「全力を尽くさずにはいられない」韓国デビューを迎えた&TEAM、自らの言葉で語る(K、NICHOLAS、YUMA、TAKI編)

2025年10月31日 / 00:00

 HYBE初の“グローバル”グループ。そう説明すると少しかしこまった響きがあるかもしれない。だが、2022年のオーディション番組『&AUDITION – The Howling』を通じて誕生した9人組の&TEAMにとって、その歩みは決して単純なものではなかった。情熱、挑戦、そして絆に満ちた旅路を経てきた彼らは、10月28日の正式な韓国デビューを前に、Billboard Koreaとのインタビューでそれぞれの思いを語った。

<K>
――10月28日に韓国デビューミニアルバム『Back to Life』をリリースしますね。今のお気持ちは?
K:&TEAMとして新たな挑戦になるのでワクワクしています。でも少し不安もあります。韓国語の環境にいることで、普段の会話だけでなく、今日のようなインタビューのようなフォーマルな場面でももっと上手に話せるよう勉強しなきゃと感じます。

――9月の【&TEAM 3rd Anniversary [縁 DAY]】で、韓国デビューを発表しました。そのときの気持ちは?
K:LUNE(ルネ/&TEAMのファン、Eはアキュート・アクセント付き)からの反応が本当に圧倒的でした。日本、韓国、そして世界中のファンの方々が一つになって応援してくれて――僕たちの予想をはるかに超えていました。そのあとメンバー同士で「よかったね」「安心したね」と話したのを覚えています。

――「正式な韓国デビュー」が特別に感じられるのはどんなところですか?
K:“デビューの成果”が数字や形として表れることですね。&TEAMが韓国でどんな結果を出せるのか、とても気になります。そしてこの経験を新たなステップにして、それぞれがさらに努力するきっかけにもなっています。まさに“成長のためのステージ”です。また、言語によって曲の響き方が違うんです。特に韓国語で歌うことで、メロディーが自然に流れる曲がいくつかあります。今回のアルバムにはそういう曲が多く、感情を込めて歌うのがとてもスムーズでした。

――もともとマラソンをしていたそうですね。スポーツは継続的なルーティンが大切ですが、K-POPは常に新しさが求められます。適応は早かったですか?
K:スポーツをやっていたときも、マラソンだけでなくサッカーや水泳など、いろんな競技に挑戦していました。新しいことに挑戦するのが好きなので、アーティストという仕事は自分に合っていると思います。長い時間をかけて目標に向かう忍耐力――それはスポーツのトレーニングで身についたものです。

――TAKIさんが「Kさんの“みんなをまとめる力”がうらやましい」と話していました。ご自身ではどう思いますか?
K:うーん、自分ではよく分かりません(笑)。でも、メンバーが本当に優しいんです。練習中も撮影中も、9人がいつも一緒にいるのに、まったく気まずくならない。とても心地よい関係です。みんな話すのが好きで、一緒に過ごす時間を大切にしています。&TEAMは“9人でいること”を本当に大事にしていて、個人的な話でもチーム全体で話し合うことが多いです。

――韓国の音楽番組では、ファンカム(個人カメラ映像)やステージ中心のコンテンツが有名ですね。今回、特に楽しみにしていることは?
K:やっぱりファンカムですね。各番組がメンバーごとの映像をアップしてくれるので、自分のパフォーマンスがどう見えているかを直接確認できるし、成長のためのツールにもなります。タイトル曲「Back to Life」は激しい振付で、歌いながら踊るのは本当に大変ですが、パフォーマンスと生歌の両方をしっかり見せたいです。

――韓国のリスナーに「まず聴いてほしい!」とおすすめしたい曲は?
K:「War Cry」です。&TEAMは“シンクロしたグループダンス”をとても大切にしていて、そのチームワークが一番よく表れている曲だと思います。ミュージック・ビデオを見れば、当時のエネルギーをきっと感じてもらえるはずです。

