ボノ、U2とエド・シーランの「Yours Eternally」共演時に“僕を政治に巻き込むつもりじゃないですよね?”と尋ねられたと明かす

2026年10月2日 / 15:30

 U2は、考えをはっきりと口にし、変革を訴え、信じる大義を支持するために臆することなく声を上げることで知られる存在だ。しかしボーカルのボノによれば、それはあくまで彼ら自身の流儀だという。

 ローリング・ストーンUKが、エド・シーランの【ループ・ツアー】をめぐる論争についてボノに意見を求めた。同ツアーでは、ラッパーのマックルモアが北米公演のオープニングを務めた2公演で“パレスチナに自由を”と連呼し、降板させられた。ボノは、この件に関するシーランの公式声明が、今年サプライズ・リリースされたEP『デイズ・オブ・アッシュ』のためにU2と「Yours Eternally」をレコーディングした時の彼の姿勢と重なると述べた。

 ボノは、マックルモアの発言が招いた余波について、「エドとマックルモアの件に関しては、今起きていることを個人の問題にすべきではないと言いたい」と述べ、「(プロデューサーの)ブライアン・イーノが今日言っていけれど、ポップ・スターというのは、巨大な力や宗教や政治からなる広大な海の中の小さな魚のようなものなんだ。[中略]だからエドとマックルモアとあの出来事についてくどくど話したくはない」と続けた。この余波により、ツアーの残りのオープニング・アクトたちに加え、シーランのステージ上のバック・バンドもツアーを離脱した。

 マックルモアの降板を求める声が最高潮に達した後、シーランは声明を発表した。その中で彼は、“イスラエルとパレスチナの間の紛争に愕然として”おり、双方の苦しみと痛みにも胸を痛めているとしながらも、“橋を架ける”ことを試みて公演を開催する会場側と話し合ったが、マックルモアの降板はプロモーターの判断であり、自分の判断ではないと述べた。

 自身の公演は、“団結、喜び、現実逃避、(そして)愛”のもとに人々を一つにするためのものだとしたうえで、シーランは、「僕は加担していません。この悲惨な紛争について、僕には個人的な見解があります。公の場で語らないことを選んでいるからといって、見解がないわけではありませんし、気にかけていないわけでもありません」と付け加えた。

 音楽そのものに語らせるというその選択は、ボノが「Yours Eternally」でシーランと仕事をした際の経験とも一致している。戦争の最前線にいる現役兵士からの手紙という視点で書かれたこの曲には、兵士からミュージシャンに転身したウクライナ人のタラ・トポリアが参加していた。

 ボノによると、シーランは彼に、「僕を政治に巻き込むつもりじゃないですよね?」と尋ねたという。ボノは同誌に対し、「僕らにインスピレーションを与えてくれたこの兵士は、君のことが大好きだったんだよ、エド。それに君はこの曲に取り組んできたじゃないか」と答えたと語り、それに対してシーランは「ええ、でも僕は自分の(音楽を)自由なままにしておきたいんです」と返したと明かした。

 U2のボーカルであり人権活動家でもあるボノは、「人に無理強いはできない」と指摘し、ドラマーのラリー・マレン・ジュニアは、「アーティストは関わりたいかどうかを選ぶことができるし、関わりたいか否かを選ぶ権利がある。[中略]そして僕らがどう感じていようと、それを批判するのは僕らの仕事ではない」と付け加えた。

 意見を述べるか否かというこの状況を“複雑”と表現したボノは、誰もが自分の意見を持つ権利があるとバンドは考えているものの、億万長者が力を誇示して自分の同意できない発言を抑え込むことには我慢がならないと強調した。後者は、マックルモアをシーランのツアーから降板させる動きを主導した一人である、ニューイングランド・ペイトリオッツのオーナーで億万長者のロバート・クラフトを暗に指しているとみられる。

 マレン・ジュニアは、「プロモーターや億万長者のオーナー、そして彼らがステージ上での発言や行動に何らかの影響を及ぼし得るという考えについて、僕らの立場は完全にはっきりしている。この件については僕らも話し合ってきたけれど、その理屈をU2に当てはめたとしたら、僕らは“Sunday, Bloody Sunday”の時点で廃業していただろう」と語った。彼が言及したのは、バンドの1983年のアルバム『ウォー』のオープニング・トラックで、北アイルランド紛争という厄介な問題に取り組んだ、バンドの楽曲の中でも最もあからさまに政治的な一曲だ。


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