FLiP　幕張に刻みつけた唯一無二の轟音

　【COUNTDOWN JAPAN 12/13】4日目。2012年大晦日。COSMO STAGEのトップバッターとして登場したのは、今回が本フェス初ステージとなるFLiPだ。パワフルで重厚感あるサウンドと、クールで疾走感のるサウンドをあわせ持つFLiPは、今年、数々の大型フェスやライブで圧倒的なパフォーマンスを披露してきた。その期待と、年越しに向けての観客のテンションと緊張感が会場の熱気を高めていく。そしてここから圧巻のライブが幕を開ける。

　FLiPらしいハードなギターサウンドと、リズム隊の重低音から始まる『CHERRY BOMB』が鳴り響くと、観客から大きな歓声が湧き挙がった。渡名喜幸子(Vo&Gt)が「ジャンプ！」と叫び2曲目『カザーナ』が始まれば、会場は一気に揺れ始める。さらに観客に一息入れる暇さえ与えず『ワンダーランド』へ。この時にはもう会場全体を熱気が包み込み、後ろで見ていた観客も自然にステージに引き寄せられているかのように思えるほど、前方の密集度は凄まじかった。

MCを挟み、『Shut Up, Men!』が始まると、ライブはさらに加速していく。会場のボルテージも最高潮の中、曲の終盤には幻想的な青い照明に包まれて、FLiPにしか奏でることのできないギター、ベース、ドラムのユニゾンを魅せつけてくる。この時ばかりは会場全体が息を飲み、見入ってしまうほどの迫力だった。終盤に近付き淋しさのような感情が溢れてきたが、そんな感情を吹き飛ばすかのように『ナガイキス』に突入。ラストは初のシングル曲でもある『カート二アゴ』で幕を閉じた。

　メンバーがステージからはけて行く中、最後に渡名喜幸子(Vo&Gt)が残した「ちょーありがとーう！」という言葉に観客は大喝采で応えていた。このレポートからもわかる通り30分のライブがほんの数分かと思わせるほどの疾走感と、かつ心に深く刻みつけるような重みのあるすばらしいパフォーマンスを魅せつけてくれた。

◎【COUNTDOWN JAPAN 12/13】
12月31日（月）COSMO STAGE　セットリスト：
01.CHERRY BOMB
02.カザーナ
03.ワンダーランド
04.Shut Up, Men!
05.ナガイキス
06.カート二アゴ