日本デビューした“K-POPバーチャルアイドル” PLAVE 互いと自身、グループを言語化するなら?

2025年6月20日 / 10:00

 Billboard KOREAが発行する最新号『Billboard Artist』の表紙を飾ったPLAVEの同誌の一部インタビューをお届けする。

 YEJUN(イェジュン)、NOAH(ノア)、BAMBY(バンビ)、EUNHO(ウノ)、HAMIN(ハミン)からなる5人組K-POPバーチャルアイドルのPLAVEは、2023年3月に韓国でデビューした。自ら作詞、作曲、振付を手がけ、今年2月に発表した韓国3rdミニアルバム『Caligo Pt.1』は、Billboard JAPAN週間アルバム・セールス・チャート“Top Albums Sales”で首位に輝いた。6月16日に日本デビューシングル『かくれんぼ』をリリースした彼らを一目見ようと、東京・豊洲PITで開かれた日本デビューショーケースには、抽選で選ばれた約2,000人のPLLI(ファンネーム)が集まった。

――今回のエディションは、「地」「火」「水」「風」、そしてPLAVEの起源を表す第5の要素「デジタル・ユニバース」の5つの要素を中心に構成されています。もし「この世界を完成させる最後の要素」を定義するとしたら何ですか?

YEJUN:僕にとっては真実、そしていつでも本物でいることです。本当の気持ちをさらけ出すと、人はそれを感じ取ってくれると思います。どこにいようと、誰が見ていようと関係ない。本物のエネルギーは、やはり響き方が違います。

NOAH:僕は幸せ、100%そう思います。人生でやることのほとんどは幸せを追い求める行動だと思うんです。ご飯を食べたり、友達にメッセージを送ったり、昼寝をしたり。正直、僕がPLAVEをやっているのもそのためです。幸せになれるし、メンバーと一緒にこのワクワクする夢を追いかけられるから。

BAMBY:感情ですね。それがすべてだと思います。何かを始めるとき、絶対に何かしらの気持ちがきっかけになってます。「さあ、歌おう」ってときも必ず何か理由がある。誰かのことを思っていたり、そのときの気分だったり。全部が感情で動いています。火花がなければ、動きもないですよね。これが僕のスタイルです。

EUNHO:アナログ。PLAVEがデジタル・ユニバースから始まったとしても、その中心にあるストーリーはやっぱり「人間らしさ」を感じられるものであってほしいです。世界がハイテクになるほど、人は柔らかさとかリアルなものを求めるようになってる気がするんです。不完全なものに対する静かなノスタルジーというか。そういう人間的な部分があるからこそ、僕たちの活動が共感を呼ぶのかもしれないですね。テクノロジーだけじゃなくて、その奥にある感情こそが大事。だから、僕が最後の要素を挙げるなら、アナログな温もりです。

HAMIN:信じること。すべてはそこから始まると思います。PLAVEが存在できるって信じたからこそ、今があるし、メンバー同士で愛し合うこともできる。そして、その愛を受け取ることもできる。それも信じる力のおかげだと思います。

――BAMBYさんへお聞きします。硬い地面を突き破って咲く花のように、困難な時期を通じて得た大切なものはありますか?

BAMBY:僕は植物を育てるのがすごく好きです。何もないただの土から命が芽を出して、成長して、実をつけて、また土に還っていく――そのサイクルを見るのが、本当に魔法みたいです。そこから気づいたのは、自然とは与えて受け取るを繰り返す、ずっと続く循環なんだってこと。僕もその一部なんですよね、きっと。僕も毎日少しずつ育ってると思います。木や花みたいに。人生でたった一つの花、一つだけの実をつけるんじゃなくて、そのときどきに合った“何か”を咲かせていくものなんじゃないかと。季節ごとに、気分ごとに、そのときの自分のバージョンごとに。PLAVEとしてパフォーマンスすることも、僕にとってはひとつの花です。このインタビューに答えてることも、また別の花。完璧な一輪を咲かせることじゃなくて、“本物”を咲かせ続けようとする生き方――それこそが僕が一番大事にしていることです。

――YEJUNさんへの質問です。水は一見やわらかく見えますが、自然界で最も強い力のひとつです。速さでダイヤモンドを切り、忍耐で石を削り、時には一粒の涙が心を動かすこともあります。あなたが持っている“静かな強さ”――最初は気づかれなくても、時間とともに伝わっていくような力はどんなものですか?

YEJUN:僕は自分を“海”みたいな存在だと思っています。静かで、どっしりしていて、でもどんなものでも受け止められるような。メンバーにとっても、PLLIにとっても、そんな場所でありたいんです。冬の海みたいに、穏やかで静かで、ただそばに座って深呼吸したくなるような存在。そして夏の海みたいに、開けていて、光に満ちていて、気分がいいときに自然と行きたくなるような存在。僕が信じている強さは、そういうものです。大きな声を出したり、派手だったりする必要はなくて、ただ“いつもそこにいる” こと。言葉がなくても寄りかかれるような、そばにいるだけで心が落ち着くような存在になれたらいいですね。それが、僕が考える本当の強さです。

――EUNHOさん、銀髪、赤い瞳、そして“火”という要素には、どこか永遠のような、不滅のような印象があります。同時に、深夜のような静けさや孤独感も感じさせます。あなた自身、どこか「ひとりで立っている」ように感じることはありますか? もし距離を感じることがあったら、それを受け入れますか? それとも乗り越えようとしますか?

