【米ビルボード・ソング・チャート】テイラー・スウィフト初登場1位、TOP10に8曲を送り込む

2023年11月7日 / 10:30

 テイラー・スウィフトの「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?(テイラーズ・ヴァージョン)(フロム・ザ・ヴォルト)」が1位に初登場した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?(テイラーズ・ヴァージョン)(フロム・ザ・ヴォルト)」は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で1位に初登場した再録アルバム第4弾『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』の“From the Vault”(蔵出し曲)として新たに収録された新曲で、本作からはフロム・ザ・ヴォルトとして収録されたその他の4曲と、オリジナルに収録された再録曲(テイラーズ・ヴァージョン)2曲の計7曲がTOP10にランクインした。

※()は今週の週間ストリーミング数
1位「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?」(3,200万回)
2位「ナウ・ザット・ウィ・ドント・トーク」(2,820万回)
3位「スラット!」(2,700万回)
5位「セイ・ドント・ゴー」(2,580万回)
7位「バッド・ブラッド」(2,164万回)
9位「スタイル」(2,158万回)
10位「サバーバン・レジェンズ」(2,020万回)

 テイラーは、これでTOP10のランクイン総数を49曲目に更新し、ドレイク(76曲)に次ぐ2位、女性アーティストでは最多記録を更新した。

76曲 ドレイク
49曲 テイラー・スウィフト
38曲 マドンナ
34曲 ザ・ビートルズ
32曲 リアーナ
30曲 マイケル・ジャクソン
29曲 エルトン・ジョン
28曲 マライア・キャリー
28曲 スティーヴィー・ワンダー
27曲 ジャネット・ジャクソン
26曲 ジャスティン・ビーバー
25曲 リル・ウェイン
25曲 エルヴィス・プレスリー(1958年以前の記録は含まれない)

 史上1,159曲目、73曲目の初登場1位(テイラー・スウィフトは計6曲目の初登場1位)を獲得した「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?(テイラーズ・ヴァージョン)」は、今週の集計期間(2023年10月27日~11月2日)にストリーミングが3,200万回、エアプレイが470万回、セールスは5,000をそれぞれ記録して、総合(Hot 100)で1位に初登場した。

 主要チャートでは、ストリーミング・ソング・チャートで自身8曲目の1位を獲得。デジタル・ソング・セールス・チャートでは7位にTOP10入りを果たした。エアプレイ・チャート(総合)にはまだランクインしていないが、ジャンル別ではポップ・エアプレイ・チャートで38位にデビューしている。

 Hot 100での首位獲得は以下に続く11曲目で、ホイットニー・ヒューストン(11曲)と同率の8番目の記録に並んだ。なお、再録盤からのシングルとしては「オール・トゥー・ウェル (テイラーズ・ヴァージョン)」に続く2曲目のNo.1ヒットとなる。

テイラー・スウィフト首位獲得曲
()は現時点での首位獲得週
2012年「ウィ・アー・ネヴァー・エヴァー・ゲッティング・バック・トゥゲザー」(3週)
2014年「シェイク・イット・オフ」(4週)
2014~15年「ブランク・スペース」(7週)
2015年「バッド・ブラッド feat. ケンドリック・ラマー」(1週)
2017年「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」(3週)
2020年「カーディガン」(1週)
2020年「ウィロー」(1週)
2021年「オール・トゥー・ウェル (テイラーズ・ヴァージョン)」(1週)
2022~23年「アンチ・ヒーロー」(8週)
2023年「クルーエル・サマー」(2週)
2023年「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?(テイラーズ・ヴァージョン)(フロム・ザ・ヴォルト)」(1週)

Hot 100 歴代首位獲得数
20曲 ザ・ビートルズ
19曲 マライア・キャリー
14曲 リアーナ
13曲 マイケル・ジャクソン
13曲 ドレイク
12曲 マドンナ
12曲 シュープリームス
11曲 ホイットニー・ヒューストン
11曲 テイラー・スウィフト
10曲 ジャネット・ジャクソン
10曲 スティーヴィー・ワンダー

 上記のとおり、2023年は「アンチ・ヒーロー」、「クルーエル・サマー」、「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?(テイラーズ・ヴァージョン)」の3曲が1位を獲得していて、さらにその3曲が異なるアルバムからのシングルとして首位を獲得するという女性アーティスト初の快挙を達成した。

「アンチ・ヒーロー」 / アルバム『ミッドナイツ』
「クルーエル・サマー」 / アルバム『ラヴァー』
「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?(テイラーズ・ヴァージョン)(フロム・ザ・ヴォルト)」 / アルバム『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』

 同じアーティストの3枚の異なるアルバムから、同じ年で3曲以上1位を獲得したのは、1970年にジャクソン5が「帰ってほしいの」(アルバム『帰ってほしいの』)、「ABC」と「小さな経験」(アルバム『ABC』)、「アイル・ビー・ゼア」(アルバム『アイル・ビー・ゼア』)の4曲を達成して以来で、それ以前には1964年にザ・ビートルズが5枚のアルバムから6曲を首位に送り込んだことがある。

 テイラー・スウィフトは、今週『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』の収録曲の他、先週まで2週間首位を獲得した「クルーエル・サマー」も6位にランクインさせていて、TOP10には計8曲、TOP50にはアルバムの収録曲21タイトルを全てをチャートインさせた。「クルーエル・サマー」は、今週7,540万回(6%減少)を記録してエアプレイ・チャートで3週目の首位をキープしている。

