<ライブレポート>ハク。 アルバム『世界が変わる時』リリースを前に、飛躍の予感満ちる【ハク。の日】開催

2026年8月26日 / 18:00

 2019年に結成した、大阪を拠点に活動する4ピースバンド、ハク。。躍進を期待する次世代アーティスト「RADAR:Early Noise 2026」に選ばれたことも記憶に新しい。そんな彼女たちが毎年8月9日(はく)に合わせて開催している自主企画【ハク。の日】が、8月18日に開催された。満員御礼の東京公演のゲストはストレイテナー、後攻はハク。。SEが流れると、恵比寿LIQUIDROOMにハンドクラップが巻き起こった。あい(Vo/G)、なずな(G)、カノ(B)、まゆ(Dr)が登場し、あいがフロアに向かって手を挙げると、大きな拍手が送られた。

 奔放に浮遊する軽やかなアンサンブルが特徴的な「宇宙船ハート号」でライブをスタート。サビ前であいが「いくよ!」と口にすると、フロアからたくさんの拳が上がった。あいが「ハク。です! よろしく!」と笑顔で挨拶。カノは全身を使ってベースを弾く。「頭の中の宇宙」、「ふわ輪」、「dedede」と、UK/USオルタナティブロックとポップスを融合させたような、ハク。ならではのアンサンブルでオーディエンスを躍らせていく。盛り上がるフロアを前に、あいは「ここでみんなといれることがめちゃくちゃ嬉しいです。みんな自由に楽しんでいってね!」と呼びかけた。

 「新曲やります!」と元気よく宣言し、リリースを控えるメジャーファーストアルバム『世界が変わる時』に収録される「飛行」へ。サビで一気に突き抜けるが、メランコリックでミステリアスな雰囲気だ。まどろむようなゆらゆらしたグルーヴ感の「自由のショート」を経て、あいが「本当にみんなありがとう! 今日出演してくれたストレイテナー、めちゃくちゃ嬉しいです。メンバーも私も大好きで、バンドを始めたくらいの時に『Nexus』っていう曲を聴いて、その時の自分にあてはまる、すごく浸透する歌詞で。同じステージに立てたことが嬉しいです。何回でも言うよ! みんな今日来てくれてありがとう!」。感謝の思いが溢れる。

 アルバム『世界が変わる時』については、「今までのハク。もだし、新しいハク。もだし、いろんな曲が14曲入っています。でも自分の温度感をちゃんと書けたと思ってます」と手ごたえを口にする。そして数時間後、日付が変わって8月19日0時に配信する「渋谷から」を先んじて披露。歪んだギターリフがさく裂し、ただならない切迫感が貫く。リピートされる「始まりだよ これが始まりなのだ」というフレーズ。メジャーファーストアルバムの1曲目にふさわしい、新たな幕開けへの気合と覚悟をシンプルに昇華した楽曲だ。あいとカノが、まゆのいるドラムセットに近づく。照明が瞬く中、アグレッシブなアンサンブルでオーディエンスの心をぐっとつかむ。ラップのようなパートも新鮮だ。フィードバックノイズが鳴り響き、「それしか言えない」へ。あいのボーカルのテンポが速くなると同時に、切迫感が充満し、ロングトーンの後の「それしか言えない」という歌にヘビーなエフェクトがかかって、凄みが増す。

 アルバムのラストを飾る「世界」へ。「戻れないのさ 戻りたいのさ」と、時間が進み続けるという事実を歌い上げるあい。11月からはアルバムツアーがスタートし、東京でのファイナルは年明けにZepp Shinjukuで開催される。ハク。史上最大キャパのワンマンに気合をのぞかせる4人。「またツアーで会おうね! 嬉しい気持ちいっぱいで会いましょう! 生きて~!」とあいらしいメッセージを送り、「一進」へ。サビで一斉に手が上がった。あいの「ラスト1曲、みんなでキラキラしよう!」という声にハンドクラップが巻き起こり「奥二重で見る」。サビ前であいが「行くよ~!」とキュートにアジテート。ミラーボールが回る中、多幸感が充満した。

 アンコールで再登場した4人は嬉しそうに手を振る。あいがフロアを見渡し、「めっちゃ笑顔。こんなこと嬉しいわ」と口にした。ハク。の日は今年で6回目。あいが「ハク。の日が毎年開催できているのがおかしい」と話すと、カノがすかさず「どういうこと?(笑)」と突っ込んだ。あいは「嬉しいってこと。ここに立つまでにいろんな人が関わってくれて、やっとこの日を迎えることができています」と感謝を伝える。

 カノも「私たちがここまで走ってこれたのは皆さんのおかげです! 3人くらいしかいなかったライブハウスから、ここまでたくさんハク。を好きでいてくれる方がいて、ストレイテナーさんも私たちのことが好きといってくれて嬉しかったです。これからもよろしくね!」と喜びを露わにした。まゆは「8月9日で“ハク。の日”ってできるんじゃない? っていう何気ない一言から6年が経って、東京のこんなに大きいところでできるようになって。本当皆さんのおかげです!」と話した。なずなは、「ここまで続けられているのは、メンバーも言ってたけど、皆さんのおかげです。みんなが楽曲を聴いてくれてる時の表情が、泣いていたり、曲を楽しんでいるのが伝わってきてこちらも泣きそうになりました。これからもよろしくお願いします!」と思いを明かした。

 アンコール1曲目はアルバムに収録される新曲「GO」。どんなに転んでも、明日へ向かって生きていく強い意志が歌われる。間奏で、なずながステージ前に出てきて、メロディアスなリフでさらに場内を温めた。この日一番ヘビーな音像の中、あいが「ラスト1曲!!」と叫んだ。「回転してから考える」。なずな、カノ、まゆがステージ中央にぎゅっと固まり、3人が奏でるヘビーなアンサンブルを前に、あいのボーカルが迫力を増していく。カノの歌も絡み合い、混沌をさらに高めていった。

 充実した表情で「ありがとうございました!」と最後の挨拶。「さまざまな表情を次々と見せる、あいのボーカリストとしての求心力も強く印象に残った。次にどんな曲が飛び出すのかわからないスリリングさと、底知れないハク。の魅力が凝縮された約1時間。アルバム『世界が変わる時』のリリースも控え、ここからのハク。の飛躍に大いに期待が膨らむライブとなった。

Text by 小松香里
Photo by 髙野立伎

◎リリース情報
アルバム『世界が変わる時』
2026/9/9 RELEASE

◎公演情報
【ハク。 みんなの世界が変わる時ツアー】
2026年10月30日(金)千葉・千葉LOOK
2026年11月01日(日)石川・LIVE HOUSE vanvanV4
2026年11月03日(火・祝)新潟・NIIGATA CLUB RIVERST
2026年11月08日(日)北海道・SPIRITUAL LOUNGE
2026年11月14日(土)岡山・CRAZY MAMA 2nd room
2026年11月15日(日)広島・SECOND CRUTCH
2026年11月20日(金)京都・磔磔
2026年11月28日(土)愛媛・Double-u Studio
2026年11月29日(日)香川・TOONICE
2026年12月04日(金)宮城・LIVE HOUSE enn 2nd
2026年12月11日(金)福岡・INSA
2026年12月12日(土)熊本・B.9 V2
2027年01月16日(土)愛知・ボトムライン
2027年01月17日(日)大阪・GORILLA HALL OSAKA
2027年01月31日(日)東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)


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