キッド・カディ、イェーへの支持表明に対する批判に反論

2026年9月8日 / 11:00

 キッド・カディとカニエ・ウェスト(イェー)が米シカゴでのステージで数年ぶりに共演を果たしたことは多くのヒップホップ・ファンから歓迎されたが、イェーへの盛り上がりを手放しで喜ばない者もいた。

 現地時間2026年9月4日、ソルジャー・フィールドでイェーのホームカミング公演の2夜目が開催され、ゲストが続々と登場した3時間に及ぶのセットの終盤に、カディがステージに現れた。2人は「Father Stretch My Hands, Pt. 1」「Ghost Town」に加え「Pursuit of Happiness (Nightmare)」の3曲を披露し、この公演で屈指の忘れがたい瞬間を作り上げた。出会いから数年後の2008年にイェーがカディをG.O.O.D. Musicと契約させて以来、2人の関係はおよそ20年に及ぶ。

 2人が公の場に揃う姿が見られるのはしばらくぶりだったこともあり、ファンはこのサプライズ出演に沸き立った。かつて頻繁にコラボし2019年にはジョイント・アルバム『キッズ・シー・ゴースツ』まで発表した二人の和解の兆しと受け止めているようだった。公演後にカディはSNSに寄せられた好意的なコメントの数々に反応したが、イェーとの関係修復に対する批判にも応じた。

 イェーの支離滅裂な発言や反ユダヤ的な言動、ヘイトスピーチを受け、カディはここ数年彼と距離を置いていた(ウェストは後にこれらについて謝罪している)。また、2人が決裂したのはこれが初めてでもなかった。

 カディは、先週末に米ニューヨークのラジオ・パーソナリティー、ピーター・ローゼンバーグのXへの投稿を引用した。ローゼンバーグはウェストのシカゴ公演が開催されていた週末に自身のアカウントで、「自分が大切に思う人たちの多くが、カニエに対して堂々とダサい態度を取っている」ことに失望を表明していた。ローゼンバーグはさらに、「誰も許しや共感に値しないと言っているわけじゃない。でもこの男は(たった)1年前に“ハイル・ヒトラー”って歌ったんだ」と述べていた。

 9月5日にカディはXで、「ピーター、君のフラストレーションはわかる。俺は君を認めてる。でも君が俺にがっかりしてても、正直そこまで気にしてない」と投稿した。そしてイェーについて、「あの人は俺のブラザーなんだ。君は俺みたいな関係を彼と築いていない。20年近くに及ぶ芸術と友情がある。君は家族じゃない。だから(苛立つ気持ちは)わかるよ。俺はイェーのそばにいて、今彼と話すのは、最初に契約した頃と同じ、いやそれ以上にいい感じだと正直に言える。彼は何年も精神的な問題を抱えていたけど、今は元気だ。家族なら誰だって少しくらいの寛容さを与えられるべきだろう。俺は誰よりも彼に厳しかった。俺は彼に責任を取らせた。彼は謝罪したし、それは本心からのものだった。でも言った通り、君は家族じゃないから、(苛立つのは)わかるよ」と述べた。

 これに対しローゼンバーグは、「いや、@KiDCuDi にがっかりしたわけじゃない(ファンのことを言ったんだ)。でも“オール・ヘイル・ザ・クラン”なんて曲を作ったアーティストを、その1年後に俺が応援しに駆けつけてる姿を見たら、君だってきっと何か思うところがあるはずだ。俺は許しにも共感にも全面的に賛成だ。でもこの男が今、ヒーロー扱いされてる……ふざけるな。本気で助けを求めて、数年間おとなしくしてから話そう。俺が(イェーの)懐に金を入れに走るのはそれからだ」と返した。

 2025年にキッド・カディは米CBSのインタビューでイェーとの亀裂の入った関係について語り、“もう後戻りできない”ようなことをイェーが口にしたと明かしていた。カディは、「もう(イェー)とは終わりだ。断腸の思いだよ、だって俺はカニエが大好きだったから。本当に大好きだったんだ。俺の人生を変えてくれた存在の一部だったし、ある時期は本当にいい友人だった。でも彼がなってしまった今の姿は……もうあいつが誰なのかわからない」と語っていた。

 双極性障害を患うイェーは、2026年初頭に自身の精神的な問題に言及しつつ自らの行動について謝罪した。1月に米ウォール・ストリート・ジャーナルに全面広告を出した彼は、「(躁状態にあると)自分が病気だとは思えません。周囲が過剰反応しているだけだと感じてしまう。自分はこれまで以上に世界をはっきり見ていると思い込む一方で、実際には完全に現実感覚を失っているのです [中略] 双極1型を抱えていて厄介なのは、記憶が途切れる瞬間です。その多くを今でも思い出せず、判断ミスや無謀な行動につながり、しばしば体外離脱のように感じられました。その状態で取った行動を私は後悔し、深く恥じています。そして責任、治療、そして意味のある変化にコミットしています。ただし、それは私の行為を正当化するものではありません。私はナチでも反ユダヤ主義者でもありません。私はユダヤの人々を愛しています」と述べた。

 今年の夏、カディは二人が友情を再構築していることを明かしていた。今回の公演でイェーとステージで共演した後、カディはXに、「今夜も、兄貴とのたくさんの伝説的な夜のリストにまた新たな1ページを加えただけだ」と投稿し、「シカゴ、愛してるよ」と添えた。ソルジャー・フィールドでの公演後に投稿した別のメッセージでは、「兄貴、愛してるよ。ファミリーだから」と綴った。


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