【米ビルボード・ソング・チャート】マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」通算20週目の首位、No.1歴代最長記録を達成

2025年12月16日 / 10:00

 今週(2025年12月20日付)の米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”は、マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」が通算20週目の首位を獲得して、歴代最長単独記録を達成。同曲を含めて、TOP10にはホリデー・ソングが8曲ランクインした。

 1994年にリリースされた「恋人たちのクリスマス」は、ストリーミングが集計に加算されるようになった2014年以降、ホリデー・シーズン毎に最高位を更新して、2017年12月に初めて9位にTOP10入りし、翌18年には3位まで上昇。発売25年目の2019年12月21日付で遂に通算19曲目の首位に輝いた。首位獲得曲数としては、ザ・ビートルズがもつ20曲に次ぐ歴代2番目の記録で、女性アーティストとしては最多記録を保持している。

 2019年以降の首位獲得週は以下のとおりで、2019年から2025年まで7シーズン連続で1位を獲得した。これまで数年にわたり首位を獲得した曲は、1960年と1962年に達成したチャビー・チェッカーの「ザ・ツイスト」と「恋人たちのクリスマス」の2曲しかない。

・2019年12月21日付(1週目)
・2019年12月28日付(2週目)
・2020年1月4日付(3週目)
・2020年12月19日付(4週目)
・2021年1月2日付(5週目)
・2021年12月25日付(6週目)
・2022年1月1日付(7週目)
・2022年1月8日付(8週目)
・2022年12月17日付(9週目)
・2022年12月24日付(10週目)
・2022年12月31日付(11週目)
・2023年1月7日付(12週目)
・2023年12月23日付(13週目)
・2023年12月30日付(14週目)
・2024年12月14日付(15週目)
・2024年12月21日付(16週目)
・2024年12月28日付(17週目)
・2025年1月4日付(18週目)
・2025年12月13日付(19週目)
・2025年12月20日付(20週目)

 「恋人たちのクリスマス」は今週20週目の首位を獲得したことで、19週間で並んでいたリル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード feat. ビリー・レイ・サイラス」、シャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」を上回り、歴代最長単独記録を達成した。

・20週間:マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」(2019~2025年)
・19週間:シャブージー「ア・バー・ソング(ティプシー)」 (2024年)
・19週間:リル・ナズ・X「オールド・タウン・ロード feat. ビリー・レイ・サイラス」(2019年)
・16週間:モーガン・ウォーレン「ラスト・ナイト」 (2023年)
・16週間:ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキー「デスパシート feat. ジャスティン・ビーバー」(2017年)
・16週間:マライア・キャリー&ボーイズIIメン「ワン・スウィート・デイ」(1995~1996年)
・15週間:ハリー・スタイルズ「アズ・イット・ワズ」(2022年)

 15週間以上首位を獲得した上記の7曲は、全てルミネイトによる集計が始まった1991年以降に首位を獲得したタイトルで、それ以前よりも長く首位を獲得しやすくなったことが分かる。その中でも、マライア・キャリーは2曲のタイトルをもつ唯一のアーティストとなる。

 マライア・キャリーは、67年の歴史をもつソング・チャート“Hot 100”で首位獲得最長記録をこれで2度手にしたことになる。1995~96年には、ボーイズIIメンとの「ワン・スウィート・デイ」が16週間を記録して一度目の最長記録を達成。23年以上にわたり単独記録として君臨し、その後2017年にルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキーの「デスパシート feat. ジャスティン・ビーバー」が塗り替え、さらに2019年にリル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード feat. ビリー・レイ・サイラス」、2024年にシャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」が同19週間で記録を更新した。なお、リリース年としては「ワン・スウィート・デイ」(1995年リリース)以前にリリースされた「恋人たちのクリスマス」(1994年)によって、再び同記録を塗り替えたことになる。

 「恋人たちのクリスマス」が初めて首位を獲得した2019年12月21日付から今週(2025年12月20日付)までの期間は6年で、この記録によりマライア・キャリーは1990年代、2000年代、2010年代、2020年代の4つの異なる年代すべてで首位を獲得した初のアーティストにもなった。

 これまでホリデー・ソングとして首位を獲得したのは、1958年12月22日~1959年1月12日付まで4週間1位を記録した、ザ・チップマンクス&デヴィッド・セヴィルの「ザ・チップマンク・ソング」、2023年のシーズンに3週間1位を記録したブレンダ・リーの「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」、今週で通算20週目に記録を伸ばした「恋人たちのクリスマス」の3曲だけで、引き続き「恋人たちのクリスマス」が最長記録を保持している。

 マライア・キャリーは、デビュー曲「ヴィジョン・オブ・ラヴ」が初めて首位を獲得した1990年8月4日付から、今週(2025年12月20日付)までの期間を35年4か月3週間に更新。この記録を上回るのがブレンダ・リーで、「アイム・ソーリー」が初めて首位を獲得した1960年7月18日付から、「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」が1位に到達した2024年1月6日付まで、63年5か月3週間という記録を打ち立てている。

