デヴィッド・バーン、新作『Who Is The Sky?』完成&「Everybody Laughs」MV解禁

2025年6月10日 / 21:15

 トーキング・ヘッズのリーダーとして知られるデヴィッド・バーンが、最新アルバム『Who Is The Sky?』を<Matador Records>より2025年9月5日にリリースすることを発表した。

 アルバムのプロデュースを手がけたのは、【グラミー賞】受賞プロデューサーのキッド・ハープーン(ハリー・スタイルズ、マイリー・サイラス)で、収録された12曲のアレンジは、米ニューヨークを拠点とする室内楽アンサンブル、ゴースト・トレイン・オーケストラのメンバーが担当した。

 2018年の【グラミー賞】ノミネート作『アメリカン・ユートピア』以来となる本作には、古くからの仲間から新たな音楽仲間まで幅広いゲストが参加しており、セイント・ヴィンセント、パラモアのヘイリー・ウィリアムス、ザ・スマイルのドラマーであるトム・スキナー、そして『アメリカン・ユートピア』にも参加したパーカッショニストのマウロ・レフォスコといった面々が名を連ねている。

 リード・シングルとなる「Everybody Laughs」は、アルバムを象徴するキャッチーな1曲となっており、あわせて公開されたミュージック・ビデオは、マルチメディア・アーティストのガブリエル・バルシア・コロンボが監督を務めている。 

 「知り合いの誰かにこう言われたんだ。“デヴィッド、あなたは ‘everybody(みんな)’という言葉をよく使うよね”って。たしかにそうかもしれない。ニューヨークという場所での人生を人類学的な視点で描き出すために、そうしているのかもしれないね」とバーンは語る。

 さらには、「みんな生きて、死んで、笑って、泣いて、眠って、天井を見つめる。みんな他の誰かの靴を履いている ― そんなことしない人もいるけど、僕はやったことがある。そんな色々なことを、グルーヴやメロディに支えられた高揚感を感じられるような形で歌にしようとした。曲の終盤で、セイント・ヴィンセントと僕が一緒に叫んだり歌ったりしているところは特にそんな感じだよ。音楽は、相反するものを同時に抱え込むことができるんだ。今年の初めにロビンと一緒に歌ったとき、それを実感したよ。彼女の曲はしばしば悲しいけれど、音楽自体はとても喜びに満ちているんだ」とバーンは述べている。

 「すぐにはわからなかったけれど、これらは明らかにデヴィッドの個人的な物語であり、同時に彼独自の世界の捉え方が色濃く反映されている楽曲だと思った」とキッド・ハープーンは加える。「ニューヨークの街を歩きながら“Everybody Laughs”のデモを聴いていたときは、本当に幸せな気分になったよ。僕らはみんな同じなんだって思うことができたから。誰だって笑うし、泣くし、歌う。デヴィッドが多くの人の心をつかむのは、たぶん、彼自身もそのジョークの一部になっているからだと思う。彼はこの世界のバカバカしさをちゃんとわかっていて、それを踏まえたうえで、個人的な観察を通じて独自の視点を差し出しているんだよ」と説明した。

 バーンによると、『Who Is The Sky?』には「これまで以上に“ストーリー性のある楽曲”が多く含まれている」という。いずれも「個人的な体験に基づいたミニ・ストーリー」のような構成になっている。ミックスはマーク・ “スパイク” ・ステント、マスタリングはエミリー・ラザールが手がけており、完成した作品は、彼自身の言葉を借りれば、「隠すことと、さらけ出すことの両方が詰まっている」。「このアルバムは、誰もが内に秘めている“神話的な存在”になるための機会でもあり、現実を抜け出して、もうひとつの世界に足を踏み入れるチャンス。つまり、“自己”という牢獄から超越し、逃れるための試みなんだ」。

 こうしたコンセプトは、『Who Is The Sky?』のアルバム・パッケージ全体にも色濃く反映されている。アートワークはシラ・インバーが手がけ、バーンの姿は放射状のカラーパターンと、ベルギーのアーティスト、トム・ファン・デル・ボルフトによるサイケデリックで棘のような衣装に包まれ、ほとんど見えないほどに覆い尽くされている。また、今年後半には『Who Is The Sky?』のツアーが予定されており、バンドは13名編成(ミュージシャン、シンガー、ダンサー)で、『アメリカン・ユートピア』のメンバーも含まれ、全員がステージ上を自由に動き回る構成になる。

 なお、国内盤CDには歌詞対訳・解説書が封入される。LPは輸入盤LP(ブラック・ヴァイナル)に加え、通常盤LP(レモン・イエロー・ヴァイナル)、限定盤LP(アップル・グリーン・ヴァイナル)、日本語帯付きLP(日本語帯付き/歌詞対訳・解説書付き/アップル・グリーン・ヴァイナル)が発売される。また、タワーレコード限定盤(日本語帯付き/歌詞対訳・解説書付き/オレンジ&ピンク・ヴァイナル)も発売される。Tシャツ付きセットに関しては後日発表となる。

◎リリース情報
アルバム『Who Is The Sky?』
2025/9/5 RELEASE

Photo: Shervin Lainez


音楽ニュースMUSIC NEWS

絢香「アルバムの象徴的な一曲です」、ニューAL表題曲「Wonder!」先行配信へ&ティザー動画公開

J-POP2025年8月4日

 絢香が、ニューアルバムの表題曲「Wonder!」を8月13日に先行配信する。  本楽曲は、心にある“ときめき”や“ふしぎ”=Wonderを音楽に詰め込んだ、まさにアルバムの象徴といえるナンバーとのことで、絢香の音楽ルーツであるゴスペルのエ … 続きを読む

ENHYPEN、初の日本2都市スタジアムツアー完走 自身最大動員数を記録

J-POP2025年8月4日

 ENHYPENが、初の日本2都市スタジアムツアー【ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’ IN JAPAN -SUMMER EDITION-】(以下、【SUMMER EDITION】)を大阪・ヤンマースタジア … 続きを読む

オアシス、英ロンドン公演で観客が転落死「衝撃を受け、悲しんでいる」

洋楽2025年8月4日

 現地時間2025年8月2日に英ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されたオアシスのコンサート中に男性が転落死したことを受け、メンバーが翌3日に“衝撃を受け、悲しんでいる”とコメントを発表した。  ロンドン警視庁は、2日の夜10時30分 … 続きを読む

【深ヨミ】CUTIE STREET『キューにストップできません!/ちきゅーめいくあっぷ計画』の初週販売動向を前作と比較調査

J-POP2025年8月4日

 2025年7月30日公開のBillboard Japan週間シングル・セールス・チャート“Top Singles Sales”(集計期間:2025年7月21日~7月27日)で505,908枚を売り上げて2位を記録したCUTIE STREE … 続きを読む

ヒグチアイ、“独り言”三部作の第二弾SG「わたしの代わり」8/6配信リリース決定

J-POP2025年8月4日

 ヒグチアイが、この夏3か月連続で新曲をリリースしていく“独り言”三部作の第二弾として「わたしの代わり」を8月6日に配信リリースする。  「わたしの代わり」は、昨年のアルバム『未成線上』ツアーのアンコールでも“新曲”として披露されていた楽曲 … 続きを読む

Willfriends

page top