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aikoが6月6日および7日の2日間、東京・東京ガーデンシアターにて全国ライブツアー【Love Like Pop vol.25】を開催。まさにaikoワールド全開の3時間半にわたるライブで、集まった観客の期待に応える熱演を見せた。このレポートでは、6日公演の模様をお届けする。
このツアーは、1月15日の東京・J:COMホール八王子公演から前半20公演が始まり、4月19日の秋田・あきた芸術劇場ミルハス大ホール公演から後半17公演、全37公演のロングツアーとして開催された。全公演がソールドアウトし、この日もTシャツやタオルなど、グッズをまとったたくさんのファンが集まった。
開演時間が迫ると手拍子が自然発生して、会場が暗転。緞帳にライトが照らされ、ツアータイトルが映し出されると幕が開き、aikoがバンドを従えて登場。さっそく会場は総立ちとなり大歓声に包まれた。ステージ背後には大きな建造物が現れ、窓から様々な光を覗かせている。オープニング曲は「星の降る日に」。黒いジャケットにネクタイ姿のaikoの歌声を、いつものバンドメンバー[浜口高知(Gt.)、設楽博臣(Gt.)、須長和広(Ba.)、神谷洵平(Dr.)、朝倉真司(Per.)、佐藤達哉(Key.)、島田昌典(Key.)]とホーンセクション[川原聖仁(Trb.)、斎藤幹雄(Tp.)、庵原良司(T.Sax.)]の暖かいサウンドが支えている。ゆるやかなシャッフルナンバー「うん。」では、ジャジーなアンサンブルが心地良く、ホーンの演奏にaikoのスキャットが重なっていく。衣装もあいまって、ノスタルジックで大人っぽい雰囲気を漂わせながらステージを展開。派手なイントロで始まったスウィング・ジャズ調の「れんげ畑」で驚異的なロングトーンを聴かせると、バンドも呼応して白熱した演奏を聴かせた。「そ~!」と高らかに声を張り上げて〈空の様に広くあっても 2人の今はこんなに近い〉と歌い出したのは「Smooch!」。メインステージ中央からせり出した花道からセンターステージへと向かい、周囲の客席を歓喜させた。
最初のMCタイムでは、aikoから今日のライブの目標を託された須長が「有明なので“ありっあけ”の全てを出して今日のライブに臨みたいと思います」とダジャレで宣言。aikoは「ナイス! 最高! イエーイ!」とハイテンションでハイタッチ。「今日はみんなが楽しめる、来てよかったなと思ってくれるようなライブをやりますので、みんなとりあえず嫌なことは全部、床に垂れ流してください。あとで私たちみんなで掃除します」と頼もしい言葉で最高のライブを約束した。
設楽のアルペジオが鳴り響き歌い出した「透明ドロップ」では、両サイドのビジョンがaikoの表情を映し出す。ストレートなサウンドに憂いある旋律が胸に刺さる。「花風」では力強いリズムに乗ってステージ上で躍動するaiko。サーチライトが飛び交い不穏な音像の中、失恋の情念をカラリと歌う「skirt」では、お立ち台に上がり圧巻のロングシャウトを聴かせた。MCでは1階客席の男性ファンに「aikoをいつから聴いてくれてるんですか!?」と話しかけるなど、ステージと客席の境界線がない親しみやすさ、ホームパーティ感はaikoのライブならではの楽しさだ。その後のMCでは、途中から入ってきたお客さんが仕事のために遅れて来たことを知ると、会場中から「お疲れさま!」と声が飛ぶ、ほっこりした場面も。さらにそのお客さんに「聴きたい曲ありますか?」と語り掛けると、リクエストを受けて「雲は白リンゴは赤」を歌い、「途中から来たけど楽しんでね~」と歌詞を変えてエールを送る大ファンサービス。歌ってもらえたご本人は一生の思い出になったはず。
キーボードで弾き語った「あかときリロード」から、最新シングルのカップリング曲「大切だった人」へと歌い継ぐと、aikoの歌声と鍵盤の打音がしんと静まり返った場内の空気を震わせる。プライベートな空間で歌を聴いているような、特別な時間だった。観客との丁々発止のやりとりで大いに笑った後は、セカンドラインのリズムが体を疼かせる「消しゴム」へ。まばゆいライティングをバックに歌うと、設楽がエモーショナルなギターソロで惹きつけた。
