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BURGER NUDS、10年ぶりのライヴで復活の第一歩を踏み出す

現在ソロプロジェクトPoet-type.Mにて活動中の門田匡陽をボーカル&ギターに、現ショピンのドラマー内田武瑠、そしてベースの丸山潤による、3ピースギターロックバンド、BURGER NUDSが、解散から10年ぶりにライヴを行った。

今年に入り、1月1日からオフィシャルサイトを再開し、今回のライヴの告知を始めるやチケットは即完売。4月2日には廃盤になっていた過去のCD作品が、装い新たに再リリースされるなど、一連の盛り上がりのなか行われたこの日は、10年前の解散ライヴと同日。会場の恵比寿LIQUIDROOMには、10年ぶりに揃う3人の勇姿を見ようと、全国からオーディエンスが集った。

初の単独作品『LOW NAME』の1曲目を飾っていた「ミナソコ」からライヴはスタート。弛緩したオルタナサウンドの上、諦念を醸し出しながらも、どこか希望や望みを感じさせる彼らの一連の作品に宿っていた歌世界に、いきなり会場を誘っていく。「逆行」「ANALYZE」「BRAVE GIRLS IN HELL」と、序盤は初期作品からの曲をプレイ。10年のブランクを感じさせないほどの現行ぶりが見せつけられる。ひとブロックを一気に終えると門田が「ただいま」と一言。「おかえり!」代わりの大歓声がステージに返る。

楽曲により色彩が加わった「歪み」、ウェットさとメランコリックさで会場を覆った「タネり」、ダブ処理も加え、より空間性が増した「花の草」、「空気清浄機」でのエモーショナルさやファルセットを交えたボーカル、「不感症」での躍動感のアップや「指輪」における3声による美しいハーモニー等々、10数年前の楽曲たちが、元々持っていた世界観を崩すことなく、今の彼らならではの表現力や解釈も交え、次々と披露されていく。

「ホント10年間お待たせしました」と門田。会場の半分が彼らのライヴを初体験する人々であることを知らされ、このブランクの間でも、彼らの音楽がキチンと聴き継がれ、ファンを増やしていたことを実感する。

中盤には新曲も2曲披露された。「LESSON」は淡々と進みながらも、時々アクセントにエキセントリックさを交え、門田と丸山のギターとベースによるユニゾンのソロパートも観どころの楽曲、一方の「NERD」は、内田のフロアタムを中心に、生命力と力強さ、ジワジワと上がっていくエモーショナルさが印象的な楽曲で、共にこれからの彼らを感じさせてくれた。

後半に入ると感情の起伏が更に各曲に加わり、ライヴに熱が帯びてくる。転調しての大サビがドラマティックだった「冷たい水」、この日、最も感情が爆発し、エモーショナルさを露わに吐き出した「AM.4:00」、また「遺失物取り扱い係り」では躍動感が、「Candle for minority」では、まるで手をさしのべてくれるような身近な温かさを感じることが出来た。そしてラストの「プリズム」では、3拍子のリズムがゆっくりと会場を包んでいき、門田の「ありがとう」の一言を残し、3人はステージを下りた。

アンコールは2曲。「MARCH」と、自らの出自を改めて誇示するように、彼らがこの3人で初めて作ったという初期衝動的ナンバー「cold burn」を放ち、この日のライヴは終了した。

「今、新曲も作ってる。出来れば何らかの形で聴いて欲しいし、今後はライヴもやっていこうと思う」(丸山)

「今日は遠くから来た方も多くいると思うけど、次は僕たちがそっちに行くから、もう少し待ってて」(門田)

とライヴ中のMCにて、これが一夜限りでなく、復活の第一歩であることを伝えてくれた彼ら。通例、懐メロや同窓会的に映りそうな、この手合いのライヴが多い中、キチンと現行の、そして10年を経たからこその表現も交えた140分に、ここからまた新たなる伝説が始まる予感を強く感じた。

Report 池田スカオ和宏

【セットリスト】
01.ミナソコ

02.逆光

03.ANALYZE

04.BRAVE GIRLS IN HELL

05.歪み

06.タネり

07.草の花

08.空気清浄機

09.不感症

10.自己暗示の日

11.エコー

12.指輪

13.LESSON

14.NERD

15.冷たい水

16.AM.4:00

17.鋼鉄の朝

18.遺失物取り扱い係り

19.Candle for minority

20.プリズム

Encore

En-1.MARCH

En-2.cold burn

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