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グッド・フライデー(聖金曜日)の2026年4月3日、U2の6曲入りEP『イースター・リリー』が配信リリースされ、リリック・ビデオも公開された。
現在、新作スタジオ・アルバムをレコーディング中のU2。このEPは、アッシュ・ウェンズデー(灰の水曜日)の2月18日にリリースしたEP 『デイズ・オブ・アッシュ』に続き、アルバム完成に先駆けてファンに届ける新曲コレクションの第2弾となる。
『デイズ・オブ・アッシュ』が我々を取り巻く混沌とした時代への応答だったのに対し、『イースター・リリー』に収められた楽曲は、より内省的なトーンを帯び、個人的な内面から生まれたものだ。こうした時代に人が心の拠り所とする場所に目を向け、友情、喪失、希望、そして再生といったテーマを探求している。
「Song for Hal」は、コロナ禍のロックダウンを憂う楽曲で、ジ・エッジがリード・ヴォーカルを担当。バンドの友人であり音楽プロデューサーのハル・ウィルナーに捧げられている。生きていれば70歳を迎えるはずだったウィルナーが亡くなってから、このイースター・マンデー(復活祭翌日の月曜日)でほぼ6年が経つ。「In a Life」は“友情”を讃える楽曲。「Scars」は、傷も含めてすべてを受け入れることを歌った“励ましと受容”をテーマにした楽曲で、そこにひとひねりが加えられている。「Resurrection Song」は、恋人や友人とともに未知の旅へと向かうロードトリップを描く”巡礼”の歌、「Easter Parade」は新しい命、再生、復活を祝う“献身”の歌となっている。そして「COEXIST (I Will Bless The Lord At All Times?)」は、戦争に子どもを奪われた親たちに捧げる子守歌で、ブライアン・イーノが作り出すサウンドスケープがフィーチャーされている。
EP『イースター・リリー』の配信にあわせて、ファンクラブ誌『Propaganda』のデジタル版特別号も公開されており、タイトルは『U2 – Propaganda – Easter Lily』となっている。U2の4人のメンバーによる寄稿が掲載。ジ・エッジによるライナーノーツ、アダム・クレイトンが語るアートと回復の歩み、ボノとフランシスコ会修道士リチャード・ロアの対談、さらにラリー・マレン・ジュニアが撮影したスタジオ内の写真と内容満載だ。そのほか、楽曲の歌詞、プロデューサーのジャックナイフ・リーに関する文章、ギャヴィン・フライデーが語るハル・ウィルナーなど、多彩な内容が収められている。
40年前の1986年2月、『Propaganda』の創刊号が世界中のU2ファンの郵便受けに届いた。当時のファンジンに負けないものを目指して生まれた『Propaganda』は、パンク時代のDIY精神で作られたファンジン文化を背景に、アティテュードと思想と対話の場を読者に提供した。
◎ボノからファンへのメッセージ
僕たちは今もスタジオにこもり、ライヴで演奏するための、騒々しく雑然としていて、“理不尽なほど色鮮やかな”アルバムを制作している。ライヴこそ、僕らが“生きる”場所だからね。人々の手元の小さなスクリーンに映し出されるこの酷い世界に抗う手段として、僕たちは今なお、鮮烈なロックンロールの中に希望を見出している。世界で起きている混乱を見つめながら思うのは、多くの人にとって、今は間違いなく“不遇の時代”だということ。
今僕たちは、自分たちの人生をより深く掘り下げ、この時代に応える曲の源泉を見つけ出そうとしている。『イースター・リリー』で僕たちは、実にパーソナルな問いを自らに投げかけることになった。自分たちが築いている人間関係は、今の厳しい時代に耐えられるものだろうか? 友情のためにどこまで闘えるのか?アルゴリズムが好む“意味の歪曲”の中で、僕たちの信念は生き残れるのか? 宗教はすべて無意味で、いまだに僕たちを分断し続けているだけなのか? それとも、その隙間のどこかに答えがあるのか? 僕たちの人生から失われてしまった祭礼や儀式、踊りがあるのではないか? 春の祭儀から、再生と新たな始まりを約束するイースターへと至るまで…。パティ・スミスが1978年に発表したアルバム『イースター』は、僕に大きな希望を与えてくれた。当時まだ18歳にもなっていなかった。タイトルは、彼女へのオマージュだ。
後日改めて、僕たちがまだここに存在していることを世界に知らせるため、盛大にやるつもりだけれど…それまでは、これは君たちと僕たちだけのものだよ。
◎リリース情報
EP『イースター・リリー』
配信中
https://umj.lnk.to/U2_el
Photo: Anton Corbijn
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