ジョニー・マー、伝説的ギター・コレクションがクリスティーズ・ロンドンで競売へ

2026年6月23日 / 15:45

 ジョニー・マーの伝説的なギターの数々が、この夏に競売にかけられることになった。英ロンドンのクリスティーズで現地時間2026年9月17日に開催されるこの歴史的なオークションでは、過去40年にわたって最も影響力のある英国のインディー・ミュージックを形作ってきた膨大なコレクションが出品される。

 2023年に刊行された卓上用大型豪華本『Marr’s Guitars』にちなんで<Marr’s Guitars: The Johnny Marr Collection>と題されたこのオークションでは、約80本のギターに加え、アンプやツアー機材も出品される。コレクションは、マンチェスターの伝説的グループ、ザ・スミスの共同創設者として頭角を現した時期から、バンド解散後の数々のコラボレーションやソロ活動に至るまで、マーのキャリアを網羅している。

 売上の一部はGuide Dogs for the Blind Association(盲導犬団体)およびNational Autistic Society(国立自閉症協会)に寄付される。また、厳選された楽器が今月下旬(6月25日~7月1日)に米ニューヨークで一般公開された後、大西洋を渡ってロンドンへと向かう。オークションの詳細はクリスティーズの公式ウェブサイトで確認できる。

 注目の出品作の中には、マーの1982 Rickenbacker 330 Jetgloがある。ザ・スミスの初期ヒット曲「This Charming Man」や「What Difference Does It Make?」で使用されたこのギターの推定落札価格は最高80,000ポンド(約1,700万円)とされている。また、マーがノエル・ギャラガーに貸し出し、オアシスのデビュー作『オアシス』(原題:Definitely Maybe)のレコーディング・セッションでも使用されており、1994年にリリースされたデビュー・シングル「Supersonic」のジャケットにも登場している。

 さらに、チェリー・レッドの1960 Gibson ES-355も出品される。1980年代中頃のマーを象徴する一本で、サイアー・レコードの創設者シーモア・スタインがマーのために購入したものだ。ザ・スミスの「Heaven Knows I’m Miserable Now」の制作において中心的な役割を果たしたこのギターの推定落札価格は、プレス・リリースによると最高15万ポンド(約3,200万円)に達するという。

 コレクションに含まれる数本のギターは、マーの次回ソロ・アルバム『The Age of Everything』(10月2日にBMGよりリリース予定)のレコーディングでも使用された。新作を引っ提げて今秋には英国&欧州ツアーのヘッドライナーを務め、10月24日にはロンドンのOVOアリーナ・ウェンブリー(収容人数12,500人)で自身のソロ史上最大規模の公演を締めくくりとして行う。

 声明で彼は、「5歳のときに初めて手にして以来、僕はずっとギターを愛してきた。この50年ほどで手に入れたギターはどれも、僕を一人のミュージシャンとして成長させ、新しい曲、新しいサウンド、そして新しいテクニックをもたらしてくれた」と述べ、「2023年に“Marr’s Guitars”を執筆したことは、これらの楽器をすべて集め、それぞれのストーリーを語り、スタジオや世界中のステージで素晴らしい人々と共有してきた思い出の曲や公演、忘れがたい瞬間を振り返る絶好の機会になった。この本を書く作業は心の浄化のような体験だった。そしてこれらの美しい楽器を再び保管庫に戻す時が訪れると、しまい込まれて弾かれないままにしておくことなどとても想像できなかった」と説明している。

 そして、「これらのギターと別れるのは複雑な気持ちだが、新しい家、僕と同じくらい大切にしてくれる新しいオーナーに渡したいと思っている。僕に与えてくれたのと同じくらいの喜び、インスピレーション、楽しさ、そして新しい曲をもたらしてくれることを願っている」とコメントしている。

 クリスティーズのプライベート&アイコニック・コレクション部門の専門家、アミリア・ウォーカーは、「クリスティーズは、この9月に“Marr’s Guitars: The Johnny Marr Collection”を出品できることを大変嬉しく思っています。ジョニー・マーが18歳でザ・スミスを共同設立した時、音楽界はそれまで一度も耳にしたことのないような独自でメロディアスなギター・スタイルと、実に独創的で新鮮なサウンドの楽曲に出会ったのです」とコメントし、「これらは常に革新を追い求めるギタリストの道具であり、その唯一無二のサウンドと音楽は1980年代初頭から今日に至るまであらゆる年齢層・あらゆるバックグラウンドのミュージシャンとファンに影響を与え続けています。ジョニー・マーと協力し、これらの伝説的な楽器の新たなオーナーと新たな曲を見つけていけることを嬉しく思います」と続けた。

 1987年のザ・スミス解散後、マーはザ・プリテンダーズ、ニュー・オーダーのバーナード・サムナーとともに結成したエレクトロニック、モデスト・マウス、ザ・クリブスなど、数多くの著名アーティストとの共演を重ねてきた。2010年代にはソロ・キャリアをスタートさせ、以来ビリー・アイリッシュ(「No Time To Die」)やゴリラズ(2026年作『The Mountain』)といったアーティストともコラボレーションを果たしている。


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