“Moments”

2026年1月19日 / 10:00

 蒼井翔太が、2026年1月17日、18日、東京・立川ステージガーデンにて、自身初のオーケストラコンサート【蒼井翔太 LIVE Orchestra 2026 Moments】を開催。17日のオフィシャルライブレポートが到着した。

 開演の16時。たくさんの椅子と楽器が並んだ舞台に、国内外で活躍する若き実力派の音楽家によって結成されたプロオーケストラ、Japan Pops Orchestraのメンバーが静かに入ってくる。拍手の中で始まるチューニング。オケの頭上で光り輝く美しいシャンデリア。普段の蒼井翔太のライブにはないおごそかな雰囲気の中、一段と大きな拍手に迎えられ、数々のオーケストラと共演する新進気鋭のマエストロ・榊真由が一礼して指揮台へ。オープニングを飾ったのは、美しいピアノの音から始まった雄大な「Overture」だ。オケのアンサンブルが響く中、真っ白な衣装に身を包んだ蒼井翔太がゆっくりとステージ下手から歩みを進める。再び巻き起こる大きな拍手を浴びて、蒼井が静かにライブタイトルを告げる。

 一瞬の静寂を破るように、金管の勇猛なファンファーレが鳴り響き、スタートしたのは「flower」だ。蒼井の優しい歌声に重なるように、オーケストラとリズミカルなバンドセットの響きが折り重なり、<目覚めたら 君と 僕は 別世界 さあ楽しもう Wonderworld>と、新しい音楽の扉が開かれる。ビートフルな「絶世スターゲイト」ではパワフルなファルセットがゴージャスなオーケストラサウンドと絡み合い、吹き上がる熱をエモーショナルな「イノセント」へと繋げていく。伸びやかなロングトーンを放ち、くるりと回って躍動する蒼井の姿に、大きな拍手が贈られた。

 「ようこそお越しいただき、ありがとうございます」と挨拶し、「夢にまでみたオーケストラコンサート。初めての大切な瞬間を、皆さんと大切に過ごしていきたいと(タイトルに)Momentsとつけさせていただきました」とこの日への想いを語り、「君がいるから次の扉を開いていける、そんな曲です」と告げて、憂いをのせた「Key to My Heart」へ。そして「深い深い、海の中の物語をお聴きいただこうと思います」と告げて続いたのは、遠く響くホルンの音とユニゾンした蒼井の深い歌声から始まり、オリエンタルなメロディーが物語を紡ぐ「Endless Song」。蒼井とオケに降り注ぐ青いライトと透き通ったハイトーンファルセットが、幻想を作り上げた。次に届けたのはピアノと弦楽が別れの哀しみに満ちた歌声に寄り添う「spilt memories」。静かに続く感動が、心を揺さぶった。

 ここで一度、オケとバンドのメンバーが退出し、蒼井はゆっくりと、穏やかなメロディーを奏でる舞台下手のピアノのもとへと歩み寄る。今日のコンサートが始まるまで緊張で心臓がはち切れそうだったこと。どのライブでも、もうこれ以上はない時間かも知れないと思いながら歌ってきたが、「このMomentsがまた1つ、新しい思い出の1ページにできるかと思うと胸がいっぱい。みんながそばにいてくれるからこそ新しいことにチャレンジできます、ありがとう」と感謝を述べる。そして「次はピアノと一緒に。心と音を響かせて重ね合いましょう」と告げて、「Harmony」をしっとりと歌い上げた。この曲がピアノ1台のみで届けられたのは2021年。コロナ禍で無観客の配信ライブとして行われた【蒼井翔太 ONLINE LIVE at 日本武道館 うたいびと】以来だと言い。歌い終えて感慨深そうに「いかがでしたか?」と問いかける蒼井に、温かな拍手が応えた。

 そんな拍手の中で、指揮者の榊と、2人のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの4名がステージへ。「次は、今まで壮大な伴奏で歌ってきた楽曲を、カルテットでお届けしたいと思います。受け取ってください」と蒼井が言って「I am」が奏でられる。弦楽四重奏ならではの繊細で粒だった奥ゆかしいアンサンブルが、時に柔らかに、時に感情豊かに糸を織り込んだような蒼井のボーカルと溶け合う。そして「歌って!」と呼びかけると、客席から「ラララ……」と、綺麗に揃った歌声が沸き上がり、笑顔で「もっともっと」とマイクを向けた蒼井をその歌声が包み込む。力強い弦楽の刻みが重なるアウトロに、蒼井の消え入るような歌声が昇華された。

