<ライブ・レポート>CVLTE、2年ぶりの全国ツアー熱狂のファイナル

2023年5月9日 / 18:00

 4人組バンド・CVLTEの【HELLSONG TOUR 2023】東京公演が4月30日に東京・渋谷BAIAにて行われた。4月6日に地元北海道での公演を皮切りにスタートしたこのツアーは大阪、愛知、福岡を周り、ついに渋谷でファイナルを迎えた。チケットはソールドアウトしており、開演前から熱気が立ち込めていた。

 会場が暗くなるとともに1曲目「hellsong.(let it in)」のイントロが鳴り出すと、メンバーが登壇。すでに歓声で包まれた会場は、aviel kaei(Vo.)の威勢の良い煽りにより一瞬にして拳で埋め尽くされた。お立ち台に上り、観客たちと自撮りで動画を撮りながらパフォーマンスをするavielの姿が印象的だった。「結局東京なんだよね、最高です皆さん、よろしく」と1曲目を締めつつ、「heartbreak.」へ。

 「前の人が息できるように」とavielから声がかかるほどに序盤から観客の熱量は凄まじく、そのまま「garden.」の演奏が始まる。しっとりとしたavielの歌声に包まれた後は大勢のクラップとシングアロングに包まれた。Takuya(Gt.)もステージの端から端を行き来しながら観客との距離の近さを楽しむ。盛り上がりは冷めることなく「butterfly effect.」の演奏へと移り、avielが観客にマイクを向け歌わせる場面もあった。

 「ハッピーにしてくれてありがとう」と感謝を告げれば、重たいバスドラムの音とともに「happy.」の演奏が始まる。客席を囲むように位置するステージを存分に使い、観客一人ずつとふれあいながらパフォーマンスした。歓声に包まれながら「paradise.」がフェードインするように始まると、avielは観客目線までしゃがむようにして歌い、ゆったりとした曲調に合わせながら揺れるように観客を煽る。

 中盤に差し掛かり、HAL(Dr.)のカウントから「hedonist.」が始まる。照明には緑とピンクが使用され、ジャケ写を彷彿とさせた。お辞儀で演奏を終わらせると、次は近未来的でスピード感のある「kuromi.」へ。フィーチャリング参加している4s4kiのパートが流れるとオーディエンスもそれに合わせて歌い、盛り上がりを見せた。Fuji(Ba.)、Takuyaも軽快なリズムに合わせてステージを駆け巡りながらプレイ。

 先ほどまでの軽やかなポップさとは打って変わり、「amen.」では重いビートが響き渡る。Takuyaがステージのど真ん中で披露するギターソロで締めくくられ、「run.」の演奏がスタート。力を込めて大きく体を揺らすavielが3回連呼した「Thank you」で前半戦が終わった。

 「すっごい楽しんじゃってます、どうですか皆さんは?」というavielの問いかけに応えるオーディエンスに対し「聞こえない」というポーズを見せ、さらに沸くフロアは盛り上がりが止まることを知らない。その中で始まる「hennessy state of mind.」ではFujiとHALが向かい合ってずっしりと重いビートを作り上げた。

 落ち着いたギターのアルペジオとピアノサウンドで始まる「memories.」をしっとりとスタンドマイクで丁寧に歌い上げ、そのまま続けて「opium.」でクールダウン。Takuyaの伸びやかなギターソロで締めくくられると、続いては「dead2me.」で観客の熱を徐々に取り戻す。

 「いつからかライブ中にキャラクターを作りこむことを忘れた」と自身の盛り上がりを示し始まった「memento molly.」では、歌唱中も飛び跳ねながらステージ上を移動するavielの姿からライブを楽しんでいる様子が如実に見て取れた。「eat acid, see god.」ではTakuyaがavielとお立ち台で背中を合わせてプレイするなど、各メンバーのテンションも最高潮に。

 ライブも終盤に差し掛かり、ファンがより一体となって楽しめる「hellboy.」「lullaby.」では歓声のみならず大勢の歌声が会場全体に響き渡った。「needed you.」でTakuya、Fujiが柵のギリギリまでせり出て頭を振りながら演奏する姿はクライマックスを実感させる。メンバーもオーディエンスもラストに相応しい盛り上がりを見せ、「最後です」と始めたのは、普段のライブでは1曲目に演奏することが多い「bloodbath.」。「不完全燃焼な感じで北海道に帰りたくない」と語るavielに精いっぱいの歓声をぶつける観客。avielはマイクを抱きしめるようにしてシングアロングするオーディエンスを満足そうに笑顔で眺め、本編は終了した。

 アンコールでは「wasted times.」「tokyo insomnia.」を披露。「まだまだ終われない!」と訴えるかのようなオーディエンスの力強い歌声が響き渡る。疾走感のある2曲を終え、メンバーがステージを去ってからもなお拍手と歓声は鳴りやまず、深い余韻を残したままこの日のライブは幕を閉じた。

 こうして【HELLSONG TOUR 2023】を終えたCVLTE。終演時にスクリーンには「CVLTE, FRI 11 AUG, FRI 22 SEP, THU 19 OCT, 東京新宿歌舞伎町」の文字が。8月から3か月連続ライブを行うという。ほぼ1か月おきに行われるライブでどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか注目したい。

Text:Miuka Kogawa
Photo:ERINA UEMURA

◎公演情報
【HELLSONG TOUR 2023】
2023年4月6日(木) 北海道・PENNY LANE24 
2023年4月9日(日) 大阪・BIGCAT
2023年4月10日(月) 愛知・BOTTOM LINE  
2023年4月21日(金) 福岡・DRUM Be-1
2023年4月30日(日) 東京・BAIA


音楽ニュースMUSIC NEWS

櫻坂46、遠藤理子が初センターを務める三期生楽曲「本質的なこと」先行配信

J-POP2024年10月9日

 櫻坂46が、2024年10月10日に三期生楽曲「本質的なこと」を先行配信リリースする。  遠藤理子が初センターを務める「本質的なこと」は、10月23日に発売となる櫻坂46の10thシングル『I want tomorrow to come』 … 続きを読む

Little Glee Monster、新曲「Break out of your bubble」MV公開

J-POP2024年10月9日

 Little Glee Monsterが、新曲「Break out of your bubble」を配信リリースし、ミュージックビデオを公開した。  新曲「Break out of your bubble」は、2024年10月8日に放送ス … 続きを読む

秦 基博×ハナレグミ、コラボ曲「No Where Now Here」MV公開

J-POP2024年10月9日

 秦 基博とハナレグミのコラボ曲「No Where Now Here」が配信リリースされ、ミュージックビデオも公開された。  楽曲「No Where Now Here」は、日本テレビ『ぶらり途中下車の旅』のテーマ曲で、2024年11月20日 … 続きを読む

Aile The Shota、新曲「愛のプラネット feat. dawgss」配信リリース

J-POP2024年10月9日

 Aile The Shotaが、新曲「愛のプラネット feat. dawgss」を配信リリースした。  新曲「愛のプラネット feat. dawgss」は、2024年11月20日にリリースされる1stアルバム『REAL POP』の収録曲。 … 続きを読む

<ライブレポート>DEAN FUJIOKA、初のビルボードライブ・ツアー完走

J-POP2024年10月9日

 ミュージシャンや俳優、モデル、映画プロデューサーなど様々な分野で活躍し続けるDEAN FUJIOKAが、初のビルボードライブ・ツアーを開催した。  ミュージシャンとしては2013年に日本で本格的な活動をスタートし、昨年はその10周年のアニ … 続きを読む

Willfriends

page top