<ライブレポート>LE SSERAFIM、5人が刻み込んだ“前に進んでいく強さ” 11月に東京ドームでアンコール決定

2025年6月16日 / 12:00

 LE SSERAFIMのデビュー後初のワールドツアーの日本公演【2025 LE SSERAFIM TOUR ‘EASY CRAZY HOT’ IN JAPAN】が、6月15日にさいたまスーパーアリーナでフィナーレを迎えた。本稿では6月12日の模様をお伝えする。

 5月から愛知、大阪、福岡、そして埼玉で計9公演を実施したLE SSERAFIMは、最終日の15日に、11月に自身初の東京ドームでアンコール公演を開催するという特大アナウンスを発表して、会場に集まったファン=FEARNOTたちを最後の最後まで大いに盛り上げた。昨年2月リリースの3rdミニアルバム『EASY』で不安や悩みに直面し、同年8月の『CRAZY』では、そんな悩みなど忘れて“クレイジーになろう”というメッセージを発信、そして今年3月にリリースした3部作の最後を締めくくる5thミニアルバム『HOT』で、“自分たちが愛することに全力を尽くす” 姿を見せたLE SSERAFIM。3時間に及ぶコンサートでは、クレイジーに自分らしく振る舞う5人の姿が確かにあった。

 筆者が訪れた埼玉公演の初日は、平日ながら超満員。5人の名前を叫ぶFEARNOTたちの興奮は、スクリーンに炎が燃え盛り、火の粉が勢いを増して真っ赤に染まっていく様子とともに、徐々に大きくなっていった。オープニングを飾ったのは、最新ミニアルバムから「Ash」。けがの治療に専念するため、一部の公演を欠席していたHUH YUNJINが第一声を担当し、灰の中から蘇った不死鳥のような力強さを感じさせた。続く「HOT」「Come Over」と、最新作からの楽曲を立て続けに披露。これまでのサウンドやダンスを一新して、『HOT』で新しいジャンルに挑戦した彼女たちの最新モードは実に新鮮ながら、5人の変わらぬグルーヴと一体感があった。

 ステージに向かう5人を追いかけた「Good Bones」からの「EASY」はロックバージョンに。オーディエンスの“EASY”コールがパフォーマンスにさらなる迫力を加えていた。「こんばんは、LE SSERAFIMです!」と5人揃って挨拶し、KIM CHAEWONが「久しぶりです。皆さん元気でしたか? LE SSERAFIMが2023年に初めて行ったコンサート【FLAME RISES】以来、約2年ぶりのコンサートで皆さんの前に戻ってきました。ここ埼玉でコンサートをすることになり、とってもワクワクしています。よろしくお願いします!」とスラスラと日本語で挨拶し、続けてKAZUHAは「今日一日盛り上がる準備はできていますか?」、HUH YUNJINは「皆さん、会いたかったです。よろしくお願いします!」、HONG EUNCHAE「FEARNOT!! 私たちに会いたかった分、叫べ~!」、もっともっとと言わんばかりに耳に手を添えるKIM CHAEWONが「今日は(歓声が)すごいですね」と煽ると、SAKURAが「さいたまスーパーアリーナ、さすがです。もっと盛り上がってくれたら、後で私たちが後ろに行くかも」と会場の雰囲気を高めていく。

 埼玉公演を前に、6月24日に発売される日本4thシングルからタイトル曲「DIFFERENT」が配信スタートし、ライブ初披露に期待が高まっていた。新曲のタイトルにちなんで、LE SSERAFIMも少しだけ“変化” を付けてきたという。SAKURAは髪色をピンクチェリーブラウンに変え、HUH YUNJINは髪の毛の分け目、HONG EUNCHAEは前髪のないヘアスタイルで登場、KAZUHAはほくろメイクをして、会場から好評を得た(KIM CHAEWONは自信満々に変化なし!)。

 秘境に足を踏み入れたかのような夢心地と美しさに包まれた「Swan Song」、「Sour Grapes」に続いて、日本語ナンバー「Star Signs」では5人がステージを降りてFEARNOTのもとへ。ぴょんぴょんと自由に歩くメンバーもいれば、FEARNOTと手でハート作ったり、一緒に踊ったりするメンバーもいた。