 そしてピアノとフルート、オーボエなどの木管、パーカッションを増やした次の曲も、また趣向を変える。「いつもだったらダンスとともにお届けする曲なんですが……オーケストラアレンジにしていただいて、これまでで一番ほっこりとする、温かい曲になってるんじゃないかなと思います」と届けたのは「Stay With Me!!」。新しいサウンドが、明るいメロディーを後押しする。そして、歌い終えた蒼井が指揮台を振り向き、タクトを構えた榊真由とアイコンタクトを交わす。伸びやかな歌声から始まったのは、「Stay With Me!!」と同じく温かな恋心を想い歌う「ずっと…」。オーケストラの芳醇な響きにキラキラ輝くグロッケンシュピールやウィンドチャイムをアクセントに、再び蒼井が「歌って」と囁いてオーディエンスと歌声を交わす。ラストの<大好きだって伝えたいよ MY darling>のフレーズに、ニッコリ笑って指ハートを添えた。

 小編成によるブロックが終わり、ここでオケとバンドが全員揃う。蒼井は今日という日の“尊さ”に想いを馳せ、ここに大きな“愛”が生まれていると、言葉を重ねる。軽い冗談を交えて客席の緊張をほぐしながら、「オーケストラコンサートを開催するにあたり、そのために制作をした楽曲があります」と次の曲を紹介し始める。曲に込めたのは「皆さんへの感謝」だと。「皆さんと出会った奇跡は悲しいかな、もしかしたら来世に持ち越せないかもしれない。だからこそ、この一生に一度の大切な奇跡を、僕の人生をかけて皆様にお届けできたら」と、蒼井が願いを込めて歌い出したその曲は……「薺」。ゆったりとしたチェロの響きと、美しいピアノのアルペジオに導かれる、蒼井のふくよかな歌声。迷った時も、心が沈む時も、たとえ僕が泡になってしまったとしても、何度でも君の光になるよとメッセージを込めた「薺」は、これからもファンのために、ありのままの蒼井翔太で歌い続けるんだという決意を届けた曲でもある。オーケストラの響きはダイナミックなうねりとなって、蒼井の力を込めた歌声とともに、立川ステージガーデンの隅々まで広がっていった。

 大きな拍手を受けて、ここからプログラムは再び、熱を帯びていく。野太い低音から放たれたのは「Eclipse」。真っ赤なライトに照らされたステージで蒼井が腕を大きく振り上げると、勇壮な金管とティンパニが轟き、ストリングスが駆け上がる。そして激しくバンドが加わり、蒼井が「さぁ、ここからは一緒に盛り上がりましょう! 皆さん、立ってもいいですよ!」と、大きな声で呼びかける。静かに座っていたオーディエンスが、ペンライトを手にして立ち上がって体を揺らすと、蒼井はステージの上手、下手を行き交い、拳を挙げて客席を煽る。その声に応えるように、沸き上がる「Hi! Hi!」のコール。いつものライブを彷彿とさせる演出に、また心が踊る。ラストに放たれた突き刺すようなロングハイトーンに、大歓声が巻き起こった。

「静かに聴くのもいいけど、ちょっとうずうずしてたでしょ?」と、笑いながら話しかける蒼井。「ここからもっと盛り上がりたいと思うんですけど、いいですか?」と問いかけると、客席に嬉しそうな声が飛び交う。そして「コール&レスポンスができるこの曲を!」と、「give me ▽ me」(※)をコールし、軽やかにリズムを刻むゴージャスなサウンドにのせて情熱的に歌い上げる蒼井とオーディエンスが、「give me!」「love me!」と華やかに掛け合った。そして「オーケストラの皆さんも、嬉しそうな笑顔をしています。演奏に背中を押されて、声がいくらでも出そうです」と微笑み、「みんなに僕からの『大丈夫』を贈ります」と告げて、客席に手を振りながら届けたのは「Alright」。まだ冬真っ最中の立川ステージガーデンに、まるで春が来たかのような暖かな陽射しが差し込んだ。

