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Answer to Remember、 SMTKといった自身のプロジェクトも展開しながら、MILLENNIUM PARADE、くるり、椎名林檎、星野源など数々のアーティストのバンドメンバーとしても活躍する石若駿。国内外問わず各地を飛び回り、“日本一忙しいドラマー”ともいわれる音楽家が、徒然なるままに綴る新連載がスタート。
~NY滞在記。~
Japan Societyにて、二つの公演の為に向かいます。ひとつはハリウッドのスター、早川雪洲の手による傑作、1919年公開の無声映画『The Dragon Painter』と共に演奏するというチャレンジングな公演と、NYを拠点とする驚異的なインプロバイザー、トランペット奏者のAdam O’farrillとのduoです。
出発。
朝早めに空港ついてシンバルと荷物を預け、すこし小腹が空いたので、搭乗口近辺寿司屋でビール。
飛行機離陸前には爆睡。あっという間にNYに到着。現地時間のお昼に到着。
2017年ぶりNY。夏のようにあつい!
直行して、そのままステージにセットアップへ。
オーダーしたスペックのドラムセットがバッチリありました。ビブラフォンも、グランドピアノもどちらもヴィンテージ感溢れていて、おとを鳴らす前からかっこよい雰囲気がでてます。ビブラフォンはMusser社のものでいままで出会った中で一番モーターのスピードが早くて驚き! 軽くサウンドチェックして、その日は解散。
夜はホテルから30分弱ぐるぐる目的地決めず歩き、気づいたらタイムズクエア近辺。観光客も多く、盛り上がっています。またどんどん歩いてビアガーデン的なところでビールを喰らいます。いい感じになったところで、また歩いて腹が減ったので、ピザゲットして歩き続けます。気づいたら夜も深くなっていたので戻ろうとするが突然の尿意。トイレ事情が大変と知ってはいるもののやはり探すのに一苦労。無事間に合って帰って寝ますが2時間毎に目覚める系の就寝。
1日目
今日も夏みたい! いい天気!
早起きして、近くのロースター系カフェにて、チョコ好きにはたまらんダークなチョコがぶっかかったクロワッサンゲットしてアイスコーヒーを片手にウォーキングします。ファミリーやスポーツ好きが集う公園にて、今夜の公演の映画を復習して音楽的な構成をイメトレします。お昼はNY在住の素晴らしいドラマー同い年の森智大と会って近況報告ワッツアップしてお茶を。入り時間になり、会場へ向かう。
各楽器の単音チェックを行い、リバーブ感の調整など行い、照明の灯り具合も細かくチェック。そして本番さながらのランスルーを行います。ランスルーの時点で楽しさわくわく。良い手応えです。リハが終わり、一旦ホテルへ戻って時差ぼけmaxで寝落ち。あっという間に本番45分前になり急いで着替えて向かい、即舞台袖。お客様が沢山います。開演。お客様の映画に対しての反応が大きくてびっくり。無声映画だけど、みんな笑いたい時に笑います! つられないようにシーンと音のバランスを確かめながら黙々と演奏を続けます。1時間16分くらいの無声映画なのですが、体感あっというまに終演。終演後にロビーにでると、矢野顕子さんがいらっしゃいました。昔から家族共々ファンでして初めてお会いでき感無量でした、、。NY在住の素晴らしい作曲家、三宅純さんとも久々の再会。ピアニストのmegumi yonezawaさん、森智大くん、水戸国際音楽祭のディレクターの中堀海都さんなど世界で活躍される日本人音楽家たちがたくさんいらっしゃっていました。感激でした。
2日目
またまた夏日。この日は翌日に共演するトランペッターAdam O’farrellと食事に。最高のメキシカンフードに連れて行ってくれました。作戦会議などした後、NYで活躍する小学生からの幼馴染、パーカショニストのTakafumi Nikaidoも合流して、飲みに出かけました。NYで再会するのがとにかく嬉しかった。それから10年前お世話になったBar Rhodesというお店のオーナーのゆきねえも合流。それから同じく幼馴染の現在ブロードウェイで活躍してるスーパーアルトサックス奏者、寺久保エレナとも合流して久々の再会。昨日の森智大もまた来てくれた。しこたまのんで次のお店へ、素晴らしいピアニストのMartha Katoも来てくれた! 夜も深くなり解散。
3日目
雨が降っています。朝起きて傘借りてまた散歩して、昼はミーティングなどあり、そのままサウンドチェックへ。今日は一昨日の会場とは違って吹き抜けのロビー。日本庭園のような場所。砂利が敷いてあり、これは良い音だと思い砂利も演奏します。トランペットのAdamも到着してサウンドチェック。もう楽しみでしかない感じになり、もったいないから短くリハ終了。体力温存しに睡眠。まもなく開演。
二人で砂利から演奏を始め、ドラムとヴィブラフォンとトランペットで約1時間半のショウでした。Adamの演奏が凄まじくアイデアが溢れててどんどん発展できて、とても楽しかった。
今夜のお客様は、マイク・スターンバンドやミシェル・カミロ、くるりでも演奏する、世界的なドラマー、Cliff Almond、そしてSnarky Puppyなどで活躍するグラミーアーティスト、尊敬するパーカショニストKeita Ogawaさん、以前NYでもお世話になったエンジニア、Aki Nishimuraさん、ニュースクールに通うドラマー、麟太郎くんも来てくれた。嬉。みんなと話せて嬉しかった。
楽器を片付けて、Adamと中華を食べに行って打ち上げ!お腹いっぱい食べて飲んで、ツアーから帰ってきたばかりの世界的トランペッター、Takuya Kurodaにいやんと、一昨日遊んだMartha Katoとも合流。日が昇るまでたくさん笑い、語らいました。めちゃめちゃパワーもらいました。
最終日
帰ります。寝落ちしていて車が迎えに来る30分前無事起床。急いで支度をして空港へ。13時間くらいまた飛行機乗ります。
久々にひとり旅でいろんな音楽を聴き、出会ったひとから大きな勇気をたくさん貰えたり、もんもんとした考えが整理できたり、とても有意義なNY滞在でした。人生にとって大事な時間だったと思います。
会ってくれたみんな本当にありがとうございました。そして改めて、Japan Societyのスタッフの皆様、そして芸術監督のYoko Shioyaさんに感謝申し上げます。
◎公演情報
【FUJI ROCK FESTIVAL ’25】
出演日:2025年7月25日(金)
新潟県 湯沢町 苗場スキー場
【RISING SUN ROCK FESTIVAL 2025 in EZO】
出演日:2025年8月16日(土)
北海道・石狩湾新港樽川ふ頭横 野外特設ステージ
※ともにAnswer to Rememberでの出演
【JAZZ NOT ONLY JAZZ Ⅱ】
2025年9月18日(木)
東京国際フォーラムホールA
開場 18:00/開演 19:00
<出演者>
アイナ・ジ・エンド、岡村靖幸、KID FRESINO、椎名林檎、中村佳穂、ロバート・グラスパー
<バンドメンバー>
The Shun IshiwakaSeptet
(Dr. 石若駿、Gt. 西田修大、Gt. 細井徳太郎、Ba. マーティ・ホロベック、Sax. 松丸契、Tp. 山田丈造、P. 渡辺翔太)
※この記事は、2025年6月30日発行のフリーペーパー『bbl MAGAZINE vol.209 8月号』内の特集を転載しております。記事はHH cross LIBRARYからもご覧いただけます。
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