cero×ペトロールズの共演が実現! GEISHA GIRLS(ダウンタウン&坂本龍一)カヴァーでコラボも

2017年9月25日 / 18:00

 ceroとペトロールズが、2017年9月20日に東京・EX THEATER ROPPONGIで開催された【J-WAVExHOT STUFF“LIVE OASIS”】に出演。ライブシーンで注目の2バンドの共演が実現した。

 J-WAVEでナビゲーターも務める渡辺祐が、前説でこの2バンドを「自由に音楽をやっているレアな2組」と紹介したが、まさにその通り。2004年に活動開始したceroは3人組だが、ライヴではサポートメンバーを加えて豊かなサウンドを鳴らし、これまでに3枚のフルアルバムをリリース、人気を高めてきた。一方、3人だけで従前のロックバンドにないサウンドを奏でるペトロールズは、2007年にリリースした初ミニアルバム『仮免』から10年を迎え、大先輩ORIGINAL LOVEや話題のSuchmosらが参加したカヴァーアルバム『WHERE, WHO, WHAT IS PETROLZ』が3月にリリースされたが、ペロトールズ自身は2015年8月に初のフルアルバム『Renaissance』を出したきり。だがライブでは、音源化されていない新曲も多く披露しているだけに、この夜もオーディエンスの期待は尋常ではない。

 最初に登場したペトロールズは、そんな期待に応えるようにライブでは演奏しているが未音源化の「KA・MO・NE」からスタート。長岡亮介(vo,g)、三浦淳悟(b,cho)、河村俊秀(dr,cho)が3つの楽器と3人の声だけで作る立体感のある音像は、最小限の音でどこまで豊かな音楽を作れるか試しているような緊張感と遊び心が共存する。ファルセットのコーラスが綾なす中、長岡のヴォーカルがシニカルな歌詞とともに前面に位置するのも妙味だ。MCで、次に出るceroが8人編成であることから「多勢に無勢。粛々と演奏してceroに渡します」などと言いながら9曲を演奏。全国ツアーの合間にこのステージに来た彼らにとって、ここも流れの中にあるのだろう。曲が進むほどに自在な演奏に力が入り、最近はほとんど演奏していない「水蒸気」から人気曲「止まれ見よ」など、どれもこの夜限りの演奏で魅了した。そして最後に、J-WAVEのジングル「81.3 J-WAVE」も歌う大サービス。

 続いて登場したceroはメンバーである高城晶平(vo,flute)、荒内佑(key)、橋本翼(g,cho)に、サポートのドラム、ベース、パーカッション、鍵盤、トランペットを加えた8人編成。華やかに様々な音が重なるアフリカン・テイストの祝祭的なサウンドで、幕開けの「マイ・ロスト・シティー」から盛り上げる。ダンサブルな「Yellow Magus」が続くと、オーディエンスは手を挙げ体を揺らした。8人が鳴らす音は巧みに重なりあってカオス寸前の高揚感を生み出し、高城の歌が全てを従えて、更なる高みへとオーディエンスを導いていく。それにしても、いつにない高揚感の理由が中盤に高城のMCで明らかに。数年前に共演して以来ペトロールズのファンであり、この2マンを心待ちにしていたそうだ。そんな思いの表れか、「Elephant Ghost」「我が名はスカラベ」と曲を続け、さらに幻想的な「TWNKL」など未発表曲を3曲も立て続けに披露。「そのうち、皆さんに音源として届くと思うので楽しみにしてください」と高城は笑顔を見せた。ラストは最新シングルの「街の報せ」。おおらかな高城の歌とスケール感のある演奏がドラマチックに響いた。

 アンコールに応えて再登場したceroがペトロールズを呼び込み、一緒に演奏したのはGEISHA GIRLS(ダウンタウンが坂本龍一らと’94~’96年に活動したユニット)の「少年」。荒内の提案で決まったそうで、坂本龍一がサイモン&ガーファンクルの「ボクサー」を意識して作ったという隠れた名曲が、この夜限りの素晴らしい演奏でカヴァーされた。演奏が終わり、高城が「ありがとう! ペトロールズ!」と言えば長岡が「cero! 二つ合わせてペロ!」と返し、この2バンドならではの緩やかで豊かなライブが幕を閉じた。この貴重なライブの模様は10月9日、J-WAVEで放送される。

text by 今井智子(音楽評論家)

◎セットリスト
【J-WAVExHOT STUFF“LIVE OASIS”】
2017年9月20日(水)東京・EX THEATER ROPPONGI
ペトロールズ
1. KA・MO・NE
2. カザーナ
3. 表現
4. amber
5. 水蒸気
6. シェイプ
7. Talassa
8. 闖入者
9. 止まれ見よ

cero
1. マイ・ロスト・シティー
2. Yellow Magus
3. Elephant Ghost
4. 我が名はスカラベ
5. 魚の骨 鳥の羽
6. (タイトル未定)
7. TWNKL
8. Orphans
9. 街の報せ

ペトロールズ&cero
EC1. 少年(GEISHA GIRLS’ Cover)

◎放送情報
『J-WAVE HOLIDAY SPECIAL TIME MACHINE RADIO』
2017年10月9日9時~17時55分内にてオンエア予定


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