ビクターロック勢の底力 Coccoの笑顔に感涙/サカナ出血大放出など

2014年2月24日 / 18:05

 2月22日 幕張メッセ 国際展示場 9.10.11 ホールにて【ビクターロック祭り~音楽の嵐~】が開催され、ビクターエンタテインメント所属のロックアーティストたちが熱い競演を果たした。

<スペアザ「IDOL」披露~家入レオ19歳ながら王道ロックスター感>

 スタッフ用【ビクターロック祭り】ハッピ姿でトップバッターを飾ったSPECIAL OTHERSは、同レコード会社から最初に打ち出した名曲「IDOL」等でカタルシスを生み、続く家入レオは、フェスのトリを務めるライブ超人ばかりがラインナップされている中で、両手を広げて天を仰いだり、拳を真っすぐに振り上げたりしながら叫ぶ、誰もが90年代に置いてきた王道ロックスター感。それを19歳の女の子ながら体現し、老若男女を見事鼓舞させてみた。

<THE BACK HORN度肝を抜く最新曲/Coccoの一挙手一投足に感涙>

 THE BACK HORNは、トリッキーな最新シングル曲「コワレモノ」で度肝を抜きつつ、終盤には「コバルトブルー」「刃」とった百戦錬磨の鉄板曲で狂乱の渦を。約2年4か月ぶりのライブとなったCoccoは、自らの音楽と見事一体化し、いつになく幸せそうな笑顔を浮かべたり、かつてバレリーナとしての未来を夢見た彼女らしくバレエを踊ってみたりと、その一挙手一投足で観客の涙を誘う。また、「強く儚い者たち」「樹海の糸」といった名曲たちがどれだけ稀有な存在感を放っているか、再認識させた。

<笑いの絶えないサンボマスター/一本筋で戦うTHE BAWDIES>

 サンボマスターは、近年のシリアスモードから一転。超満員の観客と「未練は残さず!」「安月給!」コール&レスポンスを何度も繰り広げたり、事前に「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」の進行シナリオを説明したりと、常に笑いの絶えないアクトで多幸感を創造。THE BAWDIESはデビュー以来の“英語詞のまま伝統あるロックンロールの継承”というスタイルを崩さず、国内ロックシーンの最高峰へと到達できた事実。それに恥じぬ格段にレベルアップした演奏でもって、踊るファンも踊らぬ観客も入り交じる空間でバトルする。

<くるり「虹」「東京」連発/DA「ロックはおとなしく観るもんじゃねえ!」>

 同フェスはワンステージだった為、最前には熱狂的なファンが集うのだが、後方にはただ見守る観客が多く存在し、かつてのロックフェス的イメージと乖離した光景も見受けられた。その状況を知ってか知らずか、くるりはデビューアルバムから「虹」「東京」と、90年代のエモーション溢れる楽曲を畳み掛けていき、Dragon Ashも「ロックはおとなしく観るもんじゃねえ! ミクスチャーロックは好きですかぁ!? おい、葬式じゃねーんだからよ!」と煽りながら、「FANTASISTA」「Viva La Revolution」といったアンセムを連発。会場のムードを変えていく。

<サカナクションは今夜最大の出血大放出「ビクター全体をよろしく」>

 そんな先輩バンド中心の出演者たちのタスキをすべて握り締め、サカナクションは大トリとして登場。いつものクラフトワーク的演出から「ミュージック」「アルクアラウンド」「セントレイ」「夜の踊り子」「アイデンティティ」「ルーキー」と、今夜最大の出血大放出。ヒットナンバーを惜しみなく畳み掛け、客席の最前から最後方まで踊らせていく。

そしてライブやCDを創り上げるのには沢山の人の力が必要と語り、そんなスタッフたちへの感謝を告げつつ「僕らだけじゃなく、ビクター全体を応援よろしくお願いします」。最後は「グッドバイ」で【ビクターロック祭り】を感動的に締め括った。

取材&テキスト:平賀哲雄
カメラマン:橋本 塁(SOUND SHOOTER)


イベント情報 EVENT

J-POP・ROCK

Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ 2013

オノ・ヨーコ、井上陽水、奥田民生、絢香、山村隆太、ROY、Cocco、元 ちとせ、miwa、TOSHI-LOW×箭内道彦、MONKEY MAJIK、OKAMOTO’S、浅井健一、細美武士、LOVE PSYCHEDELICO、ジョン・カビラ

東京2013/12/7

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