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もしシェールが“時を戻せる”としても、あまり多くは変えないだろう。現地時間2026年2月1日に米ロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナで開催された【グラミー賞】で、<生涯功労賞>を受け取るためサプライズ登場した彼女は、その直後に<年間最優秀レコード>のプレゼンターを務める予定だった。ところが、そのことをすっかり忘れてしまったようで、「ありがとう! もうステージを降りる時間よね……」と客席に向かって言いながら、そのまま退場しようとした。
この一幕の舞台裏について、授賞式のエグゼクティブ・プロデューサーであるベン・ウィンストンが、米ローリング・ストーンのポッドキャスト『Music Now』で明かした。<年間最優秀レコード>の受賞作としてケンドリック・ラマーとシザの「Luther」を発表すべきところを、故ルーサー・ヴァンドロスの名前を口にしてしまうハプニングも起きたが、ウィンストンによれば、シェール本人はこの“失敗”をまったく気にしていなかったという。
ウィンストンによると、シェールがステージを降り始めた瞬間、彼は司会のトレバー・ノアのイヤーピースに指示を送り、彼女を呼び戻すよう促した。ノアはすぐに対応し、音楽が流れる中立ち去ろうとするシェールに向かってマイク越しに、「行く前に、シェール……ノミネート作品の発表をお願いできますか?」と声をかけた。
ウィンストンは、シェールが自分が<年間最優秀レコード>のプレゼンターだと理解していたと強調する。「彼女は自分が何をするために来ているのか、ちゃんと分かっていた!本当に。事前に説明もしていたし、テレプロンプターにも手順は出ていたんだ」とウィンストンは語る。長年【グラミー賞】への出演を依頼し続けてきた経緯にも触れつつ、「とても美しい受賞スピーチをしてくれたけれど、そのまま<年間最優秀レコード>につながる流れだということを、少し忘れてしまったんだと思う」と振り返った。
さらに彼は、「ああいう瞬間こそ、大きな音楽アワードの醍醐味だと思う。もし【アカデミー賞】で同じことが起きたら、“大惨事だ!”って騒がれるだろうけど」と述べ、「でも自分が手掛けた授賞式で起こって良かった。もし時を戻せても、同じことが起きてほしいくらい。彼女も満足していたし、とても楽しんでいた!素敵な瞬間だったと思う。少しの無秩序というか、何が起こるか分からない感じがよかった。最近は何もかもがリハーサル通りだから」と説明した。
一方でウィンストンは、自分が無意識に呪いをかけてしまったのかもしれないとも冗談交じりに認めている。「自分が呪いをかけたんだと思う。この6年間で時間通りに進んだことは一度もなかった。でもシェールの出番に入る直前、予定より1分しか遅れてなくて、そんなことは今まで一度もなかった……そしたら、あのシェールの出来事が起きたんだ」と振り返った。
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