オリヴィア・ディーン、チケットマスターなどの“卑劣”な転売価格を名指しで批判 きっかけは困窮するシングルマザーの訴えと語る

2025年12月18日 / 11:30

 オリヴィア・ディーンは、開催を控えるツアーの転売チケットに対し、ファンが法外な金額を支払わされている状況を目にして不満を募らせていたが、決定打となったのは、ある一人のシングルマザーの切実な声だった。

 約1か月前、英国のポップ・シンガーであるディーンは、チケットマスター、ライブネーション、AEGの転売価格を“不快”で“卑劣”と批判し、結果的にファンへの返金を勝ち取っていた。そんな彼女は現地時間2025年12月5日に開催された【Soho Sessions and Grammy Museum】イベントでゲイル・キングと対談し、あるリスナーの嘆願に触れたことが行動する勇気につながったと語った。米ピープルによると、「チケットが発売された時に自分がタグ付けされていた投稿をいくつか見ていたんです」と彼女は振り返っている。

 そして、「あるシングルマザーの動画を見ました。彼女は、“このアルバム‘ジ・アート・オブ・ラヴィング’にすごく共感しました。チケットは買えませんが、ガソリン代とベビーシッター代なら払えます。だから、どうかチケットを1枚だけいただけないでしょうか”と言っていて。その瞬間に、“あなたこそがこのショーに来るべき人だ”と思ったんです」と続けた。

 シンガーソングライターのディーンは、2025年に入って最も急成長を遂げたアーティストの一人だ。9月に『ジ・アート・オブ・ラヴィング』でブレイクし、11月に同作を引っ提げた米国ツアーの日程が発売されると、インスタグラム・ストーリーズでAEG、チケットマスター、ライブネーションを痛烈に批判し話題となった(後者2社は2010年に合併し、ライブネーション・エンターテインメントとなっている)。

 当時ディーンは、「@Ticketmaster @Livenation @AEGPresents あなたたちは不快なサービスを提供しています」と投稿。「転売を許している価格は卑劣で、私たちの意向に完全に反しています。ライブ音楽は手頃で、誰もがアクセスできるものであるべきで、私たちはそれを実現するための新しい方法を見つけなければなりません。もっと良くなって」と綴った。

 その後まもなく、チケットマスターは過剰に支払われた分の一部返金を行うこと、そしてディーンのツアーにおいて転売価格を定価に制限する措置を発表した。ライブネーションのマイケル・ラピーノCEOは声明でこの変更に言及し、「私たちは、ライブ音楽を誰もが楽しめるものにし、ファンが手頃な価格でチケットにアクセスできるようにしたいというオリヴィアの思いを共有しています。他のマーケットプレイスにアーティストの転売方針を強制することはできませんが、“もっと良くなって”というオリヴィアの呼びかけに賛同し、率先して行動するための措置を講じました」と述べた。

 ディーンが11月にAEGを批判した際、AEGは米ビルボードのコメント要請に応じなかった。

 【グラミー】関連イベントでキングと話す中で、ディーンは今回の件についても触れ、「運営のあり方が不公平で、“やってみよう、私に何ができるか試してみよう”と思ったんです。実際に動いて、チケットマスターが支払われたお金を全員に返金することになりました。総額で200万ドル(約3億1,100万円)くらいだと思います」と語った。

 2026年のツアーで彼女は、米ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンやロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナといった象徴的なアリーナ規模の会場に立つ予定だ。この【Soho Sessions and Grammy Museum』での登壇は、来年の授賞式で<最優秀新人賞>にノミネートされた直後に行われたものだ。


音楽ニュースMUSIC NEWS

MUCC、摩天楼オペラを迎えた【TOUR 2025「Love Together」】初日の公式レポ到着

J-POP2025年12月18日

 MUCCが2025年11月2日に名古屋で開催した【MUCC TOUR 2025「Love Together」】初日公演の公式レポートが到着した。  幸先の良い一夜になった、と言えるだろう。MUCCが自らの意思で選んだ“対バンしたいバンド” … 続きを読む

TEAM SHACHI、始まりの場所=名古屋城で感動のフィナーレ 13年8か月の歴史を大団円で締めくくる

J-POP2025年12月18日

 名古屋発のガールズグループ=TEAM SHACHIが、2025年12月13日に名古屋城 二の丸広場にてラストワンマンライブ【TEAM SHACHI 最終SHOW ~晴れ晴れ~】を開催し、その公式レポートが到着した。  今年2月末に年内をも … 続きを読む

【ビルボード】『婚約破棄されたりされなかったりですが、不幸令嬢になりました。~ざまぁしなくても幸せです~ アンソロジーコミック』が “Hot Shot Books”首位

J-POP2025年12月18日

 2025年12月18日公開(集計期間:2025年12月8日~12月14日)の“Billboard Japan Hot Shot Books”で、大川なぎ/柏いち/深見アキ『婚約破棄されたりされなかったりですが、不幸令嬢になりました。~ざま … 続きを読む

にしな、約3年半ぶりニューAL『日々散漫』発売決定 2曲入り“カセットテープ”が早期予約特典

J-POP2025年12月18日

 にしなが、約3年半ぶりとなるニューアルバム『日々散漫』を2026年3月18日にリリースする。  本作には、これまで発表されてきた「ホットミルク」「春一番」「シュガースポット」「わをん」「輪廻」「パンダガール」などの楽曲に加え、新録8曲を含 … 続きを読む

<ライブレポート>ブラック・カントリー・ニュー・ロードが示した、変化し続ける音楽家集団の“現在地”

洋楽2025年12月18日

 ブラック・カントリー・ニュー・ロード(以下、BCNR)が12月10日、2度目となる単独ジャパンツアーのファイナル公演を東京・EX THEATER ROPPONGIにて行った。  ペトゥラ・クラークの「Downtown」が大音量で鳴り響くな … 続きを読む

Willfriends

page top