 「ここでまた一つ、お話をさせていただきたいと思います」と着席を促して、蒼井が語り始める。今日のコンサートまでの道のりの中で色々な人に会うたびに、彼は思ったのだという。蒼井翔太って何なんだろう? と。新しいことに挑戦する時、「なぜ目の前に壁があっても、挑んでいけるか。それはやっぱり、皆さんがついてくれてるから」だと。だから「立ち止まってはいけない。みんなが僕に愛をくれるから、蒼井翔太はこれからも、皆さんに長く長く、この言葉を言い続けていきたいと思います」。そう語って、本編ラストに届けた曲はデビューミニアルバム『ブルーバード』に収録されていた、ファンにとっても思い出深い「君のとなりで」だ。<これからは僕が君を あの景色の向こうへとつれて行くよ>と、蒼井自身が歌詞をしたためていたこの曲。彼がずっと願っていたオーケストラコンサートという“あの景色の向こう”にあったステージで聴くからこそ、蒼井が客席をゆっくりと見渡して歌ってくれた<いつもの言葉だけど…ありがとう>のフレーズが、より大きくなって胸に迫った。

 榊真由がオーケストラをセクションごとに労って満場の拍手を浴びる中、カジュアルな衣装に着替えた蒼井が、「アンコールありがとうございます」と再びステージへ。「ここから何曲か歌わせていただきたいんですけど……激しい曲なんですよ」と笑って、もう一度スタンディングを促して、拳を振り上げ放ったのは「FALL」。頭上のシャンデリアがリズムに合わせて点滅し、蒼井がくるくると回ってアクション。突き刺すようなボーカルと鋭いギターが鳴り響き、オーディエンスの「Hi! Hi!」の掛け声が速度を増して、続く「零」でも炸裂。パワフルな歌声にオーケストラの壮大なサウンドが絡み合い、大きく弾けた。
息を弾ませた蒼井が、「ここで告知があります」と言って、「蒼井翔太、ニューアルバムの制作が決定しました!」と発表し、歓声に包まれる。そしてこのコンサートで「これまでの蒼井翔太が一つ幕を閉じ、新章が始まる予感がしています。新しい蒼井翔太を存分に味わってもらえる、そして限界を超えるようなアルバムにしたいと思います」と抱負を述べると、さらなる大歓声が彼を包んだ。そして「新しい世界へ連れて行く想いと、次の約束を込めた歌を」と告げて、最後に届けたのは1stシングルナンバー「Virginal」。<Virginal な心の歌 ここから僕らは始まる>。その言葉は、彼がこれから始めるという“蒼井翔太の新章”への期待に、確かに繋がる1曲だった。

 さらに18日、Day2のステージでは、ニューアルバム制作に続いて、今年の夏に待望のライブツアーが行われることも発表に。ツアーの開催は2024年に東名阪を巡った【蒼井翔太 LIVE 2024 WONDER lab. DETONATOR】以来、2年半ぶり。今回、新しい扉を開いたオーケストラコンサートでの経験が、次のツアーの音世界と彼自身に、どんなケミストリーを起こすのか? 続報を楽しみに待とう!

Text by 阿部美香
Photo by 上飯坂一

◎公演情報
【蒼井翔太 LIVE Orchestra 2026 Moments】
Day1 2026年1月17日(土)東京・立川ステージガーデン
Day2 2026年1月18日(日)東京・立川ステージガーデン
<セットリスト>
2026年1月17日(土)公演
Overture
M1 flower
M2 絶世スターゲイト
M3 イノセント
M4 Key to My Heart
M5 Endless Song
M6 spilt memories
M7 Harmony
M8 I am
M9 Stay With Me!!
M10 ずっと…
M11 薺
M12 Eclipse
M13 give me ▽ me ※
M14 Alright
M15 君のとなりで

M16 FALL
M17 零
M18 Virginal

2026年1月18日(日)公演
Overture
M1 哀唄
M2 絶世スターゲイト
M3 イノセント
M4 Key to My Heart
M5 Endless Song
M6 spilt memories
M7 8th HEAVEN
M8 I am
M9 Tone
M10 ずっと…
M11 薺
M12 BAD END
M13 give me ▽ me ※
M14 Alright
M15 君のとなりで

M16 TRANS-WINTER~冬のむこう側~
M17 零
M18 Virginal

※「give me ▽ me」、「▽」はハート記号


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