【ビルボード 2023年上半期Hot Animation】史上初“21連覇”達成、アニメ『チェンソーマン』OPの米津玄師「KICK BACK」上半期制す

2023年6月9日 / 04:00

 2023年の上半期Billboard JAPAN総合アニメソング・チャート“Hot Animation”で、TVアニメ『チェンソーマン』オープニング・テーマである米津玄師の「KICK BACK」が1位に輝いた。

 アニメの初回放送と同時の10月12日に配信がスタートした同曲は、集計初週となる10月19日発表チャートでさっそく初登場首位を記録。その勢いをキープし続け、2022年年間チャートにも、当時登場から7週という短期間にもかかわらず年間9位に登場していた。

 チャート年度をまたいだ後もこの勢いを止める楽曲が長らく現れず、そこから2023年3月8日発表チャートまで、じつに21週にわたって首位をキープし続けた。なお、この記録は、これまでTVアニメ『鬼滅の刃』オープニング主題歌であるLiSA「紅蓮華」が持っていた16週連続首位を抜き、当チャート歴代1位の連続首位記録となる。

 「KICK BACK」に迫るもあと一歩、という成績で2位に収まったのは、アニメ『【推しの子】』オープニング・テーマのYOASOBI「アイドル」だ。4月12日にデジタル・リリースされ、4月19日チャートに初登場して以来、アニメチャート首位をキープし続けている同曲。上半期チャートの集計期間としてはわずか7週分の記録であったが、特筆すべきはその圧倒的なポイント獲得数だろう。「アイドル」はCD未リリースのため、ダウンロード、ストリーミング、ラジオ、動画再生、カラオケの5指標が集計対象となっているのだが、特にダウンロードと動画再生指標でのポイントが圧倒的で、指標単位で見ると「KICK BACK」にも大きく差をつけている。なお、「アイドル」は6月21日にCDシングルでリリースされることが予定されており、ここからアニメチャート連覇記録更新、また先の年間チャートに向け、さらに成績を積み上げていくことが予想される。

 恒例ながら、全体的に“ロングヒット”作が多い当チャートだが、トップ10を見ると、TVアニメ&映画の放送/上映期間終了後も楽曲そのものとしていくつかフックがあり、聴かれ続けている楽曲が多くみられた。たとえば、3位にチャートインした映画『THE FIRST SLAM DUNK』エンディング主題歌の10-FEET「第ゼロ感」は、国内動員が1,000万人を突破するという映画そのもののヒットももちろんだが、その聴く人を鼓舞するメロディや歌詞からか、3月に日本を熱狂させた【ワールド・ベースボール・クラシック】の中継番組のほか、映画に関係のない場面でも耳にする機会が多かった。

 また、10位のMAISONdes「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」は特殊で、エンディング・テーマに起用されていたアニメ『うる星やつら』第1クールが終了したあとにチャートが急上昇。そのきっかけになったのは、VTuberの星街すいせい等による「歌ってみた」動画だった。アニメタイアップをきっかけとして、そこからどのように話題を集めていけるかが、下半期でもカギとなりそうだ。

Text by Maiko Murata

【2023年上半期Billboard JAPAN Hot Animation】トップ20
1位「KICK BACK」米津玄師
2位「アイドル」YOASOBI
3位「第ゼロ感」10-FEET
4位「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado
5位「ミックスナッツ」Official髭男dism
6位「祝福」YOASOBI
7位「私は最強 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado
8位「残響散歌」Aimer
9位「ホワイトノイズ」Official髭男dism
10位「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」MAISONdes
11位「美しい鰭」スピッツ
12位「絆ノ奇跡」MAN WITH A MISSION×milet
13位「逆光 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado
14位「ちゅ、多様性。」ano
15位「Paradise」NiziU
16位「SOUVENIR」BUMP OF CHICKEN
17位「ウタカタララバイ (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado
18位「Cry Baby」Official髭男dism
19位「カナタハルカ」RADWIMPS
20位「すずめ (feat. 十明)」RADWIMPS

集計期間:2022年11月28日(月)~2023年5月28日(日)


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