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多くの人と同じく、トロイ・シヴァンもニコール・キッドマンこそが最高だと思っているようで、その思いを新曲「She’s the Best」のきらびやかなミュージック・ビデオで証明してみせた。同じオーストラリア出身のキッドマンは、ドラァグ・クイーンたちで埋め尽くされた楽屋を堂々と歩き、ナイトクラブでシヴァンを静かに誘惑する、優雅かつ自然体でクールな魅力の象徴として登場する。
キッドマンはキッドマンらしく、決め手として必要なのはあの吸い込まれるような眼差しだけだ。ナイトクラブでパフォーマンスするシヴァンに向けて、彼女はさりげなくも鋭く狙いを定めた視線を送る。この楽曲は、現地時間2026年10月9日にリリース予定のシヴァンの4thフル・アルバム『シーズ・ザ・ベスト』の表題曲だ。
MVは、曲の歌詞そのものを体現しているキッドマンが、そのさりげない迫力でシヴァンの視線を捉えるところから始まる。絶妙に乱れたブロンドの長い髪の彼女は、ダークなサングラスで瞳を隠しつつ、細身のタバコをくゆらせながら都会の通りを闊歩する。体にフィットした黒のレザー・ドレスとお揃いのグローブを、シックなファー付きの黒コートの下にまとっている。
シヴァンがカフェに座り自身のミューズについて思いを巡らせている間、キッドマンはドラァグ・ショーの楽屋へと堂々とした足取りで入っていき、同じく華やかに着飾ったグラマラスな面々の間を通過する。彼女たちはステージに上がる前、最後の仕上げとタバコを楽しんでいる最中だ。シヴァンとキッドマンは2018年の映画『ある少年の告白』の撮影現場で初めて出会った。同作は、バプテスト派の両親によって矯正治療を強制される、カミングアウトしていない同性愛者の若者を描いたドラマだ。
この魅惑的な夜型人間について歌った楽曲は、シヴァン、ジャック・アントノフ、リーランド、The 1975のドラマー、ジョージ・ダニエル、ケイリン・ベアによって書かれ、プロデュースはシヴァン、ダニエル、アントノフ、スタイルズ・フエゴ(ケイリン・ベア)が手がけた。ビデオを監督したのはゴードン・ヴォン・スタイナー(「Rush」「Got Me Started」も担当)で、『ル・ポールのドラァグ・レース』シーズン15優勝者のサーシャ・コルビーも共演している。
米誌ローリング・ストーンによると、ダニエルの妻であるチャーリーxcxが、楽曲の終盤に一瞬だけボーカルでカメオ出演しているという。彼女は最後の方の「She’s the heartbeat bumping in my chest/ She’s the best」というリフレインをかすかにつぶやいている。シヴァンは、「“She’s the Best”の最後に聞こえるヴォーカルはチャーリーなんです。僕たちはそういう女性たちを曲の中に何らかの形で取り込む方法を見つけてきました。彼の代わりに話すつもりはありませんが、ジョージにとっても僕にとっても、チャーリーはとても、とても、とても特別な存在だと思います。だから彼女があの曲にほんの少しでも関わってくれたことは、僕たちにとってすごく意味のあることなんです」と話している。
シヴァンはまた、この楽曲に登場するエピソードの数々は、自分の人生に大きな影響を与えてきた何人もの女性たちへのコラージュのようなもの、いわばラブレターだとも同誌に語った。「アリアナ(・グランデ)やリリー=ローズ・デップと一緒に音楽を作れたこと、それからチャーリー(xcx)とツアーを回りながら、彼女と共に成長してきたこと……僕はずっとこうした女性たちの周りにいることが大好きでした」と彼は述べ、「“She’s the Best”は、僕が初めて自分自身を精神分析しようとしなかった、男性について書かなかった楽曲でした。僕の人生の中でずっと変わらなかったのは、人生にいる女性たち、そして人生にいるフェミニンな人たちの存在だったんです」と明かしている。
さらに彼は、キッドマンの電話番号を初めて手に入れたのは『ある少年の告白』の撮影現場でのことで、それ以来ずっとこのスターのことを気に留めていたと明かした。彼は、「彼女は僕にとって、ずっと神聖な女性性そのものの象徴のような存在でした。彼女にこの曲を送って、ビデオの参考になりそうな資料もいくつか見せたんです」と述べ、しばらく経ったある日、Zoomでのミーティング中に見知らぬ番号から着信があったときのことを振り返った。「留守番電話に回したら、文字起こしが流れ始めて。“ハイ、ダーリン・トロイ、ニコー……”って。僕はノートパソコンをバタンと閉じて、そのままミーティングを終わらせました」と彼はローリング・ストーンに語った。
『シーズ・ザ・ベスト』は、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で初登場20位を記録したシヴァンの2023年のアルバム『サムシング・トゥ・ギヴ・イーチ・アザー』に続く作品だ。
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