エンターテインメント・ウェブマガジン
今週(2025年10月18日付)の米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”でNo.1デビューを飾ったテイラー・スウィフトのニュー・アルバム『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』から、収録曲全12曲がTOP12を独占。1位に初登場した「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」は、ソング・チャート“Hot 100”史上1,184曲目、自身13曲目のNo.1タイトルとなる。
テイラー・スウィフトの最新作『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』は、今週(2025年10月18日付)のアルバム・チャート“Billboard 200”で史上最高の週間ユニット数(4,002,000)を記録して1位に初登場。テイラーは、これで首位獲得数を15作目に更新し、14作で並んでいたドレイクとジェイ・Zを抜き、ソロ・アーティストとしては最多記録を達成した。全アーティストでは、19作をもつザ・ビートルズに次ぐ歴代2位の座についたことになる。
アルバム『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』から今週TOP12にデビューしたタイトルは以下の通り。
・1位「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」
・2位「オパライト」
・3位「エリザベス・テイラー」
・4位「ファーザー・フィギュア」
・5位「ウッド」
・6位「ウィッシュ・リスト」
・7位「アクチュアリー・ロマンティック」
・8位「ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール(feat. サブリナ・カーペンター)」
・9位「エルデスト・ドーター」
・10位「キャンセルド!」
・11位「ルーイン・ザ・フレンドシップ」
・12位「ハニー」
テイラー・スウィフトはTOP10を独占したチャート史上唯一のアーティストで、今回でその偉業達成を3度目に更新している。
初めて達成したのは2022年11月5日付のチャートで、、アルバム『ミッドナイツ』からTOP10に10曲、13位から45位まで10曲が初登場して合計20曲がランクインした。
その後、2024年5月4日付のチャートでは前作『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』からTOP14(上位14曲)を独占する史上最多記録を更新。22位から55位には17曲が初登場して、合計31曲がチャートインしていた。
「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」の初週のアメリカにおける公式ストリーミング再生数は9,250万回で、2024年5月25日付のチャートでポスト・マローンの「アイ・ハッド・サム・ヘルプ feat. モーガン・ウォーレン」が記録した7,640万回を上回り、2020年9月にYouTubeのユーザー生成コンテンツ(UGC)がチャート集計から除外されて以降、週単位で最も多く再生された楽曲となった。
2025年のチャートにおける週間ストリーミング再生数の記録としては、ホリデー・ソングを除き上位9曲を『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』の収録曲が独占。「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」(9,250万回)から「ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール(feat. サブリナ・カーペンター)」(4,910万回)までが記録を塗り替え、これまで首位だったケンドリック・ラマーの「ノット・ライク・アス」(2025年2月22日付/4,900万回)は10位に後退した。
なお、アルバム『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』に収録された全12曲の週間再生数(10月3日~10月9日)は、合計6億7,900万回を記録している。
ストリーミング・ソング・チャートでは自身10曲目の首位を獲得して、ドレイク(21曲)に続く歴代2位、女性アーティストとしては最多記録を達成した。
ラジオのオーディエンス・インプレッション数は、初週3,850万回を記録。エアプレイ・チャートでは7位に初登場して、自身22曲目のTOP10入りを果たしている。
1998年12月に現在のエアプレイ・チャートの集計が始まって以来、TOP10に初登場したのは以下に続く5曲目の快挙となる。
()初登場年数/初登場順位
・テイラー・スウィフト「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」(2025年/7位)
・リアーナ「リフト・ミー・アップ」(2022年/6位)
・アデル「イージー・オン・ミー」(2021年/4位)
・レディー・ガガ「ボーン・ディス・ウェイ」(2011年/6位)
・ジャネット・ジャクソン「オール・フォー・ユー」(2001年/9位)
アルバム『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』に収録された全12曲は、いずれも初週のオーディエンス・インプレッション数が110万回を突破。全曲の合計は6,850万回に達している。