 今週「恋人たちのクリスマス」が1位を獲得したことで、マライア・キャリーは首位獲得総週を通算99週目に更新し、2位以下と大差をつけてトップを独走している。

・99週間:マライア・キャリー
・60週間:リアーナ
・59週間:ザ・ビートルズ
・56週間:ドレイク
・50週間:ボーイズIIメン

 「恋人たちのクリスマス」は、今週でソング・チャート“Hot 100”におけるランクイン総週を77週目に更新し、女性アーティストとしては同77週間を記録したデュア・リパの「レヴィテイティング」と並び史上最長記録を達成した。

・77週間:マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」(最高1位/2019~2025年)
・77週間:デュア・リパ「レヴィテイティング」(最高2位/2021年)
・72週間:ビリー・アイリッシュ「ワイルドフラワー」(最高17位/2024年)
・69週間:ブレンダ・リー「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」(最高1位/2023~2024年)
・69週間:リアン・ライムス「ハウ・ドゥ・アイ・リヴ」(最高2位/1997年)
・69週間:チャペル・ローン「ピンク・ポニー・クラブ」(最高4位/2025年)
・67週間:ビリー・アイリッシュ「バーズ・オブ・ア・フェザー」(最高2位/2024年)
・65週間:サブリナ・カーペンター「エスプレッソ」(最高3位/2024年)
・65週間:アデル「ローリング・イン・ザ・ディープ」(最高1位/2011年)
・65週間:ジュエル「ユー・ワー・メント・フォー・ミー/フーリッシュ・ゲームズ」(最高2位/1997年)

 全アーティストでは、同77週間を記録したシャブージー「ア・バー・ソング(ティプシー)」、先述の「レヴィテイティング」と同率の史上7番目の記録で、ソング・チャート“Hot 100”における現時点での史上最長記録は、今年の10月までに112週間という記録を打ち立てたテディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」(最高1位)となる。

 「恋人たちのクリスマス」は、今週の集計期間(2025年12月5日~12月11日)に公式ストリーミング再生数が3,950万回(前週比17%増加)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が2,260万回(前週比1%増加)、セールスは3,000(前週比3%増加)を記録した。

 ストリーミング・ソング・チャートでは通算24週目の首位を獲得。ポイントは上昇しているが、エアプレイ・チャートでは前週の21位から今週23位に下降(最高位は7位)、デジタル・ソング・セールス・チャートでも4位から5位にランクダウンした(最高位は1位/6週間)。

 ホリデー・ソング・チャート“Holiday 100”でも今週1位にランクインして、首位獲得週を通算69週目に更新。同チャートの集計が始まったのは2011年からで、チャート総週77週間のうち69週を「恋人たちのクリスマス」が独占している。また、米ビルボードが発表した史上最高のホリデー・ソング100曲“Greatest of All Time Holiday 100 Songs”のリストでもトップにランクインした。

 「恋人たちのクリスマス」に続き、今週のTOP10にランクインした10曲のうち8曲をホリデー・ソングが独占している。

 先週3位にランクインしていたブレンダ・リー「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」(1958年リリース/最高1位)は今週2位に、ワム!の「ラスト・クリスマス」(1984年リリース/最高2位)は2位から3位に順位を入れ替えた。故ボビー・ヘルムズの「ジングル・ベル・ロック」(1957年リリース/最高3位)は4位をキープして、アリアナ・グランデの「サンタ・テル・ミー」(2014年リリース/最高5位)は先週の8位から現時点での最高位となる5位に上昇した。

 先週9位にランクインしていた故ナット・キング・コールの「ザ・クリスマス・ソング」は今週8位に上昇し、1946年に初めて録音されて以来の最高位に到達。故アンディ・ウィリアムスの「モスト・ワンダフル・タイム・オブ・ザ・イヤー」(1963年リリース/最高5位)は先週に続き10位をキープした。

 今週新たにランクインしたのはケリー・クラークソンの「アンダーニース・ザ・ツリー」(2013年リリース)で、前週の11位から9位に上昇し、現時点での最高位に再び到達した。今週の集計期間には、ストリーミング再生数が2,670万回(前週比20%増加)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が1,000万回(前週比1%増加)、セールスは2,000(前週比22%増加)を記録している。

 今週、非ホリデー・ソングとしてランクインしたのは2曲。Netflixのアニメーション映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』のサウンドトラックから大ヒットを記録しているHUNTR/X(ハントリックス)の「Golden」は、先週の5位から6位にランクダウン。同曲は、8月から8週間(非連続)にわたり首位を獲得した。

 自己最長記録となる8週間(10月18日~12月6日付)首位を獲得したテイラー・スウィフトの「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」も、6位から7位に順位を下げた。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは12月18日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「恋人たちのクリスマス」マライア・キャリー
2位「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」ブレンダ・リー
3位「ラスト・クリスマス」ワム!
4位「ジングル・ベル・ロック」ボビー・ヘルムズ
5位「サンタ・テル・ミー」アリアナ・グランデ
6位「Golden」HUNTR/X
7位「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」テイラー・スウィフト
8位「ザ・クリスマス・ソング」ナット・キング・コール
9位「アンダーニース・ザ・ツリー」ケリー・クラークソン
10位「モスト・ワンダフル・タイム・オブ・ザ・イヤー」アンディ・ウィリアムス


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