――あなたはほぼ毎日、日記を書いているそうですね。どんなことを書いていて、それがアーティスト活動にどう影響していますか?
K:最初は自己管理のために始めました。1日の出来事を整理したり、足りなかった部分を振り返ったりしていました。でも続けていくうちに、自分の感情の軌跡のようなものが記録されていくようになったんです。その日の気温や色、風景を思い出せることで、パフォーマンスやステージ演出、表現のアイデアにもつながっています。

――あまり知られていないKさんの特技を教えてください。
K:コーヒーの“ちょうどいい温度”を感じ取ること(笑)。僕は温度にすごく敏感なんです。そしてコーヒーが大好き。今、目の前にあるコーヒーも理想的な温度で、とても美味しいです(笑)。

<NICHOLAS>
――韓国デビューおめでとうございます! 今回、一番楽しみにしていることは何ですか? 「Go in Blind」以来、約6か月ぶりのカムバックですね。
NICHOLAS:音楽番組です。韓国の“ファンカム文化”が大好きなんです。自分でもよくファンカムを検索して観ています。今回の活動では、「これをみんなにおすすめしたい!」と思えるようなファンカムを残したいですね(笑)。

――なぜ、自分たちのステージ映像を何度も見返すのですか?
NICHOLAS:パフォーマンスでは、表情や感情の表現がとても重要なんです。ファンカムを見るのは、自己チェックの意味もありますが、それだけではなく、「自分たちが伝えたいメッセージが本当に伝わっているか」を確認するためでもあります。そして足りない部分を見つけて改善する。その繰り返しが成長につながると思っています。

――今回のアルバムには、「Back to Life」や「Lunatic」のような力強い曲から、「MISMATCH」のような90年代R&Bの雰囲気、そして「Heartbreak Time Machine」のようなロックバラードまで、幅広いジャンルが収録されていますね。
NICHOLAS:「Back to Life」というタイトルには“再び命を吹き込む”という意味があって、韓国で新たにスタートを切る今、デビューから3年が経った自分たちが、もう一度新人のような気持ちで挑戦している感覚です。ただし、デビュー当時よりは少し落ち着いた気持ちで臨めています。

――個人的に特に思い入れのある曲は?
NICHOLAS:「Who am I」です。「Back to Life」は、ラップとボーカルを自分らしくバランスよく表現できる曲で好きなんですが、「Who am I」はバラードで、正直簡単ではありませんでした。だからこそ、より愛着があるのかもしれません。

――2024年は「Four Seasons Series」を通して日本での活動基盤を確立しました。チームの成長を最も感じた瞬間は?
NICHOLAS:僕たちは最初から大きな注目を浴びたグループではありませんでした。でも、自分たちの世界観を大切にしながら少しずつ前に進んできて、今ようやくその成果が見えてきたことに感謝しています。韓国デビューはゴールではなく、新しいフェーズへの入り口だと思っています。これをきっかけに、もっと多くの人に&TEAMの魅力を知ってもらいたいです。

――あなたはグループで唯一の台湾出身メンバーですね。ソウル・東京・台北でのステージには違いを感じますか?
NICHOLAS:言語や文化が違うと、現場での反応も変わります。でも、“音楽で通じ合う”ということはどこでも同じです。去年は台湾でファンミーティングを行い、今年はコンサートとして戻ることができて、本当に意味のある時間でした。デビューから2年半で自分たちの単独ステージを台湾でできるなんて、当初は想像もしていませんでした。

――K-POPでは常に新しい挑戦が求められます。あなたはどのようにそれに向き合っていますか?
NICHOLAS:自分を信じることが大切です。何かを初めて挑戦するときに、最初から完璧にできる人なんていません。でも、やり遂げるためには“自信”が必要なんです。そしてその自信は、努力を積み重ねることでしか生まれません。

