主要4部門だけじゃない【グラミー賞】、プロデューサー・オブ・ザ・イヤーにも注目

　今年もいよいよ2月15日（日本時間16日）に迫った【第58回グラミー賞】授賞式。日本国内でも主要4部門のゆくえや授賞式での豪華パフォーマンスが毎年大きな話題となるが、【グラミー賞】はほかにも見どころ満載。

　ここでは【グラミー賞】の栄冠を争うトップ・アーティストたちを裏で支えるヒット・メイカーが名を連ねる「プロデューサー・オブ・ザ・イヤー（クラシックを除く）」にノミネートされた5人のプロデューサーを紹介したい。

　まずはJAY-Zやカニエ・ウェスト、P!NKやFUN.などのプロデュースを手がけてきたヒット・メイカーのジェフ・バスカー。2015年は最優秀レコード賞にもノミネートされている大ヒット曲「アップタウン・ファンクfeat.ブルーノ・マーズ」を含む、マーク・ロンソンの4thアルバム『アップタウン・スペシャル』や、自身のプロデュースにより一躍世界のトップ・アーティストへと押し上げたFUN.のフロントマン、ネイト・ルイス初のソロ作『グランド・ロマンティック』などを手がけている。自身のプロデュース楽曲は過去3度【グラミー賞】を獲得しているが、プロデューサーとしてはFUN.をブレイクさせた2013年に続いて2度目のノミネートとなっている。

　2人目は、ナッシュビルを拠点にルーツ・ミュージック系アーティストの作品を多数手がけてきたデイヴ・コブ。今年のカントリー界を席巻し、主要4部門のひとつである年間最優秀アルバム賞にもノミネートされたクリス・ステイプルトンの『トラベラー』や、若手フォーク・ロック・バンドのハンドマウスの『リトル・ネオン・ライムライト』などをプロデュースしてノミネート入りとなった。

　3人目はダンス/クラブ・シーンから。2000年代後半以降のダンス・シーンをDJ/プロデューサーとしてリードしてきたディプロ。今年はスウィッチとの共同プロジェクト、メジャー・レイザーでの活動のほかスクリレックスとの共作も話題に。『スクリレックス・アンド・ディプロ・プレゼント・ジャックU』は、最優秀ダンス/エレクトロニック・アルバムにもノミネートされており、授賞式で「ホウェア・アー・ユー・ナウ（feat.ジャスティン・ビーバー）」のパフォーマンスも決定している。

　そして4人目は、セッション・ベーシストとしてボブ・ディランやロビー・ロバートソン、ピーター・ガブリエルなどの作品にも参加し、ジョニ・ミッチェルの元夫であり音楽面においてもパートナーだったことで知られる巨匠ラリー・クライン。これまでに手がけた作品は何度も【グラミー賞】を獲得しているが、プロデューサー・オブ・ザ・イヤーへのノミネートは2009年以来。今年はJDサウザーやリズ・ライト、ルシアーナ･ソウザなど、幅広いアーティストとの仕事で手腕を発揮してのノミネート入りとなった。

　そして5人目はシンガーソングライターとしての活動のほか、セッション・ギタリストとしても数多くのアーティストと共演、2012年にスカイ・フェレイラを手がけたことでプロデューサーとしての才能を開花させたブレイク・ミルズ。最優秀アルバムにノミネートされている、アラバマ・シェイクスのセカンド・アルバム『サウンド＆カラー』での手腕が評価され、弱冠29歳にしてプロデューサー・オブ・ザ・イヤーへのノミネートとなった。

　それぞれ異なるフィールドで活躍しているプロデューサー陣だけに、プロデューサー・オブ・ザ・イヤーのゆくえは予想不能。彼らの手がけた作品の賞レースのゆくえとともに、ぜひ同部門にも注目して欲しい。【グラミー賞】の模様はWOWOWプライム『生中継！第58回グラミー賞授賞式』にて2月16日、午前9時から放送予定となっている。

◎プロデューサー・オブ・ザ・イヤー（クラシックを除く）候補者一覧
ジェフ・バスカー（マーク・ロンソン『アップタウン・スペシャル』、ネイト・ルイス『グランド・ロマンティック』など）
デイヴ・コブ（クリス・ステイプルトン『トラベラー』、ハンドマウス『リトル・ネオン・ライムライト』など）
ディプロ（スクリレックス・アンド・ディプロ『スクリレックス・アンド・ディプロ・プレゼント・ジャック U』、メジャー・レイザー『
ピース・イズ・ザ・ミッション』　など）
ラリー・クライン（JDサウザー『テンダネス』、リズ・ライト『フリーダム＆サレンダー』など）
ブレイク・ミルズ（アラバマ・シェイクス『サウンド＆カラー』）

INFO: 【グラミー賞】オフィシャルサイト
http://www.grammy.com/

◎番組情報
『生中継！第58回グラミー賞授賞式』
WOWOWプライム　2月16日（火）午前9時～
INFO: http://www.wowow.co.jp/music/grammy/