<ライブレポート>BOYNEXTDOORがアンコール公演を開催 ONEDOORとともに更なるステージへ

2025年7月4日 / 19:50

 BOYNEXTDOORはエンターテイナーだった。6月28日~30日の3日間、東京・京王アリーナTOKYO メインアリーナで開催された【BOYNEXTDOOR TOUR ‘KNOCK ON Vol.1’ ENCORE IN JAPAN】の2日目の公演を観て、そう感じた。今年の2月に開催された初のコンサートツアーの日本公演【BOYNEXTDOOR TOUR ‘KNOCK ON Vol.1’ IN JAPAN】を観た際には、その表現力のレベルの高さに驚き、彼らのステージングへの心意気に意表を突かれたが、今回はさらにレベルアップした姿を見せていた。

 2月24日の神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールにてファイナルを迎えたコンサートツアーの日本公演【BOYNEXTDOOR TOUR ‘KNOCK ON Vol.1’ IN JAPAN】から約4か月。その間にBOYNEXTDOORは、4th EP『No Genre』をリリースし、ビルボードジャパンのアルバム・チャート“Hot Albums”と週間アルバム・セールス・チャート“Top Albums Sales”では首位を獲得。また収録曲の「I Feel Good」は、急上昇ソング・チャート“JAPAN Hot Shot Songs”で首位を獲得するなど、楽曲の持つパワーを証明するとともに、確かな活躍を見せていた。

 そして迎えた本公演。ステージに花火が上がり「Earth, Wind & Fire(Japanese Ver.)」で派手にライブはスタート、序盤から盛り上がりを見せると、続く「Dangerous」では赤いライトが会場を怪しげな雰囲気に染め、クールな魅力を見せる。今回のセットリストは【’KNOCK ON Vol.1′ IN JAPAN】と概ね共通だったが、前回より会場のキャパシティは大きくなり、BOYNEXTDOORの持つパワフルさと楽曲のエンターテインメント性が一層際立っていた。

 MCでは、SUNGHOが「僕たちにとって初のアリーナ公演です。これは全部、ONEDOOR(BOYNEXTDOORのファンネーム)の皆さんのおかげだと思っています。ありがとうございます!」と感謝を伝える。またLEEHANは「皆さんは“界隈”って知ってますか? ちなみに僕は“お魚界隈”なんですが、皆さんは“BOYNEXTDOOR界隈”ってことですよね?」と新しく覚えた日本語を披露し、会場は笑顔に包まれた。そして、「But I Like You」をONEDOORとコール&レスポンスし、再びパフォーマンス・コーナーへ。「l i f e i s c o o l」や「Call Me」、「GOOD DAY」とジャンルレスに歌声を届けていった。

 今回の公演の1番の見どころは、JAEHYUN、LEEHAN、WOONHAKとSUNGHO、RIWOO、TAESANの3人ずつに分かれて披露したユニットステージだろう。日本語の楽曲をカバーしたステージなのだが、その選曲は誰も想像できなかったはずだ。

 まず、JAEHYUN、LEEHAN、WOONHAKの3人からなる「ハンウンミョン」が選んだのはCreepy Nuts の「Bling-Bang-Bang-Born」。MCバトルで日本一を3連覇した実績を持つラッパー、R-指定の高速ラップは日本人にとっても難しいものだが、そんな楽曲を3人は完璧にモノにしていた。それもそのはず、彼らの楽曲には高速ラップが特徴的な「Earth, Wind & Fire」があるし、ラップスキルでも抜群の実力を誇るのがBOYNEXTDOORなのだから。リズムをひとつも落とさず歌っていく音楽的感度の高さは、言語に関わらず健在だ。片手で顔を隠し腰を動かすセクシーな振りや、サビで3人が振り返るユニークな仕草など、パフォーマンスでも観客を引き込む魅了が散りばめられており、彼ららしいステージに会場は大盛り上がりを見せた。

