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今週(2025年12月6日付)の米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”は、Stray Kidsの最新作『DO IT』が1位に初登場して、通算8作目の首位を獲得。TOP10には、2位に映画『ウィキッド 永遠の約束』のサウンドトラック、9位にエアロスミスとヤングブラッドのコラボEP『ワン・モア・タイム』がデビューして、テイト・マクレーの『ソー・クロース・トゥー・ワット』はデラックス版のリリース効果で先週の21位から6位に、Prime Videoの人気アニメシリーズ『ハズビン・ホテルへようこそ シーズン2』のサウンドトラックは、集計期間の理由により先週の70位から今週8位に、それぞれジャンプアップした。
今週1位に初登場したStray Kidsの『DO IT』は、前作『KARMA』に続く今年2作目、以下に続く通算8作目の首位を獲得作品で、初めて1位を記録した『Oddinary』から今作『DO IT』まで全8作がNo.1デビューを果たし、2000年以降ではグループとしての首位獲得数最多記録をさらに更新した。
()は首位を獲得した日付
・『Oddinary』(2022年4月2日付)
・『MAXIDENT』(2022年10月22日付)
・『★★★★★ (5-STAR)』(2023年6月17日付)
・『樂-STAR (ROCK-STAR)』(2023年11月25日付)
・『ATE』(2024年8月3日付)
・『HOP』(2024年12月28日付)
・『KARMA』(2025年9月6日付)
・『DO IT』(2025年12月6日付)
Stray Kidsは、2024年12月28日付のチャートで『Oddinary』から『HOP』まで最初の6作全てを1位に初登場させた初のアーティストとなった。今作『DO IT』で、その記録を史上最多の8作目に更新したことになる(米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”は1956年3月から集計が始まった)。
初週(2025年11月21日~11月27日)の集計期間では、アルバム・セールス(フィジカル、デジタル・ダウンロードの累計売上)が286,000、ストリーミングによるアルバム換算ユニット(SEA)が9,000(収録曲のオンデマンド公式ストリーミング再生数は1,398万回)を記録して、累計295,000ユニットを獲得した。アルバム・セールス・チャートでも、同1位に初登場している。
初登場週の初動ユニット数としては、以下に続く今年7番目に高い記録を達成。
・テイラー・スウィフト『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』(10月18日付/4,002,000ユニット)
・モーガン・ウォーレン『アイム・ザ・プロブレム』(5月31日付/493,000ユニット)
・ザ・ウィークエンド『ハリー・アップ・トゥモロウ』(2月15日付/490,500ユニット)
・サブリナ・カーペンター『マンズ・ベスト・フレンド』(9月13日付/366,000ユニット)
・Stray Kids『KARMA』(9月6日付/313,000ユニット)
・プレイボーイ・カルティ『ミュージック』(3月29日付/298,000ユニット)
・Stray Kids『DO IT』(12月6日付/295,000ユニット)
セールスのみの週間記録としては、以下に続く今年4番目の売上枚数を達成した。
・テイラー・スウィフト『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』(10月18日付/3,480,000)
・ザ・ウィークエンド『ハリー・アップ・トゥモロウ』(2月15日付/359,000)
・Stray Kids『KARMA』(9月6日付/296,000)
・Stray Kids『DO IT』(12月6日付/286,000)
高セールスを記録した『DO IT』は、コレクションアイテムの特典をそれぞれ収録したCDが全7種類(一部ランダム仕様)と、サイン入りエディションがリリースされている。
『DO IT』は、一部英詞を含む韓国語をメインとしたアルバムで、英語以外の言語で首位を獲得した作品としては史上30作目のタイトルとなる。今年に限定すると、バッド・バニーの『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』(スペイン語)、それから自身の『KARMA』に続く3作目の首位獲得作品となった。