EUNHO:たしかに僕はひとりの時間に安心感を覚えるタイプかもしれないです。ひとりでいると立ち止まって考えられるんです。自分がどこに向かっているのか、どう成長していきたいのか、とか。気分がいいときは、静かにひとりでお祝いもするし、逆に気分が沈んでるときは、その気持ちと向き合って「これって何だろう?」って掘り下げます。最近、そういう空間にずっと留まり続けるのは必ずしも健全じゃないってことも学びました。気づかないうちに深く沈んでしまうこともありますから。ちゃんとその感情を見つめて、そこから一歩外に出る――その繰り返しが、自分を成長させると思っています。僕はひとりの時間が好きですが、そこに閉じこもったままはいやです。

――NOAHさんにお聞きします。古代の錬金術では、金はただの宝ではなく、“第五の元素”、完璧な世界を完成させる最後のピースとされていました。現代でも、金は「卓越の象徴」として特別な意味を持っています。もしかして、あなたは密かにPLAVEの“ゴールデンメンバー”を目指していたりしますか?(あ、髪色だけの話じゃないですよ(笑))

NOAH:え、僕のことをゴールデンメンバーって呼んでくれるの? それはすごい。ありがとうございます。正直言って、PLAVEのメンバー全員、それぞれのやり方で完璧を目指している気がします。でも、YEJUNと一緒に年長組でもあるからこそ、僕はちょっとだけ責任感が強い部分もあるような。「チームとしてどうやったらもっと成長できるか」とか、「世界がまだ見たことのないPLAVEの次の姿ってなんだろう?」って、いつも考えてます。もしPLAVEが1台の車だとしたら、僕はたぶん両手でハンドルを握って、前をしっかり見据えてるタイプ。チームを前に、力強く、安全に、そして最高の場所へ導いていきたいです。

――HAMINさん、今のデジタル社会の中で多くの人がリアルなものや人間らしさを求めるようになってきています。何が本物なのか知りたいという気持ちが、ますます強まっているようにも感じます。そんな風潮のなかで、プレッシャーをどう受け止めていますか? そして自分自身の真実にどう向き合っていますか?

HAMIN:正直に言うと、リアルとバーチャルの間にハッキリと線を引くこと自体、あまり意味がないと思っています。結局みんな、自分にとってリアルだと感じる世界で生きていると思うので。僕にとっては、“バーチャル=リアル”なんです。人それぞれ、どう受け止めてもいいと思ってるし、無理に否定したり証明したりする必要も感じていません。本当に大事なのは、「つながれるかどうか」。デジタル空間でも、互いを理解できたり、本当の何かを共有できたりするかどうか――僕が信じてるリアリティはそういうものです。

――今回のテーマ「QUINTESSENCE」は、五大元素が一つになって、純粋さ、本質、究極のクオリティを表現するというものです。他のメンバーの本質をひと言で表すとしたら、どんな言葉になりますか?

YEJUN:HAMINは成熟。年下だけど、実は誰よりも大人びています。EUNHOは純粋さ。音楽に向き合う姿を見ていると、心から音楽を愛しているのが伝わってきます。BAMBYは自然。あれだけ自然体でいられる人、他にいないです。NOAHは魅力。なんか、嫌いになれないんですよね。もはや才能だと思います。

NOAH:YEJUNは設計図。まさに理想の夫タイプで、文句なしです。BAMBYはワイルドカード。うちの4Dキングです。何が飛び出すか予測不能。EUNHOは子犬……もう、これが一番しっくりくる。HAMINは黒猫。文字通り、そのまんまの意味です。

BAMBY:YEJUNはソフトブルー。リーダーとして安定感があるし、チームの細かい部分までちゃんと見えてる人。NOAHは誠実さ。誰に対しても自分を偽らないです。EUNHOは情熱の赤。大胆でエネルギッシュな情熱をPLAVEに持ち込んでくれる人です。HAMIN葉っぱのグリーン。大きな木みたいに、静かにチームのバランスを保ってくれる。

EUNHO:YEJUNヒョンは中心。PLAVEの重力の中心です。リーダーとしてだけじゃなく、人としてみんなをつないでくれる存在。温かさと冷静さのバランスがすごくて、60%クール、40%優しさって感じです。NOAHはスパイス。ほんのひと振りで、全部のクオリティが普通から最高になる感じ。歌声もそうです。楽曲制作中に彼が入ると、「あ、これだ!」ってなるし、バラエティでは突然すごい一言をぶっ込んできてみんな爆笑することがあって。その振れ幅がすごいです。天才かと思えば、超おちゃめ。どっちが出てくるかわからないのが面白い。BAMBYは、すっぱい桃。甘くてジューシーだけど、ピリッとした刺激もあって個性たっぷり。長く一緒にいるけど、まだまだ新しい顔を見せてくれる。「人生は映画」を体現するタイプです。すっぱい桃って言うと変に聞こえるかもしれませんが、彼にぴったりの言葉です。HAMINはベースライン。文字通り、楽器としてのベースもそうだけど、感情面でもPLAVEの基盤みたいな存在です。いちばん年下なのに、メンバー一人ひとりをさりげなく気遣って、現場でも舞台裏でも空気を安定させてくれる。静かでブレずにしっかりしてる。それがHAMINです。

HAMIN:YEJUNは無私。自分のことより、いつも誰かのために行動するリーダーです。NOAHは繊細さと人間味。観察力があって、思いやりがあって、必要な言葉をくれる人。BAMBYは親しみやすさ。誰とでも自然に馴染んで、ちゃんと“あなたを見てる”って感じさせてくれます。寄り添うときと頼れるとき、両方とも分かってる人ですね。EUNHOは温かさと光。褒めてくれたり、笑わせてくれたり、僕を元気にしてくれる存在です。


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