【米ビルボード・ソング・チャート】JUNG KOOK「Seven ft.ラトー」初登場1位、ジェイソン・アルディーンが2位に続く

2023年7月25日 / 12:00

 JUNG KOOKの「Seven feat. ラトー」が1位に初登場した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 7月14日にリリースされたJUNG KOOKとラトーがタッグを組んだ「Seven」は、今週の集計期間(2023年7月14日~7月20日)にストリーミングが2,190万回、エアプレイが640万回、セールスは153,000をそれぞれ記録して、ソロとしては自身初のNo.1デビューを飾った。なお「Seven」はHot 100史上1,151番目の首位獲得曲で、そのうち初登場で1位を獲得した68曲目のタイトルとなる。

 BTSのメンバーでは、今年の4月8日付で1位に初登場したJIMINの「Like Crazy」に続く2組目(2曲目)の首位獲得、もしくはTOP10入りで、ゲストのラトーにとっても昨年4月に最高3位をマークした「ビッグ・エナジー」に続く2曲目のTOP10入りと、初のNo.1タイトルを獲得した。

 JUNG KOOKは、昨年ソロとして「Stay Alive」が95位、チャーリー・プースとコラボレーションした「レフト・アンド・ライト」が22位にそれぞれランクインを果たし、「Seven」はHot 100における通算3曲目のエントリーとなる。なお、BTSとしてはこれまで6曲が首位を獲得した。

 ソロとして首位を獲得したアーティストが複数いるグループは、BTSの他に以下の8組がいて、グループとして、そして複数のメンバーが1位を獲得したのは、ザ・ビートルズ、ブラック・アイド・ピーズ、デスティニーズ・チャイルド、ジェネシスに続く5組目の快挙となる。

ザ・ビートルズ(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター)
ブラック・アイド・ピーズ(ファーギー、ウィル・アイ・アム)
ブラインド・フェイス(エリック・クラプトン、スティーヴ・ウィンウッド)
BTS(JIMIN、JUNG KOOK)
デスティニーズ・チャイルド(ビヨンセ、ケリー・ローランド)
フージーズ(ローリン・ヒル、ワイクリフ・ジョン)
ジェネシス(フィル・コリンズ、マイク・ラザフォード)
ホット・ボーイズ(リル・ウェイン、ジュヴィナイル)
ワン・ダイレクション(ハリー・スタイルズ、ゼイン・マリク)

 「Seven」のソングライター、プロデューサーとして参加したサーキットとアンドリュー・ワットは、サーキットがプロデューサーとして10曲目、ソングライターとして9曲目、アンドリュー・ワットはプロデューサーとして2曲目、ソングライターとして4曲目の首位を獲得した。両者の他には、ソングライターのみで参加したジョン・ベリオンとTheron Thomasが2曲目、ラトーは初の首位を獲得している。

 各チャートでは、デジタル・ソング・セールス・チャートで2位、ストリーミング・ソング・チャートで4位に初登場。エアプレイ・チャート(総合)にはまだランクインしていないが、ジャンル別ではアダルト・ポップ・エアプレイ・チャートで30位、ポップ・エアプレイ・チャートで33位にそれぞれデビューしている。

 「Seven」は、オリジナル・バージョンとインストゥルメンタル・バージョンが7月14日にリリースされ、17日にリミックス・バージョン「Summer」ミックスと「Band」バージョンを追加で発表した。

 続いて今週2位には、米テネシー州ナッシュビル出身のカントリー・シンガー=ジェイソン・アルディーンの新曲「トライ・ザット・イン・ア・スモール・タウン」が初登場。Hot 100でのTOP10入りは、2011年7月に最高7位を記録した「ダート・ロード・アンセム feat.リュダクリス」以来約12年ぶり、2曲目のランクインとなる。

 「トライ・ザット・イン・ア・スモール・タウン」のリリースは今年の5月22日で、今週の集計期間初日の7月14日にミュージック・ビデオが公開されたことで各ポイントが急上昇し、上位ランクインを果たした。

