「楽しまなきゃ意味ない」ANARCHY　 ファン待望のリリースパーティーが開催

   7月にメジャー・デビューアルバム『NEW YANKEE』をリリースしたANARCHYのリリース・ライブが8月1日、渋谷SOUND MUSEUM VISIONにて行われた。ファッション誌OllieとASOBISYSTEMによる人気イベント『SNAPS』との合同企画ともあって、会場の外には 長蛇の列が出来上がり、ANARCHYの注目の高さを証明している。

　会場に入るとすでに、DJ DARUMA & JOMMYが十二分にメインフロアを温めており、詰めかけたオーディエンスも準備万端。そこに満を持してANARCHYが登場。Kanye Westのスタイルアドバイザーとしても知られるこの日のスペシャルゲストVIRGIL ABLOHによるブランド「OFF WHITE」の真っ赤なシャツに身を包み、アルバムのオープニング・トラック「THE THEME」から「ENERGY DRINK」を立て続けに披露。一気にフロアのボルテージを上げ、オーディエンスの熱狂と興奮はMAXに到達する。フロア前方にはモッシュも産まれ、熱気が渦巻く。続いてVERBALも登場し、全身汗だくのオーディエンスに向けて、振る舞いシャンパンを浴びせかけ、「VVVIP」でとどめを刺す。のっけからエンジン全開のパフォーマンスを畳み掛け、フロアが酸欠状態と化すと、「超暑いね。」「ステージの上もみんなと同じくらい暑いから安心して」と、屈託のない笑顔とMCでちょっと一息。人間味のある、温かい言葉を投げかけるところも、「一緒に楽しもう」というANARCHYらしいアティテュードと言える。

　 その後もニューアルバム『NEW YANKEE』の曲を中心に、ANARCHYの唯一無二ともいえる重厚なラップがボディーブローのように体を打ち付け、詰めかけたオーディエンスを釘付けに。終盤に差し掛かるとアルバムでもフィーチャーしているAISHAも登場し、お待ちかねのリードトラック「Shake Dat Ass」をドロップ。ダンスホール・レゲエのヒップなグルーヴで新たな境地を切り拓いたパーティーチューンかと思いきや、CD音源より何倍もハードなビートとフローでフロアを完全ロックした。

　そして、
「自分の人生だ。好きにやれ。」と始めたフリースタイル。
「人の目なんてどうだっていいじゃん。」
「お金のためならとっくにやめてる」
「メジャーとかインディーとかみんな言ってるけど、今も昔も俺は同じ。」
「・・・でもちょっと有名になったらしい。」
「ガキの頃から売ってきた名前で俺はご飯を食ってるだけ。」

　 約4分の間ANARCHYの放つ飾りのない一語一句にオーディエンスは耳を傾け、共感し、歓声をあげる。京都の向島で生まれ育ち、ヒップホップという生きる術をひたすらに身に付けたANARCHYだからこそ刺さるラップ。彼の言葉に偽りはなく、その言葉を堂々とオーディエンスに叩きつけるその姿は文句なしにカッコいい。「俺の気持ち届いてる？」そのままラストは「RIGHT HERE」でメジャーデビュー後初のリリースライブを締めくくった。30分という短い時間ではあったが、「楽しまなきゃ意味ない」と自ら掲げたテーマを見事に体現したライブだった。

　ANARCHYはZeebraプロデュースのHIPHOPフェス「SUMMER BOMB」、横浜レゲエ祭といったフェスへの出演のほか、渋谷HARLEMの定番イベント「MONSTER」や「「RIME NIGHT」にも出演を予定。さらに、ANARCHYの半生と彼が生まれた京都・向島を追ったドキュメンタリー映画『DANCHI NO YUME』もロングラン上映中。

　この夏、この男から目が離せない。

Ollie×ASOBISYSTEM Presents SNAPS
with ANARCHY Release Party
Special guest VIRGIL ABLOH（OFF-WHITE % VIRGIL ABLOH）
Supported by Reebok CLASSIC

2014/8/1(Fri) @渋谷SOUND MUSEUM VISION

◎セットリスト
1. THE THEME
2. ENERGY DRINK
3. VVVIP feat. VERBAL
4. MOON CHILD
5. CRY
6. LOVE SONG feat. AISHA
7. SHAKE DAT ASS feat. AISHA
8. RIGHT HERE

◎ANARCHYオフィシャルサイト
http://avex.jp/anarchy/