【米ビルボード・アルバム・チャート】『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』サントラ首位、ソンバー自身初のTOP10入り

2025年9月15日 / 10:30

 今週(2025年9月20日付)の米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”は、Netflixのアニメーション映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』のサウンドトラックが、チャートインから12週目で首位に到達。サウンドトラックとしては約3年半ぶりのNo.1アルバムに輝いた。TOP10には、ジャスティン・ビーバーの『スワッグ』がデラックス盤のリリース効果で4位に再ランクイン。10位には、ソンバーのデビュー・アルバム『アイ・ベアリー・ノウ・ハー』がランクインして、自身初のTOP10入りを果たしている。

 7月5日付のチャートで8位にデビューしたNetflixのアニメーション映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』のサウンドトラックは、11週間連続でTOP10にランクインして、非連続で通算7週間にわたり2位を獲得。そして登場12週目となる今週のチャート(9月20日付)で遂に首位に到達した。

 アルバム・チャート“Billboard 200”でサウンドトラックが首位を獲得するのは、2022年1月15日付から3月19日付まで通算9週間(非連続)を記録したディズニーのアニメーション映画『ミラベルと魔法だらけの家』以来、約3年半ぶりのタイトルで、『アルマゲドン』のサウンドトラックが1998年7月25日付のチャートで2週目の首位を獲得してから、2002年3月23日付で『オー・ブラザー!』が首位を獲得するまでの約3年8か月間以来の最長期間となる。

 1956年3月から集計が始まったアルバム・チャート“Billboard 200”史上、アニメ映画のサウンドトラックとして首位を獲得したのは、『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』が以下に続く7作目のタイトルとなる。

・『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』(2025年/1週間)
・『ミラベルと魔法だらけの家』(2022年/9週間)
・『アナと雪の女王2』(2019年/1週間)
・『アナと雪の女王』(2014年/13週間)
・ジャック・ジョンソン『おさるのジョージ』(2006年/1週間)
・『ポカホンタス』(1995年/1週間)
・『ライオン・キング』(1994~95年/10週間)

 通算7週間(非連続)にわたり2位にランクインして1位に到達したアルバムは、1977年10月から11月に通算9週間2位にランクインしてから、同年12月3日付で1位に浮上したリンダ・ロンシュタットの『夢はひとつだけ』以来の記録となる。なお、2位獲得週の最多記録はストレイ・キャッツの『ビルト・フォー・スピード』で、1982年から翌83年にかけて通算15週間2位にランクインした。

 『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』が8位に初登場した7月5日付のチャートから今週(9月20日付)までの順位と獲得ユニット数は以下の通り。

・7月5日:31,000(8位)
・7月12日:62,000(3位)
・7月19日:75,000(2位)
・7月26日:85,000(5位)
・8月2日:89,000(3位)
・8月9日:93,000(2位)
・8月16日:100,000(2位)
・8月23日:104,000(2位)
・8月30日:108,000(2位)
・9月6日:125,000(2位)
・9月13日:120,000(2位)
・9月20日:128,000(1位)

 今週さらに記録を伸ばしたのは、9月5日に追加曲を収録したデラックス盤がリリースされたことと、同日に12曲を収録した通常版のCDが販売されたからで、獲得ユニット数は前週から7%増加の128,000に上昇し、これまでの最高値を更新した。

 9月5日にリリースされたデラックス盤(デジタル・ダウンロード、ストリーミング配信のみ)には23曲が追加されていて、ヒット曲のシングアロング・バージョン、インストゥルメンタル・バージョン、アカペラ・バージョンなどが収録されている。

 また、12曲を収録した標準版のCDが実店舗で販売されたこともセールスが増加した要因となっている。CDは5種類のバリエーションがあり、それぞれポスターとフォトカード(ランダム)が付いている。なお、アナログ盤(LP)のリリースは10月17日に予定されている。

 今週の集計期間(2025年9月5日~9月11日)で記録した128,000ユニットの内訳は以下の通り

・ストリーミングによるアルバム換算ユニット(SEA)は103,000を記録(前週比1%増加)。オンデマンド公式ストリーミング再生数は1億4,108万回を記録して、ストリーミング・アルバム・チャートで前週の2位から1位に浮上し、同チャートでも初の首位を獲得した。

・アルバム・セールスは23,000を記録。売上は前週から56%増加しているが、アルバム・セールス・チャートでは前週の3位から4位にワンランクダウンした。

・トラックによる換算ユニット(TEA)は2,000(前週比7%減少)を記録。本作からは以下の4曲がTOP10入りして、アルバムのヒットに繋げている。

・HUNTR/X「Golden」(最高1位/4週間)
・Saja Boys「Your Idol」(最高4位)
・Saja Boys「Soda Pop」(最高5位)
・HUNTR/X「How It’s Done」(最高9位)