本作の収録曲はいずれもデジタル・ダウンロードの単体曲として販売されていないため、セールスは今週のチャート算定には含まれていない。
ソング・チャート“Hot 100”における首位獲得は以下に続く13曲目で、12曲で並んでいたマドンナ、シュープリームスを上回り、同13曲をもつマイケル・ジャクソン、ドレイクと同率の4番目の記録に並んだ。女性アーティストでは、マライア・キャリー(19曲)、リアーナ(14曲)に続く3番目の記録となる。
ソング・チャート“Hot 100” 歴代首位獲得記録
・20曲 ザ・ビートルズ
・19曲 マライア・キャリー
・14曲 リアーナ
・13曲 テイラー・スウィフト
・13曲 マイケル・ジャクソン
・13曲 ドレイク
・12曲 マドンナ
・12曲 シュープリームス
・11曲 ホイットニー・ヒューストン
・10曲 ジャネット・ジャクソン
・10曲 スティーヴィー・ワンダー
テイラー・スウィフト首位獲得曲
()は初の獲得年/首位獲得週
・「ウィ・アー・ネヴァー・エヴァー・ゲッティング・バック・トゥゲザー」(2012年/3週間)
・「シェイク・イット・オフ」(2014年/4週間)※
・「ブランク・スペース」(2014年/7週間)
・「バッド・ブラッド feat. ケンドリック・ラマー」(2015年/1週間)
・「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」(2017年/3週間)
・「カーディガン」(2020年/1週間)※
・「ウィロー」(2020年/1週間)※
・「オール・トゥー・ウェル(テイラーズ・ヴァージョン)」(2021年/1週間)※
・「アンチ・ヒーロー」(2022年/8週間)※
・「クルーエル・サマー」(2023年/4週間)
・「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?(テイラーズ・ヴァージョン)」(2023年/1週間)※
・「フォートナイト feat. ポスト・マローン」(2024年/2週間)※
・「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」(2025年/1週間)※
※は1位に初登場したタイトルで、初登場1位を獲得した曲数を通算8曲目に更新。全体ではドレイク(9曲)に続く2番目、女性アーティストとしてはアリアナ・グランデ(7曲)を抜いて単独最多記録を達成した。
2020年代に限定すると首位獲得曲は「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」が通算8曲目で、この年代での最多記録保持者となる。2020年代では、以下ドレイク(7曲)、BTSとアリアナ・グランデ(それぞれ6曲)が続いている。
また、再録盤(テイラーズ・ヴァージョン)を除くと、4thアルバム『レッド』から本作『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』まで、各オリジナル・アルバムからそれぞれ1位獲得曲を輩出するという記録を9作目に更新した。
・『レッド』から「ウィ・アー・ネヴァー・エヴァー・ゲッティング・バック・トゥゲザー」(2012年)
・『1989』から「シェイク・イット・オフ」、「ブランク・スペース」、「バッド・ブラッド feat. ケンドリック・ラマー」(2014~2015年)
・『レピュテーション』から「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」(2017年)
・『フォークロア』から「カーディガン」(2020年)
・『エヴァーモア』から「ウィロー」(2020年)
・『ミッドナイツ』から「アンチ・ヒーロー」(2022年)
・『ラヴァー』から「クルーエル・サマー」(2019年リリースで首位獲得は2023年)
・『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』から「フォートナイト feat. ポスト・マローン」(2024年)
・『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』から「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」(2025年)
今週10曲が新たにランクインしたことで、テイラー・スウィフトはTOP10入りした曲数を通算69曲目に更新し、女性アーティストとしては最多記録を達成した。
・81曲 ドレイク
・69曲 テイラー・スウィフト
・38曲 マドンナ
・35曲 ザ・ビートルズ
・32曲 リアーナ
・30曲 マイケル・ジャクソン
・29曲 エルトン・ジョン
・28曲 マライア・キャリー
・28曲 スティーヴィー・ワンダー
・27曲 ジャネット・ジャクソン
・27曲 ジャスティン・ビーバー
・26曲 リル・ウェイン
・25曲 エルヴィス・プレスリー(1958年以前の記録は含まれない)
なお、これまでにTOP10入りした69曲のうち30曲は直近3作のオリジナル・アルバム『ミッドナイツ』、『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』、『ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール』からランクインしている。
TOP40入りはドレイクの218曲に次ぐ177曲目、Hot 100のランクイン曲数(100位内)もドレイクの361曲に次ぐ276曲目に、それぞれ歴代2番目の記録を更新した。
