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2人体制となって初めてのアルバム『ピース』を携えた最新ツアー【King & Prince LIVE TOUR 2023 ~ピース~】を開催中のKing & Princeが、神奈川・Kアリーナ横浜で10月20日~22日に5公演を開催した。本稿は、10月22日の昼公演の様子をお伝えする。
ライオン銅像が存在感を放つ、いかにもな宮殿に招待されたティアラ(ファンの総称)たちは、暗闇の中から登場したKing & Princeを歓声とペンライトでお出迎え。コンサートは最新アルバムの収録曲「My Love Song」で幕開けし、王子様ルックの煌びやかなジャケットをなびかせて会場の隅々まで駆け寄り挨拶する永瀬廉と高橋海人を追うように、白色と黄色のペンライトが大きく揺れた。
トロッコに乗った2人は、最新アルバムのオープニングを飾る「静寂のパレード」に込められたメッセージをティアラの目を見ながら伝えていく。タキシード姿のダンサーを引き連れた「That’s Entertainment」は、まさにショータイムチックな演出で、ステージの舞台は宮殿からキャバレーへと変身。ソロのダンスパートもあり、歌に踊りに演出に、見どころが満載だ。
この日はバラードやファンク、ヒップホップにポップスなど、ジャンル豊かな過去のシングル曲やアルバム収録曲、カップリングが29曲も披露された。中盤「Super Duper Crazy」では、サイダーが弾けるような爽やかさとともに2人を乗せたカゴが会場の天井近くまで上がるというサプライズで約20,000人のティアラを喜ばせた。
MCでは、高橋の父親と永瀬の知人がたびたび隣席になること(永瀬曰く、高橋パパはいつも銀テープを3~4本ゲットするとのこと)、ファッション好きで知られる永瀬だが仕事現場ではすぐに衣装に着替えてしまうため、「廉のおしゃれな服を見られるのは1分ほど」(高橋)にもかかわらず、いつもおしゃれな格好をしているのは「好きな服を着て自分が楽しみたいから」(永瀬)と全ては自己満足のためであること、そして近づくハロウィンを前に、高橋は幼い頃に姉にトイレットペーパーでぐるぐる巻きにされてミイラにさせられて泣いたというエピソードが明かされた。
赤いベールやレーザーライトを使って妖艶に舞う「Kiss & Kill」「TLConnection」や、邦ロック好きの高橋らしさが炸裂するソロ曲「ワレワレハコイビトドウシダ」(縦書きの歌詞が印象的だった)、歌詞とバックのイラストがマッチした永瀬の日常系ラブソング「きみいろ」など、楽曲に合わせて表情とキャラクターを切り替えていく2人。ハードなダンスナンバー「CHASE IT DOWN」と「ichiban」の流れには会場がどよめき、難易度の高いダンスとラップには誰もが目を離せなかった。
コンサートから感じたのは、彼らがわたしたちの“身近な存在”だということだ。王道アイドルを貫きながらも、常にリスナーのそばにいたことに気づかされ、繋いだ手をずっと離さずに守っていくという2人の決意も感じられた。
「みんなは俺たちの前では笑顔を見せてくれているけど、俺たちが与えてしまった不安や心配、苦しさと戦い、そんな気持ちを抱えながらも、キンプリのライブを俺たちよりも楽しもうと今日ここに来てくれたと思います。そんな包容力のある女性たちに甘えてばかりですが(笑)、これからもみんなといろんな景色を見たいという気持ち、廉と2人でキンプリというエンターテインメントを楽しんでもらいたいという気持ちは誰にも負けません。人生で大事な一瞬、大切な時間を僕と廉、King & Princeに使ってくれて本当に感謝しています。これからもみんなの幸せな思い出の中に自分たちがいられるように、みんなの心に残るようにたくさん頑張っていきます。」(高橋)
「この1年、たくさんのことがありましたね。皆さんの不安をどう拭っていけるのか、その気持ちをどう埋められるのかを考えながら、皆さんに安心して楽しんでもらうことを目標に海人とスタッフとこのライブを作っていきました。こうやって前に立つと、そんな心配は一瞬で吹き飛びました。皆さんが楽しんでいる表情にはそれだけの力があります。King & Princeは新しい形として再出発しましたが、これまでの5年の歴史を背負いつつ、King & Princeとして活動をしていくと決断したので、もし皆さんが道に迷ったら、道の先を照らす光になりたいですし、引っ張っていく存在になりたいです。俺には海人が、海人には俺が、僕たちには皆さんがいるので、これ以上に心強いことはないです。僕たち2人とKing & Princeの歴史を一緒に作っていきましょう!」(永瀬)
それぞれの胸の内が届けられた後の「Happy ever after」、そしてキンプリの原点「シンデレラガール」は、これまでとは格段と意味が違って聞こえた。未来に向かって大きなステップを踏んだ2人が、ティアラとともにピースをひとつひとつはめ込んで、大きな絵を完成させるまでのひとつの過程を目撃する瞬間だった。笑顔を絶やさず、ティアラを幸せにしていくと誓った2人の今後を見守っていきたい。
Text by Mariko Ikitake
※高橋海人の「高」ははしごだか
◎ツアー情報
【King & Prince LIVE TOUR 2023 ~ピース~】
8月27日(日)宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ
9月30日(土)、10月1日(日)北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
10月10日(火)、10月11日(水)福岡・マリンメッセ福岡A館
10月20日(金)、10月21日(土)、10月22日(日)神奈川・Kアリーナ横浜
10月28日(土)、10月29日(日)新潟・朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター
12月1日(金)、12月2日(土)、12月3日(日)大阪・Asueアリーナ大阪
12月9日(土)、12月10日(日)愛知・Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)Aホール
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