「ストロー」が始まりドッと沸き立つ客席に、ハートマークを作り届けるaiko。合唱とクラップを受けながら、ステージ上を駆けまわる。バンドメンバーの紹介を挟み、「キラキラ」へと続くと、ビジョンには観客が一斉に右手を振る壮観な景色が映し出された。その真ん中で声を張り上げるaikoのとてつもない声量、エナジーを爆発させたパフォーマンスは、大観衆を惹きつける説得力に溢れている。天井からキラキラな紙吹雪が舞い落ちて曲を終えると、がらりと場面転換。『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』の主題歌としてヒットした「相思相愛」を、しっとりと力強く歌い上げた。
MCでは、嵐のコンサートを配信で、会場の臨場感を感じるために家で立ったまま観たことを告白。その姿を自らのキャリアとも重ね、「ライブができること、今日ガーデンシアターでライブができることは奇跡だと思います。ありがとうございます」と、集まったファンへの感謝を伝えた。次の曲へと向かう途中、観客からの声をきっかけに、メジャーデビュー曲をレコーディングした際のエピソードを語るaiko。決して順風満帆な始まりではなかったことが、歌い続けることの感謝に繋がっているように思えた。MCから見事な繋ぎで最新シングル曲「Cry High Fly」へと導くと、ダンサブルな前半、ジャジーでビッグバンド調の大きなサウンドで歌い上げるところに、ステージから金テープが放たれる。1階客席後方まで届く豪快な演出で本編を締めくくった。
「着替えてくるね~」とステージから去ったaikoは、ジーンズに赤いTシャツ、カラフルなファーがついたサスペンダー姿でアンコールに登場して「青空」をイントロなしで歌い出す。ファンキーかつポップ、本編にはないテイストの楽曲が、彼女の引き出しの多さを実感させる。また、古のスタジアムロックばりのステージ照明が、ガーデンシアターのキャパシティ以上の巨大なスケールを体感させていた。島田の弾くピアノ伴奏で「KissHug」を熱唱するaikoに聴き入る観客たち。サーチライトが飛び交う「オレンジな満月」で賑やかに盛り上げて、メンバーと共にステージ前に出るaiko。「これで終わりかと思うと……」と泣き崩れるフリで、ライブ続行を訴える。「果てしない二人」でWアンコールに突入すると、ステージの端から端まで、客席に語り掛けるように歌う。続く「二人」ではマイクから口を離して凄まじい大シャウト。ライブ終盤に来て枯れることのない声の強さに驚愕させられる。イントロが始まると爆発的に興奮が広がって、「ボーイフレンド」へ。ステージ上で寝ころびながら歌い出し、サブステージでは衣装のサスペンダーをスタッフに直してもらうハプニングも。歌いながら合間にその様子を自ら実況して伝え、どんなときもポジティブさを忘れない姿勢で楽しませるところはさすがだ。
ウグイス嬢に扮した声色で「4番、なんかめっちゃやる気、aiko」と自らを奮い立たせて、オルタナティヴ・ロック「be master of life」でラウドに疾走するaikoとバンドメンバーたち。全員で手を繋ぎラインナップして終演、かと思いきや、aikoのライブはやっぱりこんなもんじゃない。「ダッシュでもう少し歌っていいですか?」と、トリプルアンコールへ。「未来を拾いに」「シアワセ」を歌い、サブステージでは近くのファンを手招きするとハグ。縦横無尽にステージを駆け巡り、「終わりー! ありがとうー!」と告げると、改めてメンバー一同で感謝を伝えて、熱気渦巻くステージを後にした。
Text:岡本貴之
Photo:横山マサト
◎公演情報
【Love Like Pop vol.25】
2026年6月6日(土) 東京・東京ガーデンシアター
▼セットリスト
1. 星の降る日に
2. うん。
3. れんげ畑
4. Smooch!
5. 桃色
6. 透明ドロップ
7. 花風
8. skirt
9. 三国駅
10. 恋人
11. あかときリロード
12. 大切だった人
13. 消しゴム
14. 予告
15. ストロー
16. キラキラ
17. 相思相愛
18. Cry High Fly
En1. 青空
En2. KissHug
En3. オレンジな満月
WEn1. 果てしない二人
WEn2. 二人
WEn3. Loveletter
WEn4. ボーイフレンド
WEn5. be master of life
TEn1. 未来を拾いに
TEn2. シアワセ
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