エンターテインメント・ウェブマガジン
2023年7月スタートのドラマも、そろそろ勝敗が決まりつつある頃。このクールでは『VIVANT』が大きな話題となったが、他はまずまずといったところだろうか。『VIVANT』は主題歌がなかったこともあって、このタイミングでのドラマ主題歌も大ヒットと呼べるものは今のところない。しかし、少し面白い動きをしている楽曲がある。それが9月20日公開のBillboard JAPAN総合ソング・チャート“JAPAN Hot 100”で12位を記録している緑黄色社会の「サマータイムシンデレラ」だ(【表1】)。
「サマータイムシンデレラ」はフジテレビ系月9ドラマ『真夏のシンデレラ』の主題歌である。本格的なラブストーリーという触れ込みだったが、賛否両論で評価が難しい作品となった。一方で緑黄色社会が歌う主題歌はじわじわと浸透しているという印象が強い。
この曲はドラマ第3話がオンエアされたタイミングの7月24日に先行配信がスタート。8月2日公開のJAPAN Hot 100で17位を記録している。ラジオのオンエア回数が4週連続トップ5に入るなど、プロモーションに力が入っていたことがわかるが、その影響でダウンロードやストリーミングの回数は安定しており、20位以内をキープしている。また、ミュージック・ビデオが8月7日に公開され、動画再生数も順調だ。
さらにテレビ出演も活発に行い、『ミュージックステーション』や『めざまし8』などで楽曲を披露すると同時に、9月1日には人気YouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』でパフォーマンスを披露。加えて、9月6日にフィジカルのCDシングルがリリースされるなどの施策も継続している。その甲斐あって、8月30日発表のJAPAN Hot 100では17位だったのが、翌週9月6日発表分では12位、9月13日発表分では11位に浮上。徐々にロングヒットの様相を見せ始めているのだ。
ドラマ主題歌は、放送終了後もどこまで引っ張れるかが勝負だが、現状「サマータイムシンデレラ」に関してはストリーミングも右肩上がりになっており、カラオケ指標が今後入ってくればそのままロングヒットのレールに乗っかっていくはず。この勢いがまだ熱いうちに、さらにもうひとネタ大きな展開があればトップ10入りしてもおかしくないだろう。この楽曲自体のヒット曲としてのポテンシャルは非常に高いので、ぜひ粘り強くプロモーションを継続してもらいたい。
Text:栗本斉
◎栗本斉:音楽と旅のライター、選曲家。レコード会社勤務時代より音楽ライターとして執筆活動を開始。退社後は2年間中南米を放浪し、帰国後はフリーランスで活動。開業直後のビルボードライブで約5年間ブッキングマネージャーを務めた。2022年2月に上梓した『「シティポップの基本」がこの100枚でわかる!』(星海社新書)が話題を呼び、各種メディアにも出演している。
J-POP2024年11月22日
石崎ひゅーいが、11月27日に発売する初のカバーアルバム『night milk』に収録される全曲を試聴できるトレーラーを公開した。 『ナイトミルク』は、石崎ひゅーいが、デビュー翌年の2013年11月7日よりスタートさせたインターネッ … 続きを読む
J-POP2024年11月22日
佐々木彩夏(ももいろクローバーZ)が総合プロデューサーを務めるグループ・浪江女子発組合が、12月4日発売の1st EPリード曲「会いに行っていいですか」のコール練習動画を公開した。 今回公開された映像は、新曲「会いに行っていいですか」を … 続きを読む
洋楽2024年11月22日
レディー・ガガが、自身の“ロックンロール・ファンタジー”をついに実現させることになる。来年の【コーチェラ・バレー・ミュージック・アンド・アート・フェスティバル】のヘッドライナーの1人として発表された彼女は、SNSでこのニュースへの興奮と意 … 続きを読む
J-POP2024年11月22日
シンガーソングライター由薫が、新作EP『Wild Nights』を2025年3月にリリースする。 12月5日配信開始の新曲「Feel Like This」が、同日よりNetflixにて独占配信スタートするアニメ『BEASTARS FIN … 続きを読む
洋楽2024年11月22日
Spotifyのストリーミング再生数が10億回を超えている楽曲を6曲持っているマイリー・サイラスだが、長年にわたって彼女の音楽を聴いていた人の中には影響を受け、やがて自分も大スターになった人たちがいる。 米ビルボードに独占公開された『B … 続きを読む