2024年のチャートで英語以外の言語による首位を獲得したアルバムは4作あり、いずれも韓国語をメインとしたアルバムだった。英語以外の言語で首位を獲得した全30作のうち、20作が韓国語をメインとしたアルバムで、スペイン語をメインとしたアルバムが6作、イタリア語をメインとしたアルバムが1作、フランス語によるアルバムが1作、2作がスペイン語、イタリア語、フランス語が混合されたアルバムとなっている。
続いて今週2位には、映画『ウィキッド 永遠の約束』のサウンドトラックが初登場。初週で記録したユニット数は122,000で、サウンドトラックの初動ユニット数としては今年の最高記録を更新した。
122,000ユニットの内訳は、アルバムセールスが85,000、ストリーミングによるアルバム換算ユニットが36,000、トラックによる換算ユニットは1,000で、アルバム・セールス・チャートで2位、ストリーミング・ソング・チャートでは6位にデビューした。本作は7種類のアナログ盤と、主演を務めたシンシア・エリヴォとアリアナ・グランデのサインを含む4種類のCDがリリースされている。
11月21日に全米公開された映画『ウィキッド 永遠の約束』は、米国とカナダの興行収入が2億7,000万ドルを超える好スタートを切った。本作は、2024年に公開された『ウィキッド ふたりの魔女』の続編で、前作のサウンドトラックも初動139,000ユニットを記録して同2位に初登場した(2024年12月7日付)。
上位2作がデビューしたことで、初登場(10月18日付)から先週まで7週連続で首位を獲得していたテイラー・スウィフトの『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』(86,000ユニット/前週比5%減少)は、今週3位にランクダウン。モーガン・ウォーレンの『アイム・ザ・プロブレム』(75,000ユニット/前週比1%減少)は3位から4位に順位を下げて、『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』のサウンドトラック(67,000ユニット/前週比2%減少)は5位をキープした。
今週6位には、2月にリリースされたテイト・マクレーの『ソー・クロース・トゥー・ワット』(3月8日付で1位に初登場)が、11月21日にリリースされたデラックス版のリリース効果により前週の21位からジャンプアップしてTOP10復帰を果たしている。その反響により、ユニット数は前週から202%増加の64,000に上昇。デラックス版のストリーミングとデジタル・アルバムには、10月11日付のソング・チャート“Hot 100”で3位にデビューした「TIT FOR TAT」を含む5曲が追加された。
先週7位にランクインしていたオリヴィア・ディーンの『ジ・アート・オブ・ラヴィング』(49,000ユニット/前週比2%減少)は今週も同位をキープして、8位にはPrime Videoの人気アニメシリーズ『ハズビン・ホテルへようこそ シーズン2』のサウンドトラックが前週の70位から急上昇して、登場2週目でTOP10入りしている。
本作のリリースは11月19日(水)で、先週のチャート(集計期間:2025年11月14日~11月20日)で反映されたポイントは2日間の集計分のみだった。そのため、前週の順位は70位だったという経緯がある(通常アルバムは毎週金曜日にリリースされる)。
集計期間の理由により、週間ユニットは前週から250%増加の46,000に急増。その内訳は、アルバムセールスが13,500、ストリーミングによるアルバム換算ユニットが32,000(収録曲のオンデマンド公式ストリーミング再生数は4,658万回)、トラックによる換算ユニットは500で、ストリーミング・ソング・チャートで8位に初登場。アルバム・セールス・チャートでは前週の32位から8位に、2週目でTOP10入りしている。
『ハズビン・ホテルへようこそ シーズン2』は、2024年2月に最高13位を記録した『ハズビン・ホテルへようこそ シーズン1』の続編で、サントラ盤の順位としては前作を上回り最高位を更新した。
今週は、『ウィキッド 永遠の約束』(2位)、『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』(5位)、『ハズビン・ホテルへようこそ シーズン2』(8位)の3作のサウンドトラックがTOP10にランクインした。TOP10にサントラが3作同時(同週)ランクインするのは、『アリー/スター誕生』(6位)、『ボヘミアン・ラプソディ』(9位)、モトリー・クルーの伝記映像作品『ザ・ダート』(10位)がランクインした2019年4月6日付以来、約6年半ぶりのチャート・アクションとなる。
