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セレーナ・ゴメスは、受賞歴のあるミュージカル・スリラー『エミリア・ペレス』で、過激な変貌を遂げる反抗的な女性ジェシ・デル・モンテとして自身のやり方を貫き、歌い踊っている。彼女の迫力ある演技は生々しくも新鮮で、32歳のスターの新たな一面をスクリーンで開花させた。
そしてこれは彼女の最新のキャリアのハイライトの一つに過ぎない。業界がしばしば人々をカテゴリーに押し込めようとする中、セレーナは変幻自在な存在であり、今の時代に世界を舞台に精力的に活躍する人物とは何かを常に再定義し続けている。多才なキャリアの青写真を綿密に練り上げてきた彼女は、この12か月間で『エミリア・ペレス』で【ゴールデン・グローブ賞】<助演女優賞>にノミネートされ、『マーダーズ・イン・ビルディング』での演技で【全米映画俳優組合賞】を受賞した。3月に婚約者のベニー・ブランコとリリースしたアルバム『アイ・セッド・アイ・ラヴ・ユー・ファースト』は、米ビルボード“Top Album Sales”チャートで1位に初登場し、セレーナにとって4作目の首位獲得となった。彼女はまた、自身のレア・インパクト基金を通じ、若者のメンタル・ヘルスへのアクセス向上に取り組んでいる。
そして現地時間2024年4月24日、米ビルボードとテレムンドが毎年開催している【ラテン・ウィメン・イン・ミュージック】ガラで、セレーナは<ウーマン・オブ・ザ・イヤー>を受賞した。
彼女は米ビルボードに対し、「女性として互いに支え合う姿を見せることは、どんなときでも本当に美しく重要なことだと思います。ですが【ラテン・ウィメン・イン・ミュージック】で表彰されたことは私にとって非常に特別なことだとは言っておきたいです。自分のメキシコ系のルーツは、これまでの人生に影響を与えてきたもので、私はレプリゼンテーション(多様性の一員として代表すること)の重要性をよく理解しています。長年にわたりこの仕事を続けてきた中で、エンターテインメント業界で最も支えになってくれる女性の多くは他のラテン系の女性でした。私たち全員が持つ絆が大好きです」と述べている。
米テキサス州出身の伝説的な故セレーナ・キンタニーヤにちなんで名付けられたセレーナは、父方の祖父母がメキシコ人で、10歳で『バーニー&フレンズ』の子役として一躍有名になり、その後ディズニー・チャンネルの『ウェイバリー通りのウィザードたち』で、クールで元気いっぱいのティーンエイジャーの魔法使いアレックス・ルッソ役で主演した。だが彼女のポップ・アイコンとしての地位を確固たるものにしたのは、レコーディング・アーティストとしてのキャリアだろう。オールジャンルの米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”に42曲、同アルバム・チャート“Billboard 200”に7作のアルバムがランクインし、そのうち3枚は1位を獲得している。彼女は主に英語で歌ってきたが、常に自分のルーツを大切にしてきたため、スペイン語で歌うことは必然だったといえるだろう。
彼女がラテン音楽界で初めて大きな注目を集めたのは2019年、DJスネイクの「Taki Taki」に、ヒットメーカーであるオズナとカーディ・Bと共にフィーチャーされたことだった。この楽曲は2018年に”Hot Latin Songs”チャートで初登場1位を獲得し、13週間にわたって首位をキープした。その後、セレーナはこのチャートで3つのTOP10ヒットを追加した。その中にはラウ・アレハンドロとのコラボ曲「Baila Conmigo」が含まれ、この楽曲は2021年にHot Latin Songsで4位を記録し、”Latin Airplay”チャートで1週間首位に立った。このコラボは彼女の初めてのスペイン語プロジェクト『リヴェラシオン』に収録されている。このアルバムはTop Latin Albumsで初登場1位を獲得、シャキーラの『エル・ドラド』(2017年)以来、女性アーティストとして初めてこの快挙を達成したアルバムとして歴史に名を残した。
セレーナは、「私は統計やチャートにはあまり注目しませんが、そんな話を聞くと誇らしい気持ちしか湧いてきません。シャキーラはずっと憧れてきたアイコンで、本当に大好きな人です。スペイン語のアルバムを作ることは、ずっと前からの夢でした。長年にわたってアルバムの楽曲のスペイン語バージョンをリリースすることはありましたが、全曲スペイン語のプロジェクトは私にとって非常に意味のあることでした。音楽だけでなく、ヴィジュアルの美学を通じて、私のラテン系のルーツに敬意を表すように努力しました」と語っている。
