エンターテインメント・ウェブマガジン
東京・代々木公園で開催の【タイ・フェスティバル】に出演のため来日したSERIOUS BACON(シリアスベーコン)が、自身によるヘッドライナー・ライブを5月13日に東京・代官山SpaceOddで開催した。
SERIOUS BACONはタイから登場した男女2人組。日本のシティポップを思わせるノスタルジックなポップサウンドと、ほのぼのとした美しいハーモニーを聴かせる人気ユニットだ。日本では、今回が初のライブとなるが、来日に合わせて日本語で歌った楽曲を収録したニューEP『DINNER IN TOKYO』をリリースするなど、日本での活動にも積極的に取り組んでいる。
この日は、メインのSERIOUS BACONに先駆けて、サポートの2組がまずは登場。日本からはアジアでも人気の4人組ロックバンドのCody・Lee(李)が、タイからは男性シンガーソングライターのCopter(コプター)が、それぞれオリジナリティ溢れる歌と演奏で会場を温めた。Copterは、前日の【タイ・フェスティバル】にも出演。今回の来日ステージではSERIOUS BACONのバックバンドがサポートを務めていた。
お待ちかねのSERIOUS BACONが登場したのは、20時50分を過ぎた頃。5人編成のバックバンドが控える中、ステージに現れると「ハロー、東京、We are SERIOUS BACON!」という威勢のいい掛け声と共にスタートした。オープニングナンバーは「Bok Hai Fung Nhoi Na (please tell me)」。ゆったりとしたビートに乗せて、優しいハーモニーがふんわり浮上。つい先ほどまでステージに立っていたCopterも途中から参加して、あっという間にタイポップの芳しい香りに包まれる。東京のライブ会場が、たおやかで、のどかなタイ時間に変わっていく。おそらく半数ぐらいがタイ人、残りが日本人といった割合だろうか。会場に詰めかけたスタンディングの観客は、心地よいビートに合わせて、気持ちよさそうに体を揺らしている。
続く「Mai Pi Ses」になると、シティポップを思わせる懐かしさと、ほっこりとしたアットホームな雰囲気が秀逸だ。よく通るリードシンガーCakeの女声と、控えめなMuangの男声のコントラストが、Cakeの涼しげでまろやかな歌をいっそう引き立てる。アイドル風のフリなども軽く交えた「Can you stay?」では、素朴でキュートな出立ちが微笑ましい。
MCでは、タイ語と英語を器用に操りながら、さらに予習してきたという日本語も披露。カンペを見ながらCakeが「皆さんが私たちの曲を気に入ってくれると嬉しいです」と、たどたどしくも完璧な日本語で話すと、大きな拍手と声援が巻き起こった。一方のMuangも日本語で「日本に来てから3頭分の牛肉を食べました」と言って会場を笑わせる。その後「初めての日本語EPからの曲です」という紹介で始まったのが、「I (don’t) Miss You」。発売されたばかりのニューEP『DINNER IN TOKYO』からの日本語ナンバーを、今度はカンペなしで、日本人さながらのスムーズな日本語で歌い上げた。ポップでキュート、ひょうひょうとした調子の失恋ソングが終わるや否や、オーディエンスからは「スゴイ」、「カワイイ」といった声援が盛んに飛び交っていた。
ムードを変えて、ちょっぴりジャジーな「Dear Stars」、ワイルドなギターで圧倒した「Mai Yak Fung」など、さまざまな音楽性が自然に盛り込まれているのが窺える。ライブではスタジオ録音された演奏より、数倍ダイナミックでワイルドになって、躍動感に溢れているのも発見だった。
終盤は、立て続けにヒット曲をプレイ。「Love Ads」では観客からコール&レスポンスが沸き起こり、「1001(You’re Lovely)」やラストナンバーの「Pee Pee Tud Wan Hai Nhoi」では、ひと際大きな合唱が轟きわたった。彼らのデビュー曲でもあるそのラストナンバーに関しては、「4年前にリリースした時には、まさかこんな日が来るとは思ってもみませんでした」(Muang)、「私たちにとって大きな意味をもっている曲です」(Cake)と語り、SERIOUS BACONの歩みを感慨深そうに振り返っていた。
最後は出演者の全員が再びステージに登場して、観客と一緒に集合写真を撮影。約1時間の彼らのステージは、終始和やかなムードに包まれて進行。SERIOUS BACONの魅力をたっぷりと伝えてくれた。時折、コントのようなMCで爆笑させたり、ニコニコ微笑みながら和気藹々と歌う2人の姿が印象的だった。
Text by 村上ひさし
◎公演情報
【Singha presents SERIOUS BACON x Copter x Cody・Lee(李) 】
2024年5月13日(月)
東京・代官山SpaceOdd
洋楽2024年11月29日
現地時間2025年2月9日に米ニューオーリンズで開催される【第59回 NFLスーパーボウル】のキックオフ前に、ジョン・バティステが国歌斉唱を行うことがNFLによって発表された。 感謝祭(11月28日)に米FOXでのNFL放送中に行われた … 続きを読む
J-POP2024年11月29日
Da-iCEが、新曲「オレンジユース」の“Animated Lyric Video”を公開した。 Amazon Originalドラマ『【推しの子】』第3話主題歌に起用された本楽曲は、メンバーの工藤大輝が作詞作曲から編曲に至るまでを担当 … 続きを読む
洋楽2024年11月29日
現地時間2024年11月27日、ザ・ウィークエンドが6枚目のスタジオ・アルバム『ハリー・アップ・トゥモロー』を、XOとリパブリック・レコードから来年1月24日にリリースすると発表した。 このアルバムは、2020年の『アフター・アワーズ』 … 続きを読む
洋楽2024年11月29日
2024年9月に最新アルバム『Cascade』をリリースし、来年2月には来日ツアーも予定されているフローティング・ポインツが、今年の【FUJI ROCK FESTIVAL】に出演した際のライブ映像を公開した。楽曲は『Cascade』収録の … 続きを読む
J-POP2024年11月29日
syudouが、11月23日、神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールにてワンマンライブ【syudou Live 2024『激愛』】を開催した。 2024年6月から7月にかけて東名阪をまわるライブツアー【syudou Live Tour 20 … 続きを読む