 続いてSUNGHO、RIWOO、TAESANの3人からなる「ウエノカイ」は、Mrs. GREEN APPLEの「青と夏」をカバー。青空が映るビジョンをバックに、制服姿となった3人がスタンドマイクを片手に挙げて登場。SUNGHOの芯のある歌声、RIWOOの心地よい高音、TAESANの力強い美声が響き、客席は青色のペンライトで染まり、会場全体が青空のような爽やかな雰囲気となった。もはや夏の定番ソングともなった「青と夏」のステージは、きっと多くのONEDOORの青春を思い起こさせる時間となったことだろう。BOYNEXTDOORらしいエネルギッシュなパフォーマンスで、楽曲の新たな側面をも見せる時間となった。

 いよいよライブも終盤を迎え、「今回のアンコール公演のように、【KNOCK ON】がこれからもっと大きくなることを忘れないでくださいね。次回を楽しみにしていてくれたら嬉しいです」(SUNGHO)と次回への期待感を高めるコメントを残し、「One and Only(Japanese Ver.)」「SKIT」「Nice Guy」と軽快なダンスポップを響かせ、本編が終了。

 アンコールで再びメンバーが登場し、最後の挨拶でTAESANは、「この公演は皆さんと僕たちだけのアンコールなので、ずっと思い出にしてくださいね?」とコメント。さらに、「えっほえっほ! ONEDOORに大好きって伝えなきゃ!」とSNS上でミーム化したフレーズを用いて、ONEDOORに驚きと笑顔を与えた。JAEHYUNは「日本デビューしてから1年という時間が流れました。時間が経てば経つほどこの仕事が本当に好きになって、自分の体が許す限り、そして皆さんが愛してくれる限り、ステージに立っていたいと思うことが多くなりました」「1曲1曲のステージを準備する中で、ONEDOORが誇りに思えるようなアーティストになれるように最善を尽くします」と意気込みを語った。メンバー全員が日本語で挨拶をしたのだが、彼らがいかに愛を持ってONEDOORとコミュニケーションを取ろうとしているか、そのマインドが伝わってくる。そして、そんなマインドセットを持つ彼らはアイドルとして、アーティストとして無敵である。

 最後の最後には、ダブルアンコールで「I Feel Good」と「今日だけI LOVE YOU(Japanese Ver.)」を披露し、約3時間に及ぶライブは大団円を迎えた。

 日本語でのカバー曲の披露、MCでの言葉、これでもかという熱量のパフォーマンス。BOYNEXTDOORを観ていると、音楽、ダンス、そしてONEDOORが大好きだという気持ちが伝わってくる。そしてそんな彼らに応えるように、愛に溢れた親密なムードが会場を包み込んでいた。6月30日のファイナル公演では、8月20日にJAPAN 2ndシングル『BOYLIFE』を発売することも発表。まだまだ止まらない彼らの活躍に今後も目が離せない。

Text by Sakika Kumagai
Photo by (P)&(C) KOZ Entertainment.

◎セットリスト
【BOYNEXTDOOR TOUR ‘KNOCK ON Vol.1’ ENCORE IN JAPAN】
※2025年6月29日(日)公演
1. Earth, Wind & Fire(Japanese Ver.)
2. Dangerous
3. But I Like You
4. l i f e i s c o o l
5. OUR
6. Call Me
7. 20
8. GOOD DAY
9. ABCDLOVE
10. Amnesia
11. Fadeaway
12. Bling-Bang-Bang-Born(COVER)
13. 青と夏(COVER)
14. 今日だけ I LOVE YOU(Japanese Ver.)
15. Crying
16. But Sometimes(Japanese Ver.)
17. Gonna Be A Rock
18. One and Only(Japanese Ver.)
19. SKIT~Nice Guy
En1. Serenade
En2. 400 Years
En3. So let’s go see the stars
W En1. I Feel Good
W En2. 今日だけI LOVE YOU(Japanese Ver.)


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