<レポート>LE SSERAFIM 3部作を締めくくる最新ミニアルバム『HOT』で表す様々な愛のかたち

2025年3月15日 / 12:00

 5thミニアルバム『HOT』のリリースを前に、LE SSERAFIMが3月14日にメディアショーケースを開催、最新作に込めた思いや控えるワールドツアーについて言及した。

 昨年2月にリリースされた3枚目のミニアルバム『EASY』で心に秘めた不安や悩みに直面し、8月リリースの前作『CRAZY』では、そんな悩みなど忘れて“クレイジーになろう”というメッセージを発信したLE SSERAFIMは、その3部作の最後を締めくくる最新作で“自分たちが愛することに全力を尽くす”姿を見せている。

 ロックとディスコをミックスしたタイトル曲「HOT」には、ショーン・メンデスとカミラ・カベロのデュエット「セニョリータ」やカミラ・カベロ「ハバナ feat. ヤング・サグ」、BTS「IDOL」などを手がけたAli Tamposi、LE SSERAFIM「UNFORGIVEN (feat. Nile Rodgers)」に参加したFeli Ferraroが制作に加わっている。LE SSERAFIMがデビュー後のタイトル曲で愛について歌うのは初めてで、〈私が私で生きることができるなら 灰になっても私は好き〉という歌詞のとおり、愛するものに全てを懸けるという情熱をも感じさせる。男女間の恋愛だけを指すのではなく、「愛する仕事や趣味、あるいは不安定な自分の姿など、自分を応援してくれる人も対象になるかもしれません。聞く人によって解釈も変わってくると思いますが、包括的な恋の話をしたかったんです」(HUH YUNJIN)と、様々な愛が表現されている。

 同曲について、KIM CHAEWONは「タイトルだけ見ると強烈なイメージが思い浮かぶかもしれませんが、メロディは叙情的で全体的に落ち着いているので、今までのタイトル曲とは違う印象を受けると思います。パワフルでカッコいい振り付けなので、強烈な印象を残せると思います。音楽が与えるムードをそのまま伝えるべく、表情やアティチュードをたくさん研究しました」と、これまでとは違う5人の姿と音楽に出会えると説明。裾を振りはらう仕草やムーンフォークを取り入れた振り付けを実際に見せてくれたKAZUHAは、「涼しい風にあたりながらドライブする姿が浮かびました。元気だけど、おぼろげな青春の雰囲気が私たちに似合うと思いました」と、自身が感じた第一印象を述べた。

 「過去の自分が今の自分を見て後悔しないよう、常に一生懸命に生きる」がモットーだというSAKURAは「今回も後悔のないよう、一生懸命やっていきますし、頑張れば“Billboard Hot 100”にも入れるかもしれないので、そうなったら嬉しいです」と、3度目の“Hot 100”入りを目指して頑張っていくことも誓った。

 公開されたばかりの「HOT」のミュージック・ビデオでは、モノクロや360度カメラ、広角レンズなど使ってディストピアを演出。夕焼けを背に、海辺で踊るシーンがあるのだが、「当初は夕焼けがメインだったのですが、直前に雪が降ってしまい、外での撮影はとても寒かったです。ですが、雪のおかげで美しいシーンが撮れたと思います」(HONG EUNCHAE)、「(寒さで)顔が赤らんで、“HOT”ならではの演出になったと思います」(KAZUHA)と、撮影時のエピソードも教えてくれた。

 5曲目の「So Cynical (Badum)」には、KIM CHAEWONとHUH YUNJIN、HONG EUNCHAEが作詞に参加。結果を恐れずに果敢に愛に飛び込もうとリスナーに呼びかける楽曲だ。HONG EUNCHAEは、「デビューアルバムから、私たちは恐れることなく前に突き進む姿を見せてきました。全二作で感じたことや経験をもとに今作が完成しました。悩みにとらわれず、一緒にクレイジーになり、結末が分からなくても全力で取り組む――固く強くなった私たちの成長について語りたいと思いました」と、今作に込められた自身が伝えたいメッセージも明かした。

 タイトル曲「HOT」と4曲目「Ash」の制作にも携わったHUH YUNJINは、「制作チームと相談しながら、アルバムのメッセージを具体化していきました。『これ、私たちの話だね』ってメンバーとも話したんです。3部作の活動で感じたことをベースに書き上げていったのですが、結果までの過程で自分がベストを尽くし、(結果がどうであれ)大切な人と一緒にいられれば、それだけで十分であることに気づくことができました。そのことをこのアルバムで伝えようと思いました」と振り返る。楽曲制作のインスピレーションの源を問われると「日記を書いたり、夢やメンバーとの会話を記録したりしています。自然や展示会、LE SSERAFIMの活動など、いろんなところからインスピレーションを受けています」と、常にネタをストックしているという。

 LE SSERAFIMは、4月の韓国公演を皮切りに、日本4都市9公演、台湾や香港、フィリピンなどアジア、北米地域をまわる予定だ。久しぶりのツアーについて、SAKURAは「昨年はファンミーティング・ツアーを行いましたが、ワールドツアーができなくて残念に思っていました。初めてのワールドツアーに私たちも期待しています。ベストコンディションで、素敵なパフォーマンスを見せたいです」、HUH YUNJINは「セットリストが以前からガラリと変わっているところが見どころで、ライブならではのアレンジも予定しています」と話し、世界各地にいるFEARNOT(ファンネーム)たちの期待を高めた。KAZUHAも「LE SSERAFIMは(楽曲と合わせて)ステージも見るべき、と言われているので、HOTで素敵な姿を見せていきたいです。もうすぐ開催するワールドツアーでも、すべて完璧に見せたいですね」とプロ意識をのぞかせた。

Text by Mariko Ikitake
(P)&(C) SOURCE MUSIC

◎リリース情報
ミニアルバム『HOT』
2025/3/14 RELEASE

◎公演情報
【2025 LE SSERAFIM TOUR ‘EASY CRAZY HOT’ IN JAPAN】
5月6日(火・祝)・7日(水)愛知・ポートメッセなごや 第1展示館
5月13日(火)・14日(水)大阪・大阪城ホール
6月7日(土)・8日(日)福岡・西日本総合展示場 新館
6月12日(木)・14日(土)・15日(日)埼玉・さいたまスーパーアリーナ


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