米ソニー・ミュージック・パブリッシング、サブリナ・カーペンター/1Dらの著作権を有するヒプノシス・ソングス・グループを買収

2025年6月9日 / 17:00

 米ソニー・ミュージック・パブリッシングがヒプノシス・ソングス・グループを買収したと、複数の関係者が米ビルボードに確認した。米ビルボードが入手した「ソニー・ミュージック・パブリッシングからのアップデート」という件名のメールによると、同社は「レコグニション・ミュージック・グループ(RMG)との間で、その子会社であるヒプノシス・ソングス・グループ(HSG)を買収する契約を締結し、即時発効となった」と記載されている。

 ヒプノシス・ソングス・グループは、レコグニション・ミュージックの傘下にある企業の一つとされている。レコグニション・ミュージックはかつてヒプノシスの名で知られており、その下にはヒプノシス・ソングス・ファンドやヒプノシス・ソング・マネジメントも含まれていた。HSGは、2020年にビッグ・ディール・ミュージックを買収して以来、その音楽出版社業務を担ってきた子会社だ。

 HSGのカタログには、ビッグ・ディールがもともと保有していた4,400の著作権が含まれており、ショーン・メンデス、パニックアット・ザ・ディスコ、ワン・ダイレクションらが録音した楽曲も含まれている。HSGのインスタグラムによると、レパートリーには、サブリナ・カーペンターの「Taste」「Espresso」「Feather」、アレックス・ウォーレンの「Ordinary」、テディ・スウィムズの「Lose Control」など、現在のヒット曲の出版権も含まれている。

 HSGのソングライター、作曲家、クライアント向けのメールには、「この契約により、ソニー・ミュージック・パブリッシングはヒプノシス・ソングス・グループのカタログの所有と管理を行い、同社のクライアントおよびソングライターに対し、グローバルなフルサービスの出版社としてサービスを提供します」と書かれている。

 この買収のニュースは、ヒプノシスがレコグニション・ミュージック・グループという新しい名称でリブランディングを行い、関連するブランドを一元化してからわずか3か月後に発表された。そのリブランディングの際、HSGは依然としてブラックストーンが所有しており、同部門が戦略的レビューの対象であるとされていた。米ビルボードによると、レコグニションは、出版管理のために他の出版社や音楽企業と提携することを模索していた。買収に近い関係者によると、ソニーによるHSGの買収はその戦略的レビューの結果であり、レコグニションへのリブランディングの完了を意味しているという。

 これまでヒプノシスは、音楽をウォール街の投資家にとって魅力的な資産クラスとみなす動きを牽引してきた。レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ニール・ヤング、リンジー・バッキンガム、ブロンディ、ジャスティン・ビーバー、ジャーニーなどのカタログに対して高額な入札を行ってきた。しかし、英ロンドン証券取引所に2018年から上場していたヒプノシス・ソングス・ファンド(HSF)は近年、株価の下落や配当の停止により投資家の不満を招いていた。最終的に2024年7月、HSFはプライベート・エクイティ大手のブラックストーンに16億ドル(約2,300億円)で売却された。

 レコグニション・ミュージックの広報担当者はコメントを拒否し、ソニー・ミュージック・パブリッシングの広報も、現時点で米ビルボードのコメント要請に応じていない。

 上記のメールには「今後数か月の間に、当社はHSGをSMPのサービスとシステムへと移行させていく予定です。すべてのクライアントに対して、これまでと変わらぬ高品質なサービスを提供できるよう、HSGと緊密に連携して作業を進めています」と記されている。

 HSGが所有または管理していたヒット曲を取得したことで、ソニー・ミュージック・パブリッシングは、米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”や“Pop Radio Airplay”などチャートにおいて、度々最大のシェアを誇る出版社として、ポピュラー音楽業界でさらに圧倒的な存在感を示すこととなる。


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