<インタビュー>ビッケブランカ×深町絵里(FM802)、世界を巡り辿り着いた「1対1」の哲学――大阪城ホールに刻む、ルール無用の“最強カオス”

2026年4月27日 / 17:00

 4月28日、大阪城ホールにて開催される音楽イベント【FM802 MASSIVE BEATS OSAKA 2026】。“日本の音楽を世界へ”という志のもと、シーンの最前線を走るアーティストがジャンルの垣根を超えて集結する。

 今回、同イベントへの出演を目前に控えたビッケブランカが、FM802『RADIO ANTHEMS』に出演、スペシャルインタビューが実現した。近年、世界各地を飛び回り、現地の空気を取り込みながら自身の音楽をアップデートし続ける彼。グローバルな視点を持つビッケブランカが、今あえて大阪城ホールのステージに何を刻もうとしているのか。 10周年を目前に控え、さらに加速する彼の現在地に迫った。

―「ダークラテン」から「切な粉雪」まで――世界を巡る感性が生む、カオスで豊かな新曲群

深町:ビッケさん、現在はレコーディング中とのことですが、かなりお忙しいのではないですか!? 今日は何をされてたんですか?

ビッケブランカ:そうですね。曲を作ったり、あとは初めて行くピザ屋さんを開拓してピザを食べたり(笑)。

深町:そうなんですね(笑)。

ビッケブランカ:はい。なかなか豊かな暮らしをしてます(笑)。

深町:いいですね! ランチに新規開拓、と。

ビッケブランカ:そうですね。

深町:今はまさにレコーディングの真っ最中ですか?

ビッケブランカ:はい。曲は相変わらず新しいものを作り続けているので、まぁ、それをやりながらという感じですね。

深町:新曲、本当に楽しみです!

ビッケブランカ:もうそろそろ、いろいろ届けられるんじゃないかなと思ってますね。

深町:どんな雰囲気の楽曲ですか?

ビッケブランカ:ホント、とっ散らかってて(笑)。“ダークラテン”みたいな曲もあれば、もう“ジャキジャキメロディーラップ”みたいなのもあれば、なんか“切な粉雪”みたいなとか(笑)、いろんなのがあるんですよ。

深町:“切な粉雪“(笑)。うわー楽しみですね。

ビッケブランカ:もうすぐ10周年に入るので、賑やかになっていきたいなかで、どんどん届けていけたらなと思ってます。

深町:すごいな……。ビッケさんは、クリエイターですからね。

―「1対2000」が「1対1」の集合体へ――世界各地で目撃した、ライブが生む“幸福なカオス”の正体

深町:今回【FM802 MASSIVE BEATS OSAKA 2026】出演が決まりました! このイベントは“日本の音楽を世界へ”という思いが込められていますが、北米や欧州、アジアなど世界各地で公演を重ねてきたビッケさんは、海外のライブ特有の空気感をどう感じていますか?

ビッケブランカ:もう根本的に、僕たちがステージ上で求めていること、願っていることを、彼らは生まれながらに知っているみたいな感覚があるんです。ステージにいると「1対大勢」に見えてしまうけど、結局は「1対1」の集合体なんですよね。一人ひとりが「俺が一番楽しんでやる!」という良い意味でのエゴを持っている。それが1000人、2000人と集まった時に、すごいカオスが生まれる。そのカオスが僕たちに火をつけてくれる感覚は、海外ならではかもしれませんね。

深町:観客も受け身ではなく、自ら楽しみに行くというマインドが強いんですね。

ビッケブランカ:そうですね。特に欧米はその傾向が強いですけど、逆にサウジアラビアなどの中東は、演劇を観るように最後まで座ってじっくり鑑賞されるんです。でも、最後の曲が終わって「サンキュー、サウジアラビア!」と言った瞬間、全員がわぁっと立ち上がってスタンディングオベーションが起きる。国によって表現は違いますけど、ライブを通じて日本も含めた世界中の熱量を肌で感じられるのは、やっぱり嬉しいなと思います。

深町:面白いですね。やはりお国柄というのがある。

ビッケブランカ:ありますね。すごく独特なものがあると思います。

―「盛り上げるはずのMCで……」韓国公演での失敗から学んだ、言葉と文化の奥深さ

深町:ここで、私深町の先輩である飯室大吾(FM802)から質問を預かっています。「海外ライブでの失敗談はありますか?」とのことですが、いかがでしょう。

ビッケブランカ失敗談……。なんだろうな。韓国で初めてライブをやった時に、僕『梨泰院クラス』っていうドラマが好きで、そのなかでも、恨みを持った相手を殴りつける名シーンがお気に入りだったんです。それで最初のMCで、そのセリフの真似をステージでやったんですよね。