今週1位を獲得した「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」は、テイラー・スウィフト、マックス・マーティン、シェルバックの3者による共作・共同プロデュースで、これまで彼女は首位を獲得した13曲すべてを共作し、そのうち7曲は共同プロデュースしている。
マックス・マーティンは、同曲でソングライターとして28曲目の首位を獲得し、ポール・マッカートニー(32曲)に次ぐ歴代2番目に記録を更新。プロデューサーとしては通算26曲目の首位獲得で、史上最多記録を更新した。
シェルバックは、同曲でソングライターとして11曲目、プロデューサーとしては10曲目の首位を獲得したことになる。
また、本作に唯一のゲストとして参加したサブリナ・カーペンターは、今年3曲目、以下に続く通算6曲目のTOP10入りを果たした。
・「エスプレッソ」(最高3位)
・「プリーズ・プリーズ・プリーズ」(最高1位)
・「テイスト」(最高2位)
・「マンチャイルド」(最高1位)
・「ティアーズ」(最高3位)
・「ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール(テイラー・スウィフト feat. サブリナ・カーペンター)」(最高8位)
4位にデビューした「ファーザー・フィギュア」には、1988年リリースのアルバム『フェイス』に収録された故ジョージ・マイケルの同名曲が引用されていて、間接的ではあるがジョージ・マイケルもこの曲で通算22曲目のTOP10入りを果たしたことになる。
なおオリジナルの「ファーザー・フィギュア」は過去にP.M.ドーンの「Looking Through Patient Eyes」(1993年/最高6位)にもサンプリングされ、TOP10入りしたことがある。
上位12曲をテイラー・スウィフトが独占したことで、先週8週目の首位を獲得したHUNTR/X(ハントリックス)の「Golden」は今週13位にランクダウンしたが、デジタル・ソング・セールス・チャートでは4週目の首位を獲得。10月4日に米番組『サタデー・ナイト・ライブ』、10月7日には『ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン』に出演した反響もあり、セールスは前週から19%増加の7,000に上昇した。
6月7日付から8月23日付まで、非連続で10週間首位を獲得したアレックス・ウォーレンの「オーディナリー」も、先週の2位から14位に順位を下げたが、ラジオのオーディエンス・インプレッション数は7,740万回(前週比1%増加)を記録して、エアプレイ・チャートでは通算17週目の首位を獲得している。7,740万回は過去1年間での週間最高記録で、これを上回ったのは2024年10月5日付のチャートでシャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」が記録した7,820万回だった。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは10月16日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」テイラー・スウィフト
2位「オパライト」テイラー・スウィフト
3位「エリザベス・テイラー」テイラー・スウィフト
4位「ファーザー・フィギュア」テイラー・スウィフト
5位「ウッド」テイラー・スウィフト
6位「ウィッシュ・リスト」テイラー・スウィフト
7位「アクチュアリー・ロマンティック」テイラー・スウィフト
8位「ザ・ライフ・オブ・ア・ショーガール」テイラー・スウィフト feat. サブリナ・カーペンター
9位「エルデスト・ドーター」テイラー・スウィフト
10位「キャンセルド!」テイラー・スウィフト
洋楽2025年10月14日
今年の【FUJI ROCK FESTIVAL】にも出演した英リーズを拠点に活動するイングリッシュ・ティーチャーが、デビュー・アルバム『ディス・クドゥ・ビー・テキサス』のリミックス・アルバムとなる『ディス・クドゥ・ビー・ア・リミックス・アル … 続きを読む
J-POP2025年10月14日
10月17日22時よりオンエアのニッポン放送『松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD』に、ミッツ・マングローブがゲスト出演する。 ミッツ・マングローブは、2005年に結成した音楽グループ・星屑スキャットとして、イベントやコンサートも開 … 続きを読む
洋楽2025年10月14日
ニュージーランド・オークランド出身のポップ・ロック・バンド、ザ・ベスの初来日ツアーが決定した。 2026年2月24日に東京・WWW X、25日に大阪・Yogibo Meta Valleyにて開催され、チケットの一般発売は11月1日からと … 続きを読む
洋楽2025年10月14日
ルーシー・デイカスによる初来日公演が2026年2月18日に東京・Zepp Shinjukuにて決定した。 今年リリースしたニュー・アルバム『フォーエヴァー・イズ・ア・フィーリング』をひっさげたツアーの一環で、チケットの一般発売は11月1 … 続きを読む
J-POP2025年10月14日
ニッポン放送『吉田拓郎のオールナイトニッポンGOLD』が、2025年10月24日22時よりオンエアされることが決定した。 吉田拓郎が『オールナイトニッポンGOLD』のパーソナリティを務めるのは、2024年9月13日以来、1年1か月ぶりと … 続きを読む