 「So Cynical (Badum)」、「Impurities」、そして「The Great Mermaid」といった、いわゆるB-side曲はライブでしか見られない貴重なパフォーマンス。目新しさに心を奪われたFEARNOTも多かったはずだ。特にセンターステージで披露された「So Cynical (Badum)」は、頬をつつき合ったり体をシェイクしたりして遊ぶ5人のラフな一面と、コーラスで見せる息の合ったダンスがテンポよくミックスされていて、2分半という短いトラック以上の濃密さを感じさせた。メインステージで寝そべった状態から始まる「Impurities」は、上目遣いで見つめられて誰もがハッとさせられたはず。スモークが上がり、明らかにシーンチェンジの役割を果たした本曲をしなやかにセクシーに踊る5人を見て、5人にとっても特にお気に入りのパフォーマンスのひとつなのかもしれないと感じた。

 息を整える休憩時間を兼ねた「この竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったから竹立てかけた」の早口言葉チャレンジ(!)と、FEARNOTのストレス発散も兼ねて叫びながらライトスティックで光の波を作る時間でオーディエンスを沸かせたLE SSERAFIM。ハウスアレンジされた「Smart」、ラテンサウンドとKIM CHAEWONの「FEARNOT、私の仲間になれ!」のフレーズが会場を熱くさせた「Fire in the belly」で、会場はヒートアップしっぱなしだった。

 テクノ感満載のビートが鳴り響いて、人気曲のオンパレード。「Eve, Psyche & The Bluebeard’s wife」「CRAZY」では挑戦的なシグネチャーダンスがノンストップで続き、「mess」や「boom」、「girling」が連呼されて、どこもかしこもクレイジー状態に。サングラスをかけたHUH YUNJINが「叫べ!」とシャウトして始まった「1-800-hot-n-fun」も文字通り会場を熱くさせた。続く「Pierrot」は子猫のような手招きや人形のようにカタカタと動く仕草に遊び心が溢れていた。声色や表情を巧みに使い分けながら、キュートな面とエンパワメント性、そして風刺を込めたパフォーマンスは見ていてとても楽しかった。ハイプなEDM、ロック、ヒップホップとジャンルは違うけれど、どれも“自分主義” という一貫したメッセージを持ち、それを全身で届ける5人に拍手をせずにはいられなかった。

 ハイライトはまだまだ続く。デビュー曲「FEARLESS」は、よりドラマチックなアレンジをまとい、改めて“恐れ知らず” の5人を表明。そして最後に「UNFORGIVEN (feat. Nile Rodgers)」と「ANTIFRAGILE」というモンスターヒットを連投して、逆境に負けない反骨精神と自分の信念を曲げずに突き進む5人の強さを刻み込んだ。

 アンコールはHUH YUNJINがデビュー前に書いた「Crazier」とファンに捧げる「FEARNOT (Between you, me and the lamppost)」でスタート。“パフォーマンス最強ガールグループ” のベールを脱いで、ひとりの人間として丁寧にメッセージを届けていく。そして、ここからスマホ撮影OKに。グルーヴィーでファンキーな日本語曲「DIFFERENT」は、LE SSERAFIMにとっても新境地とも言える一曲。これまた今までにない雰囲気の楽曲ながら、同じく自分らしさの大切さを思い出させてくれる芯のあるナンバーだ。人気曲「Perfect Night」で再びFEARNOTの近くに遊びに行くLE SSERAFIM。強い絆で結ばれた両者のパーフェクトで忘れられない思い出がたくさん生まれた瞬間だった。そして「No Return」で、誰もが思い思いにはじけながら、悔いなく幕を閉じた。

 この最高の時間は、今度はLE SSERAFIM史上最大規模となる東京ドームで、アンコール公演として11月に2日間にわたって繰り広げられることとなる。挑戦を止めない彼女たちのことだから、さらにスケールアップして戻ってきてくれることは確かだ。

Text by Mariko Ikitake
(P)&(C) SOURCE MUSIC

◎公演情報
【2025 LE SSERAFIM TOUR ‘EASY CRAZY HOT’ ENCORE IN TOKYO DOME】
2025年11月18日(火)・19日(水)東京ドーム


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