鈴木実貴子ズ、“座布団付きVIP席”も用意された『いばら』ツアーファイナルのレポート到着 自身最大規模のワンマン開催も決定

2026年5月26日 / 14:30

 鈴木実貴子ズが、5月25日にメジャー2ndアルバム『いばら』リリースツアーのファイナル公演を東京・渋谷CLUB QUATTROで開催し、そのオフィシャルライブレポートが到着した。

 今年4月の東京・新代田FEVER公演を皮切りに、全国7か所を巡ってきたこの『いばら』リリースツアー。各所で、竹原ピストル、日食なつこ、THE FOREVER YOUNG、炙りなタウン、後藤まりこアコースティックviolence POP、toddleをゲストに迎え開催してきた。

 その集大成となる本公演はソールドアウトとなり、満員御礼の渋谷CLUB QUATTROには開演前から熱を帯びた空気が充満していた。チケット発売時から注目を集めていた座布団付きVIP席の特典として、フロア前方には鈴木実貴子ズの名前入りの座布団がずらりと並ぶ。ライブハウスらしからぬ不思議な光景も、この日の特別感を際立たせていた。

 ステージへ現れた鈴木実貴子ズは、お馴染みの不仲自己紹介からライブをスタート。離婚した元夫婦だからこそ「正真正銘仲が悪いこと」と言い切り、客席を笑わせる。そんな空気を切り裂くように、実貴子が気合を入れるかのように「ウォー!」と雄叫びを響かせ、そのまま1曲目「暁」へ突入。ズの叩きつけるようなドラムと、感情を剥き出しにした実貴子の歌声がフロアを一気に引き込み、ツアーファイナルの幕開けを鮮烈に彩る。

 続く「生きてしぬ」では、客席から向けられる温かな視線に、心なしか2人の表情にも笑みが浮かぶ。ツアーファイナルという特別な夜を、メンバー自身が誰よりも楽しみにしていたことが伝わってくるような瞬間だった。

 MCでは、「こんなに人が来るとは思っていなかったので本当に嬉しいです」と感謝を口にしながら満員御礼のフロアを見渡すズ。この『いばら』リリースツアーと並行して、47都道府県路上ライブツアー【いばらのみち】を敢行中の2人、バンドの不仲が故の苦悩をズが吐露している横で実貴子はチョコラB.Bをグビっと飲む。この話題の後に次の曲に臨もうとしていたため、ペースを崩されたと話すズを横目に、実貴子がチョコラB.Bを持ちながら「じゃあみなさん、カンパ~イ!」と呼びかけ披露されたのは「イッキ」。爽やかなドリンクとは打って変わって、胸の奥をそのまま吐き出すような生々しい歌声が響き渡り、観客もじっとその言葉を受け止めていた。

 続けて披露された「ブルース」、「坂」では、さらに熱量を増した演奏を展開。「坂」では、“今日、渋谷クラブクアトロでライブなんやって”と歌詞をアレンジして歌唱。そのまま「正々堂々、死亡」を畳みかけ、ライブは勢いそのままに中盤戦へとなだれ込んでいった。

 「ニュースを見て、街を見て、人と関わって、あー馴染めないなと思う。おかしなニュース、おかしな決め事、それは全部おかしな人が作っているのでしょう。この世界の変なところに馴染んでしまったら自分は終わり」そう実貴子が語り、披露されたのは最新曲「心臓」。

 張り詰めた空気のまま、間髪入れずに続けた「ハックオフ」、「かかってこいよバッドエンド」では、この日一番とも思えるほどの気迫で、鈴木実貴子ズがフロアへ真正面からぶつかっていく。その熱量に押し出されるように、客席からも大きな歓声が沸き起こった。

 先ほど披露した「心臓」の歌詞にある“狂ってるって”というフレーズにちなみ、ズが現在実行中の「狂ってチャレンジ」について言及。海に落ちたり、とにかく水浸しになったりしている動画が何故か一部バズっていると明かし、会場からは笑いが起こる。これで「狂ってチャレンジ」も終わりかと思いきや、次にリリースを予定している新曲の歌詞に「ぐるぐる回ってぐるぐる回され」という一節があることに気づいたズは「すごく嫌な予感がしています」と苦笑い。

 そんなMCの流れから披露されたのはズの苦笑いの原因となっている未発表曲「へいべべ」。曲前のMCでは実貴子が、「真面目だからこそブレるし、常にカッコよくいるなんて無理だなと思う。でも、そうやってブレて形が変わっていく自分も、人だから。それはカッコ悪いことかもしれないけど、悪いことではない」と語る場面も。そんな言葉に続くように披露された「へいべべ」は、不器用さや迷いも隠さず抱えたまま前へ進もうとする、今の鈴木実貴子ズを映し出すような一曲となっていた。

 続けて、アルバム『いばら』収録曲となる「止まるな危険」を披露し、ライブも終盤へ。

 前方の座布団付きVIP席の話題になると、ズは「ライブが始まったらみんな思わず立ちあがっちゃうんじゃないの~」と開演前に2人でしていた予想を明かす。しかし、実際には最後まで誰1人立ち上がることなくライブが進行。「誰も立たなかったけど、それが我々だよね」と笑いながら話し、会場もどっと沸いた。さらに、実貴子が「今回の席はブルジョアと凡人がはっきり分かれてる」とブラックジョークを飛ばすと、会場は大爆笑に包まれた。

 『いばら』リリースツアーラストの楽曲として選ばれたのは、アルバムリード曲でもある「ががが」。最後まで一切衰えない熱量で演奏を終えると、「ありがとうございました」と深々と一礼。客席から拍手と歓声が鳴り止まぬ中、「じゃあ! アンコールということで!」と実貴子がニコニコの笑顔で呼びかけ、間髪入れず始めたアンコールでは「ファッキンミュージック」を披露した。

 さらには、バンド史上最大規模となる東京・恵比寿LIQUIDROOMでのワンマンライブを2027年2月10日に開催という大きな告知とともに迎えたエンディング。まっすぐで、不器用で、どこまでも人間臭い鈴木実貴子ズの“今”を焼き付けるような一夜となった。

Photo by 上保昂大

◎セットリスト
【『いばら』リリースツアー】ファイナル
2026年5月25日(月)東京・渋谷CLUB QUATTRO
01.暁
02.生きて死ぬ
03.イッキ
04.ブルース
05.坂
06.正々堂々、死亡
07.心臓
08.ハックオフ
09.かかってこいよバッドエンド
10.へいべべ(未発表曲)
11.止まるな危険
12.ががが
EN.ファッキンミュージック
https://lnk.to/pl_ibaratourfinal

◎公演情報
【鈴木実貴子ズ ワンマンライブ「とりもどせ、俺のハードコア」】
2027年2月10日(水)東京・恵比寿LIQUIDROOM


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