続いて今週9位には、エアロスミスとヤングブラッドのコラボEP『ワン・モア・タイム』が初登場。初動ユニットは39,000で、内訳はアルバム・セールスが37,000(アルバム・セールス・チャートで3位に初登場)、ストリーミングによるアルバム換算ユニットは2,000(収録曲のオンデマンド公式ストリーミング再生数は232万回)となっている。
本作は、ヤングブラッドのサイン入りを含む6種類のアナログ盤、4種類のCD(うち2種類はヤングブラッドのサイン入り、1種類はエアロスミスのスティーヴン・タイラーがブックレットにペイントしたものをパッケージに封入)、カセットテープがフィジカルとしてリリースされている。
ヤングブラッドのアルバムは、これまでに4作が同チャートにランクインしているが、TOP10入りは本作が初のタイトルとなる。エアロスミスは、2012年に最高5位を記録した『ミュージック・フロム・アナザー・ディメンション!』以来約13年ぶり、通算10作目に記録を更新した。
エアロスミスは、本作がランクインしたことで1970年代、1980年代、1990年代、2000年代、2010年代、2020年代の6つの年代でTOP10入りした史上5組目、グループとしてはローリング・ストーンズに続く2組目の快挙を達成した。グループ以外で達成したのは、ポール・マッカートニー、ブルース・スプリングスティーン、ジェームス・テイラーの3組がいる。
エアロスミスが初めてアルバム・チャート“Billboard 200”でTOP10入りしたのは1976年の『ロックス』(最高3位)で、80年代以降では以下の作品がランクインしている。
・『ロックス』(最高3位/1976年)
・『パンプ』(最高5位/1989年)
・『ゲット・ア・グリップ』(最高1位/1993年)
・『ビッグ・ワンズ』(最高6位/1994年)
・『ナイン・ライヴズ』(最高1位/1997年)
・『ジャスト・プッシュ・プレイ』(最高2位/2001年)
・『アルティメイト・エアロスミス・ヒッツ』(最高2位/2002年)
・『ホンキン・オン・ボーボゥ』(最高2位/2004年)
・『ミュージック・フロム・アナザー・ディメンション!』(最高5位/2012年)
・『ワン・モア・タイム』(最高9位/2025年)
全5曲が収録された『ワン・モア・タイム』からは、リード・シングルの「マイ・オンリー・エンジェル」が10月のハードロック・ソング・チャートで1位に初登場。最新のチャート(12月6日付)では、メインストリーム・ロック・エアプレイ・チャートで6位まで上昇し、最高位を更新している。メインストリーム・ロック・エアプレイ・チャートでのTOP10入りは、ヤングブラッドにとって初のタイトルで、エアロスミスは「ベイビー、プリーズ・ドント・ゴー」が最高7位を記録した2004年以来約21年ぶり、通算25曲目のランクインとなる。また、2001年に5週間1位をマークした「ジェイディッド」以来の最高位も更新した。
先週2位にデビューしたサマー・ウォーカーの『ファイナリー・オーヴァー・イット』は、今週10位にランクダウン。週間ユニットも52%減少の37,000に数字を落としている。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは12月4日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『DO IT』Stray Kids
2位『ウィキッド 永遠の約束』サウンドトラック
3位『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』テイラー・スウィフト
4位『アイム・ザ・プロブレム』モーガン・ウォーレン
5位『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』サウンドトラック
6位『ソー・クロース・トゥー・ワット』テイト・マクレー
7位『ジ・アート・オブ・ラヴィング』オリヴィア・ディーン
8位『ハズビン・ホテルへようこそ シーズン2』サウンドトラック
9位『ワン・モア・タイム』エアロスミス&ヤングブラッド
10位『ファイナリー・オーヴァー・イット』サマー・ウォーカー
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