<ライブレポート>SooYoung(スヨン)、日本ソロデビュー記念公演で見せた満面の笑み 「みなさんも私のように挑戦し続けてほしい」

2024年10月28日 / 18:00

 歌手をはじめ、ドラマや映画、番組のMCなど多方面で活躍する女性アーティスト・SooYoung(スヨン)が10月26日、東京・恵比寿ザ・ガーデンホールでショーケース【SooYoung Solo Debut Showcase ~Unstoppable~】を開催した。

 このイベント(2部制)は、4曲入りの日本ソロデビューシングル『Unstoppable』のリリースを記念して実施。長身を生かしたきらびやかなパフォーマンスと清潔感のある歌声で魅了してきた彼女の“新たな一歩”を応援しようと、国内外から多くの人が集まった。本稿では1部の模様をレポートする。

 ファンの熱い視線が注がれる中、注目のステージがスタート。サイレンが鳴り響き、太鼓のずしりと重い音やSEが場内を盛り上げる中、SooYoungがゆっくりと中央に現れると、客席から大きな歓声がわき上がる。そして始まったのは「MR.TAXI」。彼女が所属するガールズグループ・少女時代初の日本オリジナル楽曲として2011年にリリースされ、大ヒットしたナンバーだけに、場内の熱気は早くも最高潮に。間髪を入れずに歌い出した「GENIE」も少女時代の人気曲のひとつだ。特に日本ではK-POPブームを巻き起こすきっかけとなったヒットソングだったからか、観客の掛け声は予想以上に大きい。

 「はじめまして。SooYoungです! デビューしたばかりなのに、こんなにたくさん集まってくださって、みなさん熱いですね。オープニングは憧れの少女時代先輩のナンバーでした」

 ウィットに富んだ挨拶はベテランならでは。そして活動を開始した10代の頃を振り返り、日本だけでなく、台湾、シンガポール、オーストラリア、アメリカなど海外からわざわざ観に来たファンたちに感謝の言葉を述べて、次のナンバーへ。「ソロデビューするにあたって、みなさんに教えてあげたい秘密があるんです。知りたいですか?」という問いかけに続いて披露されたのは、少女時代の「BAD GIRL」。〈この秘密 教えてあげる/もう覚悟できてる?〉と妖しく歌う同ナンバーは、5人のミュージシャンの生演奏のおかげでレコーディング・バージョンよりも迫力が増していたのが印象的だった。

 少女時代のヒット曲をベースにしたインストゥルメンタルが流れる間にSooYoungは舞台裏で新しい衣装に着替え、再び登場。2人のダンサーとともに本公演のタイトルにもなっている日本デビュー曲「Unstoppable」の歌とダンスを初公開した。この曲は“輝きは、止められない”をテーマにした軽快なダンスポップ。信念を貫き通す女性の生き方をとらえた歌詞と、2000年代のトレンドを意識したレトロなサウンドメイクでアーティストとしてのイメージをアップグレードすることに成功している。

 『Unstoppable』の収録曲である「C.A.L.M」のステージングもSooYoungの成長の跡があった。タイトルは“Come and love me”の頭文字をとって作られたもので、「私がみなさんに何かを届けたいと思ったときに、みなさんがそばに来てくれて私への愛を見せてほしい」との思いを込めたとのこと。そのようなメッセージを艶めかしい声やシャープな動きで表現するのは、現在の彼女でしかできないだろう。

 リスペクトする歌姫たちのヒットソングメドレー(倖田來未「WALK OF MY LIFE」~BoA「LISTEN TO MY HEART」~安室奈美恵「Body Feels EXIT」)で楽しませた後は、雰囲気をがらりと変えて、しっとりとしたバラード「この世界に映っているのは誰」を熱唱した。これは『Unstoppable』の中の1曲で、ありのままの自分をストレートな表現で綴った歌詞と存在感のあるメロディー、ドラマチックな歌唱により、唯一無二の世界を演出する。途中に挿入されるシンギングラップも斬新だ。

 同曲を歌い終えて本編は終了したが、観客の“チェ・スヨン(SooYoungの本名)”コールを受けて、再び登場した彼女は、少女時代の「LOVE&GIRLS」を歌い始めた。すると少女時代のダンスカバーで知られるユニット・遠藤時代のリーダー、えんどぅ(遠藤勇樹)が途中で加わり、さらに華やかなステージに。