深町:うん、うん。

ビッケブランカ:そしたら、シーンっとなって……。後から聞いたらだいぶ乱暴な言葉だったらしくて……。その空気を感じて、3回目ぐらいのMCで謝ったら、そこでやっと笑ってくれて、なんとか取り戻せました(笑)。

深町:なるほど。ドラマのセリフが、日常では強すぎたんですね。

ビッケブランカ:言葉のニュアンスって、やっぱり解り切っていないと、下手に使うのは難しいなーって思いましたね。

深町:やっぱり現地ならではのネイティブなニュアンスとかもありますしね。

ビッケブランカ:みんなが一瞬「なんかどうしよう……」ってなったのがわかって。そんなことも、ありましたね。

―「日本語の響き」が持つ美しさと、型を破るエネルギー――大阪城ホールに刻む、剥き出しのセットリスト

深町:海外で数多くのライブを経験されたからこそ感じる、「日本の音楽の魅力」についてはどう考えていますか?

ビッケブランカ:多分ですけど、日本語の発音が独特なんだと思います。海外の方も、もちろん現地の言葉や英語でのMCを喜んでくれますけど、それ以上に「日本語を聞きたい」と思ってくれている人が多い。それが「歌詞をそのまま日本語で歌いたい」という熱狂に繋がっていると思うんです。日本語の響きを「美しい」と言ってもらえることも多くて、その独特さが魅力的に映っているんじゃないかな、と思います。

深町:今回の【MASSIVE BEATS】も海外へ向けて発信していく側面がありますが、当日のセットリストは、やはり海外ライブを意識したものになるのでしょうか?

ビッケブランカ:海外のミュージシャンたちのステージをたくさん見てきて感じたのは、やっぱり「ルールがない」ということなんです。支離滅裂だろうと、自分たちが今やりたいことを全力で披露する。そのチャレンジ精神こそが海外のトップ層から若手までに共通する強さだなと。
だから今回のセットリストも、綺麗にまとめるんじゃなくて、あえて“粗削り”で“とっ散らかった”激しさ、目まぐるしさをテーマに置きたいと思っています。

深町:洗練された流れをあえて壊していくような……。

ビッケブランカ:そう。綺麗なフローよりも、“単発単発のパワーを全部最強にするんだ!”というマインド。それを大阪城ホールで体感してみようかなと思っています。

深町:ノンジャンルなビッケさんだからこそ表現できる、規格外のセットリスト。本当に楽しみです!

ビッケブランカ:ありがとうございます。

―大好きなミュージシャンたちと立つ大阪城ホールのステージへ――世界が熱狂した「Black Catcher」のその先を刻む

深町:4月28日、大阪城ホールで開催される【FM802 MASSIVE BEATS OSAKA 2026】。改めて意気込みを聞かせてください!

ビッケブランカ:頑張る!!

深町:シンプルですね(笑)。

ビッケブランカ:はい(笑)。共演するミュージシャンの方々が本当に大好きな人たちばかりなので、もうそれだけでワクワクしています。そんななかで自分をどう表現しようかなっていうのは、今からすごく楽しみですね。頑張ります!

深町:海外で得たインスピレーションが、このステージでどう披露されるのか期待しています! さて、最後はリスナーからのリクエスト「Black Catcher」でお別れしたいと思います。この曲はSpotifyの“海外で最も再生された国内アーティスト”でもランクインし、世界中で愛されている一曲ですよね。

ビッケブランカ:これは本当に嬉しかったですね。やっぱり海外ツアーを回っていても、この曲は一つのハイライトになりますね。

深町:ということは、もしかして【MASSIVE BEATS】でも聴けるのか……!?

ビッケブランカ:なのかぁ!? どうなんだぁ!?(笑)

深町:当日を楽しみにしています! ビッケブランカさん、今日はレコーディングの合間にありがとうございました!

ビッケブランカ:ありがとうございました!

Interview:深町絵里(FM802)
Text:森島良子

◎公演情報
【FM802 MASSIVE BEATS OSAKA 2026】
2026年4月28日(火)大阪・大阪城ホール
OPEN 17:30 START 18:30
出演:AI/ASIAN KUNG-FU GENERATION/KREVA/ビッケブランカ
チケット:指定席 7,800円(tax in.)
※出演を予定していたamazarashiは、アーティストの体調不良によりキャンセルとなりました。
※全席指定/3歳未満入場不可
https://funky802.com/massivebeats/


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