1位「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?」
2位「ナウ・ザット・ウィ・ドント・トーク」
3位「スラット!」
5位「セイ・ドント・ゴー」
6位「クルーエル・サマー」
7位「バッド・ブラッド」
9位「スタイル」
10位「サバーバン・レジェンズ」
12位「ブランク・スペース」
14位「ウェルカム・トゥ・ニューヨーク」
16位「アウト・オブ・ザ・ウッズ」
19位「ワイルデスト・ドリームス」
20位「オール・ユー・ハッド・トゥ・ドゥ・ワズ・ステイ」
28位「シェイク・イット・オフ」
29位「ニュー・ロマンティックス」
30位「クリーン」
31位「アイ・ウィッシュ・ユー・ウッド」
36位「アイ・ノウ・プレイシス」
39位「ワンダーランド」
40位「ハウ・ユー・ゲット・ザ・ガール」
42位「ディス・ラヴ」
43位「ユー・アー・イン・ラヴ」

 なお、自身の曲から別のタイトルに首位を入れ替えたのは、「シェイク・イット・オフ」(2014年11月22日付)から「ブランク・スペース」(2014年11月29日付)で達成して以来約9年ぶりのチャート・アクションとなる。

 7位の「バッド・ブラッド」と9位の「スタイル」は、前者のオリジナル・バージョンが1位、後者が6位にそれぞれ2015年にランクインしたことがあり、いずれも約8年ぶりのTOP10入りを果たした。

 再録曲(テイラーズ・ヴァージョン)がTOP10にランクインしたのは、「バッド・ブラッド」と「スタイル」が初めてで、これまでの最高位は2021年に『フィアレス(テイラーズ・ヴァージョン)』から「ラヴ・ストーリー(テイラーズ・ヴァージョン)」が記録した11位だった。

 オリジナル曲と別バージョン(再録曲)がいずれもTOP10入りしたのは過去20年間では初めてで、それ以前にはドビー・グレイの「明日なきさすらい(ドリフト・アウェイ)」(1973年) とアンクル・クラッカー「ドリフト・アウェイ feat. ドビー・グレイ」(2003年)が達成したことがある。

 なお、「バッド・ブラッド」はケンドリック・ラマーをフィーチャーしたリミックスも収録されているが、リミックスがオリジナルのポイントを上回らなかったため、チャートの記録上ケンドリック・ラマーのクレジットは外されている。

 同じアーティストの曲がTOP3を独占したのは、ドレイク(2021~23年に各1週間、計3回)、ザ・ビートルズ(1964年に5週間)、アリアナ・グランデ(2019年に1週間)に続く4組目で、テイラー・スウィフト自身の記録では、2022年11月5日付でTOP10を独占して以来2度目の快挙となる。

 また、自身の曲がTOP10に8曲以上ランクインしたのも、アルバム『ミッドナイツ』のデビュー週に収録曲が10曲ランクインした2022年11月5日付以来で、その他にはドレイクが2021年9月18日付で9曲、2022年11月19日付で8曲ランクインさせたことがある。

 テイラー・スウィフトは、ソングライターとしてカルヴィン・ハリスの「ディス・イズ・ホワット・ユー・ケイム・フォー feat. リアーナ」(2016年 最高3位)、オリヴィア・ロドリゴの「デジャヴ」(2021年 最高3位)の2曲もTOP10入りさせたことがあり、自身のタイトルを含め通算51曲目のTOP10入りを果たした。

 また、本作ではダイアン・ウォーレンが5位の「セイ・ドント・ゴー」、マックス・マーティンが7位の「バッド・ブラッド」と9位の「スタイル」にソングライターとして参加していて、前者は40年6か月で通算33曲目、後者は26年4か月で通算78曲目のTOP10入りを果たしている。

 今週は、テイラー・スウィフトの他にドージャ・キャットの「ペイント・ザ・タウン・レッド」が4位、シザの「スヌーズ」が8位にランクインしていて、女性アーティストの曲がTOP10を独占した。女性アーティストがTOP10を独占したのは、前述の2022年11月5日付以来約1年ぶり、史上2度目のチャート・アクションとなる。

 「ペイント・ザ・タウン・レッド」は、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートでは9週目、ラップ・ソング・チャートでは10週目の首位を獲得。「スヌーズ」も、R&Bソング・チャートでは首位獲得週を14週目に更新した。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは11月10日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?(テイラーズ・ヴァージョン)(フロム・ザ・ヴォルト)」テイラー・スウィフト
2位「ナウ・ザット・ウィ・ドント・トーク(テイラーズ・ヴァージョン)(フロム・ザ・ヴォルト)」テイラー・スウィフト
3位「スラット!(テイラーズ・ヴァージョン)(フロム・ザ・ヴォルト)」テイラー・スウィフト
4位「ペイント・ザ・タウン・レッド」ドージャ・キャット
5位「セイ・ドント・ゴー(テイラーズ・ヴァージョン)(フロム・ザ・ヴォルト)」テイラー・スウィフト
6位「クルーエル・サマー」テイラー・スウィフト
7位「バッド・ブラッド(テイラーズ・ヴァージョン)」テイラー・スウィフト
8位「スヌーズ」シザ
9位「スタイル(テイラーズ・ヴァージョン)」テイラー・スウィフト
10位「サバーバン・レジェンズ(テイラーズ・ヴァージョン)(フロム・ザ・ヴォルト)」テイラー・スウィフト


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