――その“自信”が特に必要だと感じたのはどんなときですか?
NICHOLAS:毎回のカムバックです。準備期間中は本当にハードで、努力してもその分の反応が返ってくるとは限りません。「自分のステージは期待に応えられるだろうか?」と不安になることもあります。

――グループ結成から4年が経ちました。初期と比べて、自分自身について学んだことはありますか?
NICHOLAS:自分は思っていたよりもメンタルが強いと感じます。スケジュールは常に続いていて、最初はそのペースに慣れませんでした。「今ですらこんなに忙しいのに、これからどうなるんだろう?」と不安に思ったこともありました。でも今は、このリズムにうまく順応できている自分にホッとしています。

――最近、影響を受けた作品や人物はいますか?
NICHOLAS:他のアーティストからは常に刺激を受けています。アイドルに限らず、イラストレーターやファッションのアカウントなどからもインスピレーションを得ています。以前から「自分で&TEAMのコンテンツを撮影してみたい」と思っていたんですが、なかなか実行できませんでした。でもCORTISが自分たちで撮影しているのを見て、「やってみよう」と思ったんです。HARUA、YUMA、MAKIが特に協力的で、一緒にTikTokをせっせと撮っています(笑)。

<YUMA>
――10月28日の正式な韓国デビューを目前に、とても忙しい日々の中でお会いしています。今、一番楽しみにしていることは?
YUMA:カムバックして、多くのLUNEの皆さんにお見せできる瞬間が待ち遠しいです。韓国のファンの方々、そして海外のLUNEもずっと待ってくれていて、僕たちもたくさん準備してきました。今回は韓国のバラエティ番組の撮影にも参加したので、多くの方に観てもらえたら嬉しいです。

――すでにオーディション番組や音楽番組、コンサートなどで韓国に滞在する時間も多かったと思いますが、「正式なデビュー」はやはり違いますか?
YUMA:はい。正式なデビューというのは、これまで以上に多くの人に自分たちを知ってもらえるチャンスです。活動期間も長くなり、できることの幅も広がります。

――そうなると、体力の維持も大事ですね。
YUMA:忙しい準備期間を経て、むしろ体力は上がったと感じます。本当に以前よりも強くなりました。

――デビュー当時から自己管理が徹底しているとよく言われていますね。
YUMA:デビュー当時と比べたら、少しゆるくなったかもしれません(笑)。でも最近は本当に筋トレをたくさんしています。メンバーも一緒に頑張っています。スケジュールが夜中の3時に終わっても、みんなでジムに行くこともあります。5月のアジアツアー前に体力づくりと腹筋強化のために始めたんですが、いつの間にか「一日を締めくくるルーティン」みたいになりました。

――2024年の「Four Seasons Series」を通して、日本での&TEAMの立ち位置がより確かなものになりました。成長を実感したのはどんなときですか?
YUMA:「Go in Blind」です。準備期間が短い中でも、自分たちのアイデアをたくさん取り入れて作り上げた曲で、特に振付にはこだわりました。その分不安もありましたが、結果的にすごくいい反応をもらえて嬉しかったです。ツアー【AWAKEN THE BLOODLINE】のオープニング曲としても披露したんですが、あの瞬間が一番印象に残っています。ファンの皆さんにもとても愛されていて、&TEAMが“力強く登場する”姿を象徴する曲だと思います。

――「YUMAをもっとこう知ってほしい」ということはありますか?
YUMA:僕たちの楽曲をじっくり聴いてもらいたいです。メンバーそれぞれの声や、重ねたコーラスなど、細かい部分にもこだわって制作しました。今回のアルバムの中では「MISMATCH」が特にお気に入りです。ブリッジのあとに注目して聴いてみてください。

――『Back to Life』は“原点に立ち返り、新たに始める”というテーマを持っています。YUMAさんにとって「初心を忘れない」とは?
YUMA:“情熱”ですね。時間が経つにつれて薄れていくこともあるかもしれませんが、デビュー当時の気持ちを忘れずに、常にベストを尽くしたいです。デビューのころと比べて一番変わったのは、LUNEへの感謝と愛の深さです。