二文化のアイデンティティ、特に二重基準(英語に同化し、英語を学ぶべきだが、スペイン語も流暢に話せるべき)を抱えるアイデンティティの舵取りをすることは、セレーナ・キンタニーヤも初期の頃に直面した問題だった。その後、キンタニーヤはメキシコで受け入れられるために、スペイン語を話し、歌うことを学ばなければならなかった。
セレーナも最近、『エミリア・ペレス』でのスペイン語のスキルについて同様の批判を受けた。彼女はメキシコに住むアメリカ人役を演じており、その役柄上スペイン語が流暢である必要はないにもかかわらずだ。2024年の【カンヌ国際映画祭】で共演者のゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、アドリアーナ・パスと共にアンサンブル・キャスト部門の<最優秀女優賞>を受賞したセレーナは、『エミリア・ペレス』は“永遠に大切にしたい作品”だと語っている。
「私は女優として最もやりがいのある、不快な状況に自らを追い込みました。それは魔法のような時間で、ジャック(・オディアール監督)との仕事は、私にとって最高の経験のひとつでした。次の作品も挑戦的で予想外であってほしいので、理想の役と監督を見つけるために時間をかけて探しています」と彼女は述べた。
セレーナのラテン系のルーツは彼女の作品に常に表れている。彼女はHuluの『マーダーズ・イン・ビルディング』でメイベル・モラを演じている。また、『アイ・セッド・アイ・ラヴ・ユー・ファースト』では、ジャネットが 1981 年に発表した名曲「El Muchacho De Los Ojos Tristes」を、ザ・マリアスと共に再解釈した「Ojos Tristes」を収録している。この楽曲は、4月5日付のHot Latin SongsでTOP5入りした。
「ベニーと私は去年の夏にザ・マリアスのコンサートにいきました。彼女たちの演奏に魅了され、私たちのアルバムに参加してもらいたいと思ったんです。“El Muchacho De Los Ojos Tristes”は、年齢に関係なく人々を結びつける、世代を超えた曲のひとつだと思います。大人になって知った曲だったり、母親やアブエラ(祖母)が聴いていた曲だったりして、懐かしさを呼び起こすんです。この曲についての投稿や人々が思い出す感情を見てとても嬉しかった。何度か涙が出たかもしれません。この曲にとても誇りを感じています」と彼女は話している。
セレーナは、マイノリティ・コミュニティのメンタル・ヘルスと社会正義を擁護する先駆的な活動家としての仕事にも同様に誇りを持っている。2019年には米国における移民危機を描いたNetflixのドキュメンタリー・シリーズ『不法移民として生きる』のエグゼクティブ・プロデューサーを務めた。また、5大陸の慈善団体と提携し、2,000万ドル(約29億円)以上の資金を動員することで若者のメンタル・ヘルス分野に革新をもたらした。
彼女は、「結局のところ、有名かどうかに関わらず、自分にとって重要な問題について声を上げることは重要だと私は信じています。それは気弱な人には向きません、なぜなら自分をさらけ出すことになるからで、真面目な話、何かを言う勇気を持っただけで多くの意見が飛んできます。自分のメンタル・ヘルスについて率直になろうと決めた時、そんなに自分の弱みをさらけ出すのは怖かったですし、自分が被害者だと誰にも思われたくありませんでした。自分の経験を共有することで他の人を助けられると思いましたし、その過程で受ける否定的な意見も受け入れます。なぜなら、メンタル・ヘルスに関する議論がどのように変化してきたかという大きな視点を見ているからです」と語っている。
米ビルボードの<ウーマン・オブ・ザ・イヤー>に選出されてから8年、セレーナの音楽界およびそれ以外の分野における影響力はさらに顕著になり、彼女の影響力とレガシーを証明している。新しい世代のアーティストたちへの彼女のアドバイスは?「雑音を遮断し、自分に忠実であること。雑音は圧倒されるほどですから簡単だと言っているわけではありません。ですがそうすることで、そして自分らしさを妥協しないことで、大きな成果が得られるのです」と彼女は言う。
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