 同じサウンドトラックから4曲がTOP10入りするのは約30年ぶりで、同時(同週)にTOP10入りするのは本作が史上初の快挙となる。

 チャートインから12週目で首位に到達したのは、2024年2月5日に死去した故トビー・キースのベスト盤『35 Biggest Hits』(2008年)が、同年2月17日付のチャートで再登場と同時に1位に返り咲いて以来の最長期間で、それ以前には、2021年8月7日付のチャートでザ・キッド・ラロイの『ファック・ラヴ』が、登場53週目にデラックス盤のリリース効果で1位に到達している。

 サウンドトラックとして『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』よりも長い期間を経て首位に到達したのは、2002年3月23日付のチャートで前週の2位から1位に到達した前述の『オー・ブラザー!』で、本作は同年2月27日に開催された【第44回グラミー賞】で<年間最優秀アルバム賞>を受賞したことが引き金となった。

 サウンドトラックの発売日と同日の2025年6月20日にNetflixで配信された『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』は、8月23日と24日に特別上映イベントが限定で開催され、同イベントでの配信は8月25日にNetflixで解禁されている。

 アメリカのNetflixにおける映画チャートでは、登場12週目で2位にランクインしていて、そのうち4週間は1位を獲得。本作は、Netflix史上最も人気のあるオリジナル映画となっている。

 先週のチャートで1位に初登場したサブリナ・カーペンターのニュー・アルバム『マンズ・ベスト・フレンド』は、今週2位にランクダウン。初週から68%減少したが、週間ユニットは2週目で119,000と高記録を維持した。

 5月31日付から8月30日付まで通算12週(非連続)の首位を獲得したモーガン・ウォーレンの『アイム・ザ・プロブレム』は、先週に続き今週も3位にランクイン。週間ユニットは98,000(前週比6%減少)で安定している。

 続いて今週4位には、ジャスティン・ビーバーの『スワッグ』が前週の17位からジャンプアップして再ランクインを果たしている。今週急上昇したのは、9月5日に23曲が追加されたデラックス版『スワッグII』がリリースされたからで、週間ユニットは前週から223%増加の80,000に大きく数字を伸ばした。

 デラックス版『スワッグII』は、21曲が収録されたオリジナルの『スワッグ』(最高2位)にボーナス・トラックとして23曲が収録されたもので、7月11日に発表した『スワッグ』同様に、『スワッグII』も予告なしでサプライズ・リリースされた。なお、両アルバムの各ポイントは統合されて、チャート上では『スワッグ』というタイトルで引き続きランクインしている。

 21曲を収録したオリジナルの『スワッグ』は、CDとブランド・グッズとCDがセットになった2種類のデラックス・ボックス・セットがリリースされたため、それらの売上も今週のポイント上昇に貢献した。

 先週5位にランクインしていたアレックス・ウォーレンの『ユール・ビー・オールライト、キッド』(38,000ユニット/前週比1%増加)は今週も5位にランクイン。シザの『SOS』(33,000ユニット/前週比2%減少)は9位から6位に上昇、モーガン・ウォーレンの前作『ワン・シング・アット・ア・タイム』(33,000ユニット/前週比6%減少)は6位から7位に順位を下げた。

 9月6日付で1位に初登場したStray Kidsの『KARMA』(32,000ユニット/前週比49%減少)は前週の4位から8位、ガンナの『The Last Wun』(31,000ユニット/前週比10%減少)は先週の8位から9位にそれぞれランクダウンして、今週10位には米ニューヨーク市出身のシンガーソングライター=ソンバーのデビュー・アルバム『アイ・ベアリー・ノウ・ハー』が登場3週目で自身初のTOP10入りを果たしている。

 ソンバーは、現地時間9月7日に米ニューヨークのUBSアリーナで開催された【MTVビデオ・ミュージック・アワード】でアルバム収録曲「バック・トゥ・フレンズ」と「トゥエルブ・トゥ・トゥエルブ」のメドレーをパフォーマンスしたことが話題となり、週間ユニットは前週から5%増加の29,000に上昇した。

 今週『アイ・ベアリー・ノウ・ハー』がTOP10入りするまでには、リード・シングルの「バック・トゥ・フレンズ」と「アンドレスト」がソング・チャート“Hot 100”でそれぞれTOP30入り、ストリーミング・ソング・チャートではそれぞれTOP20入りを果たしている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは9月18日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』サウンドトラック
2位『マンズ・ベスト・フレンド』サブリナ・カーペンター
3位『アイム・ザ・プロブレム』モーガン・ウォーレン
4位『スワッグ』ジャスティン・ビーバー
5位『ユール・ビー・オールライト、キッド』アレックス・ウォーレン
6位『SOS』シザ
7位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォーレン
8位『KARMA』Stray Kids
9位『The Last Wun』ガンナ
10位『アイ・ベアリー・ノウ・ハー』ソンバー


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