――アーティストとファンの関係が時間とともに変化していくのも興味深いですね。
YUMA:本当にそう思います。以前よりずっと距離が近くなったと感じていますし、たくさんの愛をいただくことで自然と「もっと何を見せられるだろう?」「どう恩返しできるだろう?」と考えるようになりました。

<TAKI>
――9月の【&TEAM 3rd Anniversary [縁 DAY]】で、ステージ上から韓国デビューを発表しましたね。その瞬間はどんな気持ちでしたか
TAKI:あの瞬間を3年間ずっと待っていました。最初に聞いたときは本当に嬉しくて、ワクワクしたけど、同時にすごく緊張もしました。その日、たくさんの人が僕たちと喜びを分かち合ってくれて、まるで&TEAMを世界へ一歩押し出してくれるような大きな力を感じました。本当に感謝しています。

――初の韓国ミニアルバムのタイトルは『Back to Life』。“新しいスタート”を迎える今の気持ちは?
TAKI:人生でデビューは一度きり。その意味で、まるで&TEAMとして初めてデビューしたときのような気持ちです。僕たちはまだ新人ですが、初めての頃のあの気持ちを大切に持ち続けたい。そして何より、LUNEのみなさんに9人そろった&TEAMの姿を見せたいんです。これまで「&TEAM FOUR SEASONS PROJECT」などを通して、メンバー同士の絆が本当に強くなりました。

――今回の活動で最も伝えたいことは?
TAKI:僕たちの“音楽”です。「Back to Life」や「Lunatic」のようなパフォーマンス曲もぜひ観てほしいですが、バラードの5曲目「Heartbreak Time Machine」と6曲目「Who am I」も大好きなんです。今回はすべて韓国語の歌詞なので、僕たちの気持ちをこれまで以上にストレートに伝えられると思っています。その思いが届いたら嬉しいです。

――TAKIさんの魅力が一番伝わる映像を挙げるとしたら?
TAKI:「&TEAM FOUR SEASONS PROJECT」の「雪明かり(Yukiakari)」です。冬の曲ですが、ファンのみなさんに“燃えるような心”を見せたいと思いながら撮影しました。観てくださる方が少しでも力をもらえるような映像になっていると思います。

――グループの中でも特に成長が目に見えるメンバーですよね。2020年の『I-LAND』出演時は15歳、そして2022年の『&AUDITION – The Howling –』でデビューしました。
TAKI:『I-LAND』の頃は、何もわからずにただ与えられた課題をこなすだけの日々でした。でも時間が経つにつれて、自分のスタイルや憧れる人を見つけて、目標がどんどん明確になっていきました。少し恥ずかしいけど……間違いなく、大人になったと思います。

――それでも、韓国では“トンゲ(混ざり犬)”という可愛いニックネームがありますよね。犬の着ぐるみを着て、メンバーを起こす映像も撮っていました。
TAKI:あれはすごく楽しかったです! 僕にしかできないことだと思って(笑)。ただ、NICHOLASを起こすときは少し怖かったです。朝はちょっと敏感なタイプなので……でも普段は全然怖くないですよ(笑)。

――「メンバーが自分の足りない部分を埋めてくれる」と話していましたが、逆にあなたがメンバーに与えているものは?
TAKI:エネルギーだと思います。僕は何事も笑顔でやるのが好きで、メンバーが落ち込んでいるときには自然と空気を明るくしたくなります。そういう瞬間に、僕たちの“チームの絆”をすごく感じます。

――これから予定されている3週間の韓国でのプロモーションを終えたあと、どんな気持ちを感じていたいですか?
TAKI:まだはっきりとはわからないけど、今は不安よりも楽しみのほうがずっと大きいです。僕たちはきっといい形でやり遂げられると信じています。そして、僕らが準備してきたものを、全力で見せたいと思っています。

Photos by YOUNG BAE


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