 バンドメンバーを紹介した後は、客席へ向かって最後の挨拶。「『Unstoppable』を聴いて自分らしくいることの大切さを感じ取ってください。何かを決心したときは自問自答しながら挑戦し続けてほしい。私がこの日(日本ソロデビュー)を選んだように、みなさんも自分で選択して進んでほしいです」と熱いメッセージを送った。

 アンコールのラストに別れを惜しむように歌った『Unstoppable』の収録曲「Call me」は、〈いつだって飛んでいくよ〉〈抱き締めてあげる〉といったポジティブなフレーズが満載の爽やかな応援ソング。その一言一言に説得力があるのは、数々の経験を積んだ歌手だからこそ。「日本ソロデビューおめでとう!」と書かれたスローガンを持ったファンで満杯の会場は、瞬時にして幸せなムードに包まれた。

 ショーケースを無事に終えたSooYoung。新曲をメインにした今回のステージを観て、ソロアーティストとしての輝かしい未来を確信した人も多かっただろう。ちなみに「この世界に映っているのは誰」は、ドラマ NEXT 『私の町の千葉くんは。』(テレビ東京ほかで放送)のエンディング・テーマに選ばれ、「Call me」はフジテレビ系のワイド番組『めざまし8』の10月度エンディングソングとしてお茶の間で流れている。このように彼女の澄んだボーカルを聴く機会が増えており、今後は日本における様々な活動も期待できそうだ。「Unstoppable」というタイトルが示す通り、誰にも止めることができないSooYoungの勢いを是非リアルに体験してほしいと思う。

Text by まつもとたくお
Photos by 河村美貴(田中聖太郎写真事務所)

◎リリース情報
シングル『Unstoppable』
2024/10/23 DIGITAL RELEASE
https://avex.lnk.to/Unstoppable

◎公演情報
【SooYoung Solo Debut Showcase ~Unstoppable~】
2024年10月26日(土)東京・恵比寿ガーデンホール
1部 START 15:00/ 2部 START 19:00

▼セットリスト
1. MR.TAXI
2. GENIE
3. BAD GIRL
4. Unstoppable
5. C.A.L.M(Come and love me)
6. avex DIVA メドレー(倖田來未「WALK OF MY LIFE」~BoA「LISTEN TO MY HEART」~安室奈美恵「Body Feels EXIT」)
7. この世界に映っているのは誰
EN1. LOVE&GIRLS
EN2. Call me


音楽ニュースMUSIC NEWS

THE ALFEEの足跡展【THE ALFEE'S LEGACY ~50年の足跡~】テーマは“祭りで祝う”

J-POP2024年10月28日

 THE ALFEEの足跡展【THE ALFEE’S LEGACY ~50年の足跡~】の展示内容が発表された。  2024年8月25日にデビュー50周年を迎えたTHE ALFEE。この50周年は“お祭り騒ぎな一年”と銘打って、青 … 続きを読む

NEXZ、“新しいムーブメントを起こす”1stミニアルバム『NALLINA』11月リリース

J-POP2024年10月28日

 NEXZが、2024年11月18日に1stミニアルバム『NALLINA』(読み:ナンリナ)をリリースする。  JYPとソニーミュージックによる日韓合同オーディション・プロジェクト『Nizi Project Season 2』から誕生し、8 … 続きを読む

Eve、ニューアルバム『Under Blue』は全19曲

J-POP2024年10月28日

 Eveが、2024年11月27日にリリースとなるニューアルバム『Under Blue』の収録曲を発表した。  約2年8か月ぶりのアルバムとなる本作。収録曲は、TVアニメ『アオのハコ』のEDテーマ「ティーンエイジブルー」をはじめ、TVアニメ … 続きを読む

可憐なアイボリー、メジャーデビューALより新曲「少女たちとアイボリー」先行配信へ

J-POP2024年10月28日

 可憐なアイボリーが、メジャーデビューアルバム『白じゃいられない』より、新曲「少女たちとアイボリー」を11月20日に先行配信する。  クリエイターユニットHoneyWorksがサウンドプロデュースを務めるアイドルグループ、可憐なアイボリー。 … 続きを読む

BE:FIRST、2ndアルバム『2:BE』収録 SHUNTO・RYUHEIによるユニット曲のDance Practice映像を公開

J-POP2024年10月28日

 BE:FIRSTが8月にリリースした2ndアルバム『2:BE』に収録されている、SHUNTO・RYUHEIによるユニット曲「Metamorphose」のDance Practice映像が公開された。 「Metamorphose」は、幼さと … 続きを読む

Willfriends

page top