 ビデオのリリース効果により、ストリーミングが547%増加の1,160万回、エアプレイが17%増加の730万回、セールスは27,625%増加の228,000に跳ね上がり、デジタル・ソング・セールス・チャートで1位、ストリーミング・ソング・チャートでは37位にデビューした。エアプレイ・チャート(総合)にはまだランクインしていないが、カントリー・エアプレイ・チャートでは登場9週目で25位をキープしている。

 カントリー・ソングの週間セールスでは、2013年7月6日付で244,000を記録したフロリダ・ジョージア・ラインの「クルーズ feat. ネリー」以来、約10年ぶりの高記録を達成している(カントリー・ソングの定義は、カントリー・デジタル・ソング・セールス・チャートにランクインした曲とする)。

 また、カントリー・ソング・チャートでは今週1位に到達し、通算10曲目の首位を獲得した。同チャートでは、2006年5月に「ホワイ」が初めて1位を記録してから2014年に「バーニン・イット・ダウン」が達成して以来、約9年間首位を獲得していなかった。一方、TOP10には通算37曲目のランクインを果たしていて、2005年に「ヒックタウン」が初めてチャートインしてから18年連続(同チャートにおける最多記録)でランクインし続けている。

 14日に公開された「トライ・ザット・イン・ア・スモール・タウン」のミュージック・ビデオは、デモ隊や強盗、人種差別問題、国旗を燃やす映像などが過激で暴力的な内容だと批判され、4日後の18日にテレビ局CMTによりローテーションから外されることが発表された。これに対し、ジェイソン・アルディーンは自身のSNSで指摘されたことと曲の内容、趣旨には反するとコメントしている。

 上位2曲が初登場したことで、先週通算14週目の首位を獲得したモーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」は今週3位にランクダウンしたが、各ポイントは安定していて、今年のソング・オブ・ザ・サマー・チャートでは今週8週目の首位を獲得した。

 ルーク・コムズの「ファスト・カー」も先週の2位から4位にダウンしたが、カントリー・ソング・チャートでは3位にランクインして、TOP3をキープした。

 今週のカントリー・ソング・チャートは、1位がジェイソン・アルディーンの「トライ・ザット・イン・ア・スモール・タウン」、2位がモーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」、3位がルーク・コムズの「ファスト・カー」がそれぞれランクインしていて、カントリー・ソング・チャートの上位3曲(TOP3)がHot 100のTOP4にランクインする史上初のチャート・アクションとなった。

 レマ&セレーナ・ゴメスの「カーム・ダウン」も先週の4位から5位にダウンしたが、エアプレイ・チャートでは今週9,290万回(1%増加)を記録して5週目の首位を獲得し、アフロビーツ・ソング・チャートでは今週首位獲得週を史上最長の47週目に更新した。

 ガンナの「FukUMean」は先週の7位から6位に最高位を更新。前週から16%増加の2,740万回を記録して、ストリーミング・ソング・チャートではリル・ベイビーとのコラボ曲「ドリップ・トゥー・ハード」(2018年10月)以来約5年ぶり、2曲目の首位を獲得した。ジャンル別では、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとラップ・ソング・チャートでそれぞれ2週目の首位を獲得している。

 以下、オリヴィア・ロドリゴの「ヴァンパイア」は先週の3位から7位にダウンして、テイラー・スウィフトの「クルーエル・サマー」は9位から8位に上昇。マイリー・サイラスの「フラワーズ」は6位から9位に、リル・ダークの「オール・マイ・ライフ feat. J.コール」も8位から10位にそれぞれ順位を下げた。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは7月28日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「Seven」JUNG KOOK feat. ラトー
2位「トライ・ザット・イン・ア・スモール・タウン」ジェイソン・アルディーン
3位「ラスト・ナイト」モーガン・ウォレン
4位「ファスト・カー」ルーク・コムズ
5位「カーム・ダウン」レマ&セレーナ・ゴメス
6位「FukUMean」ガンナ
7位「ヴァンパイア」オリヴィア・ロドリゴ
8位「クルーエル・サマー」テイラー・スウィフト
9位「フラワーズ」マイリー・サイラス
10位「オール・マイ・ライフ」リル・ダーク feat. J.コール


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